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初回  5月26日(火)
晴れ
興津川・上流部
釣果:13
2回目 6月2日(火)
晴れ
酒匂川・松田地区
釣果:3
3回目 6月9日(火)
曇り一時晴れ
河津川・中流部
釣果:17
4回目 6月19日(金)
晴れ
狩野川・中、上流部
釣果:12
5回目 6月25日(木)
曇り
酒匂川・上流部
釣果:6
6回目 7月30日(木)
曇りのち晴れ
相模川、中流部
釣果:5
 狩野川 &
 九州鮎釣り旅行より戻りました。(9月3日)
 《釣行記の最初は神功皇后所縁の玉島川です。》
9/13狩野川、9/17相模川、9/20富士川、9/25河津川
10/22狩野川

初回 5月26日(火) 興津川・上流部
興津川・高瀬
  高瀬
 天気;晴
 水温;15〜17℃ 水色;澄み

   釣果 13
   Max. 17cm
   Min. 13cm

 支流中河内川との合流点を望む
 右上から流れ込んでいるのが支流の中河内川。
興津川本流は左手から下り、合流して淵に流れ込んでいる。淵尻からチャラ瀬になりその下は堰堤のトロ場になる。
 まだ五月というのに川全面にアオノロが繁茂していました。温暖化のためか?水の汚染が進んでいるのか?


 今年もまた鮎釣りの季節が巡ってきた。
 連休が過ぎる頃になると、解禁までにはまだ間があるのに釣道具の準備を始めてしまう。
初期の若アユ用に掛け鉤を巻いたり、仕掛けを作り直したり、問題は無いはずなのに竿を取り出して繋がり具合を確かめたりして、今年はどの川のどこで若アユを掛けるか気持ちを弾ませてしまうのだ。
 愛知県矢作川は今年から5月11日解禁だという。若い頃なら夜駆けで馳せ参じたろうが、いまはインターネットで様子を確かめる程度になってしまった。
 静岡県の興津川は例年5月20日が解禁日だ。年とともに気合が弱くなってきて、前日から場所取りをして解禁日に臨むなどという気力が薄れてきた。そんな訳で最近は、鮎漁解禁の喧騒が収まる頃になってから初釣に出かけるようになった。
 昨年まで一緒に釣行していたMTさんは去年の暮れに故郷の熊本へ帰ってしまった。いつも同行してくれているKYさんは拠所無いことで釣りには行けなくなったと電話してきた。ということで今年の鮎初釣は単独釣行となった。
 23日に狩野川も解禁となり、なかなか良い状況のようである。興津川か?狩野川か?迷ったが、まずは興津川で今年はスタートすることにした。
 夜明け前に出発。箱根峠で夜明けを迎えた。富士山は朝靄か薄雲かに隠れて全く見えない。天気予報は晴れだったから、日が昇ったらすっきり晴れるだろうと思いながら、一路興津川をめざした。
 興津に着き、川沿いに上流へ向かった。下流部にするか?中流部か?それとも上流部がいいのか?
 河原があって、そばにオトリ屋のある高瀬でやってみることにした。上の写真は支流合流点の少し下流の道路から写した。まだ日が射してこない時なので山は靄に覆われて上は何も見えない。
 河原の駐車場には2台停まっていて、もう川へ出たようだ。車を停めて川を眺めていると、もう一台がきて止まった。浦和ナンバーで3時間で来たそうだ。伊豆半島の稲生沢川や仁科川などの小河川へもしばしば釣行するそうだ。釣行範囲は広く東北の各河川へも出かけている由。
興津川・入漁証 釣支度をして、日券とオトリを買いにオトリ屋へ行った。
 最近の様子を聞いてガックリ、意気消沈。
 「解禁から3、4日は良く釣れた。追い気の強いのはあらかた釣り切られたようで、最近はなかなか釣れない。小さいのは沢山残っているようだから、それが大きくなってからだねー。」という話だ。
 「ドブ釣はどんな具合?釣れている?」と尋ねた。「隣の人がドブ釣をやるが、あまり釣れてない。」という返事だ。
ドブ釣の用意もしてきたから、もしドブ釣が好調という話ならばドブ釣で楽しんで大き目のがきたらそれをオトリにして友釣を楽しもうと思っていたのだが、どうもそれはダメのようだ。
 そういう話だったので、オトリは1匹にした。引き殺しでダメにしたらまた買いにくれば良い。
車の所に戻って、竿とクーラーボックスを出し、隣の浦和ナンバーの人にオトリ屋の情報を話すと、「今夜一泊して明日もやろうと思って来たんだが、ダメかー」と残念そうに言った。まー頑張ってやってみてください、と声を掛けて川へ出た。
 まず、淵の下手のチャラ瀬へ行ってみることにし、右岸へ流れを渡るときに驚いたのは、ヘチだけでなく流れの全面にアオノロが付いているのだ。ほとんどの石が半分ほどアオノロに覆われている感じだった。
 上の写真の右岸の河原がきれるあたりの少し下に場所を決めて、朝食のパンをほうばった。この辺りは手前側はアオノロが付いていないように見えたからだ。
 始めようかと思っていると、下手に二人、上手のトロにも二人来て竿を伸ばし始めた。平日でも結構釣り客は多いようだ。
 オトリを付けて流れに出してやる。毎年のことだが、初めてオトリを出してやる時は気持ちが高ぶる。
30分たってもピクリともしない。オトリ屋の言っている通りのようだ。
1時間ほどしてようやく1匹目が来た。慎重に抜いてタモに受けた。15、6cmのきれいな鮎だ。オトリを換えるときアユの香りがプンと匂った。手にもアユの香りが移った。最初の1匹は感激する。
 次がなかなか来ない。下手に入った二人連れの一人がぜんぜん釣れない、上手へ行って来ると竿をたたみ、引き舟を持って上流へ行った。残った一人は下のトロ場まで行ったり来たりやっていたが、なかなか掛かる様子が無い。
 こちらも、あちらこちら探ってようやく次の1匹が来た。13,4cmのチビ。1時間やって1匹掛かるかどうかだ。まるで続かない。3匹目をねらっていろいろやるが、オトリが弱るだけ。チビの泳ぎが悪くなってきたので養殖オトリに交代。
 それから2時間ほどしてから下手の人に電話があり上手もダメの様子だ。「こちらも1匹掛けただけだよー。下の承願寺まで移ろうか?これから道具持って行くよ。」携帯を切ってから道具をまとめて駐車場へ歩いて行った。このチャラ瀬は自分一人だけになった。
 少ししてから監視員が入漁証の確認に来た。まるで釣れない。他はどう?釣れてる?と尋ねたが、口を濁してはっきり言わない。日が射して水温が上がってくる10時ころから粘ってやって下さいと言い、去って行った。
 川の半分から向う側で根掛かり。外しに入っていって底石を見ると、真ん中から向うの石は半分以上アオノロに覆われている。そのアオノロに針が引っ掛かってしまったのだった。外した後、どういうわけかエビになり糸が絡んでしまった。岸までもどり、縺れをほどくのにずいぶん苦労した。瞬間的にクチャクチャに縺れるのはどうしてだろう。
 一度クチャクチャになった仕掛けは新しいものに張り替えるべきだとすぐ後に実感した。
 根掛りした少し上手の石に鮎が光るのが見えたので、そこへ何とかオトリを入れてしばらく待ったら、ギラリ・くねくねと掛かった。竿を立てさあ抜くぞーと思った瞬間糸が切れた。なんで切れたの?と糸を手にとって見ると、さっき縺れていたあたりで切れていた。
あーあ、釣れない時にマイナス2だ。ケチしないで仕掛けは新しいのにすぐ変えるべきだな。
 がっくりきたので、早めの昼食。弁当を摂りながら上手の人たちを眺めるが釣れている感じがしない。一人は石を積み上げて竿を立て、置き竿にしてタバコを噴かしていた。
興津の若鮎 早飯の後、気合を入れ直して再挑戦。下手にも上手にも何人か釣り人が入れ替わった。朝から変わらないのは自分だけだ。何度も他へ移動しようかと思ったが、監視員の口ぶりではどこもシブイようなので、思いとどまった。
 よく分からないのは、手前のアオノロの付いていない所で掛かったのは2匹だけで、他はアオノロが付いている所かその脇で掛かったことだ。
 釣れた若鮎はどれも追い星が真っ黄色で尾びれの縁まで黄色くなっているのが数匹いた。
今までの記憶では、そんなに真っ黄色になっているときはビンビンに追い気があったように思うのだけれど、今日の興津川の若鮎はまるで追い気が希薄なのでした。

 さーて、次はどこへ行こうかなー。
 そんな事を思って終わった鮎の初釣でした。


2回目 6月2日(火) 酒匂川解禁2日目・中流部

酒匂川・やぶ下1
  やぶ下
 天気;晴
 水温;17〜18℃ 水色;澄み

   釣果 3

 やぶ下オトリ前より上流を望む
 昨年とは様子ががらりと変わりました。第2放水路から大きな中州の下まで作られていた土手は崩されてなくなりました。また昨年まであった大きな中州は最下流部の一部を残してなくなりました。
この写真の上部まで第2放水路からの流れは1本で流れています。
 文命床止工上流からの流れは左岸沿いに細い流れで下りこの写真の手前の鏡の上手で合流しています。


酒匂川・やぶ下2
 下流の新十文字橋方面を望む
 こちらは昨年とあまり変わっていません。
解禁日と変わらぬように竿1本位の間隔で釣り人が両岸に並びました。
 川底の石はぼんやりしていて、きれいになってはいませんでした。遡上が遅れているのでしょうか?


 酒匂川解禁二日目。天気予報も良く今日は絶好の釣日和と思い、夜明けと共にいそいそと出かけたが、結果はみごとに撃沈でした。
 やぶ下オトリから第二放水路/文命床止工の間の様子は昨年とは大きく変わりました。
第2放水路からの流れを右岸側へ閉め切ってあった土手がなくなり、昔からあった大きな中州は最下流部のほんのわずかを残して取り去られていました。変化の少ない一本の流れになっています。やぶ下オトリの少し上で、上の写真のように二つに流れが分かれ、左岸堤防際で堤防沿いに文命床止工の上手から流れてきた細い流れが合流していました。
 適度な大水が出れば流れが蛇行して、昔のやぶ下のように変化が出ることを期待するだけです。
 酒匂川・入漁証
 オトリ屋での話では、昨日の解禁日はオトリ屋が驚くほどの人出だったそうで、釣れないからといって移動は不可能という状況だったそうだ。そんな訳で、釣果は0〜20くらいということだった。オトリ屋下手の瀬が良かったようだという。その辺りにはもう5、6人が並んでいた。
 オトリ屋の話しに逆らって、オトリ屋の少し上手行ってみたのが間違い。食み跡があまりなく、うろうろ見ていたがアユのハネがちょいと見えた辺りで竿を出してしまった。
 1時間経っても2時間経ってもあたりは無い。対岸の人が1匹掛けたがそれっきり。ここは見込み無しと思い、下手へ行ってみたが、下の写真のように両岸に釣り人がすき間無く並んでいて、瀬が始まる辺りになんとか空きがあった。
 ここでもまるであたり無し。下手に並んでいる人たちを見ていてもほとんど竿が立たない。
 たまーに誰かが掛けるので、次が続いてくるかとみていたが大抵はそれっきりという状況が続いた。
 竿を出している時間と、竿を置いて休みあたりを眺めたりしている時間が同じ位だった。こんな鮎釣りは久しぶりだ。

とにかく暇だったのであちこち眺めていたら、右岸沿いに上流から鹿が下りてきて、しばらく対岸をながめて水辺に立っていた。
酒匂川へ現れた丹沢のシカ
 おや、どこへ行くのか?写真でも撮っておこうかと見ていた。
 釣り人が大勢並んでいるのに、まるで気にせずに人の間をのんびりと通り流れを右岸に渡って行き藪の中に消えた。
 近年、丹沢で鹿が猛烈に増えて山林などがその食害で荒れてしまい大変だと報道されていた。
野生の鹿がこんなに人の近くにまで平気で現れるとは驚きだ。増えすぎなのか?生態が変わったのか?昔のように猟をしなくなったので人が鹿に見くびられてしまっているのか?
 そのうちに、アライグマやタイワンリスなどのように民家や畑、菜園などに被害が出るようにならないかと心配してしまう。年寄りが心配していてもはじまらないが、動物特に外来生物の対策が急務だと思う。
 馬鹿を言うなと言われるとおもうが、米国イェローストーンの事例のように狼を丹沢に移植してはどうだろうか。そうすれば狼が鹿を減らしてくれる。
 でなければ、鹿猟を専門にして、鹿料理を名物にして売り出すのはどうだろうか。
 とにかく、こんな馬鹿なことを考えるくらいに釣れない一日でした。
 写真に見えるように富士山の高嶺はまだ雪で真っ白でした。いつ頃に富士の雪は消えるのだったか?


3回目 6月9日(火) 河津川・中流部、解禁三日目

河津川・沢田出合い 河津川・沢田出合い
 天気;曇り一時晴
 水温;17〜18℃ 水色;澄み
   釣果 17

  Max.22cm Min.15cm


 沢田出合いを望む
 下手に見える赤いベストの人の少し下手が支流との出合いです。
左岸側にテトラが並んでいて左岸側ほど深くなっています。
ここが空いていたので入ったのですが、地元の人との話では、解禁日はこの場所が良かったようです。



河津川・峰小橋下流
 上流、峰小橋を望む
 橋のすぐ下手でやりたかったのですが、橋から続く瀬には釣り人が並んでいて空いていません。瀬の終わるあたりから沢田の出合いまでは一人いただけだったので、ここに入りました。
 水量はいつもより少し少ないような感じでした。
 両岸の河津桜の並木では鶯と不如帰が何羽も囀っていました。




 前回は絶不調だったので何処へ行こうかと思ったのだが、行くとすれば狩野川か河津川かしか思い浮かばない。例年解禁当初から20cmを越えるような良形が釣れる河津へ行くことにした。
今まで所用で鮎釣りが出来なかったKYさんが「今週は行ける」というので、天気予報を信じて火曜日河津川釣行と決めた。
 横浜から河津まで行くのに、今までは伊豆半島東海岸沿いに熱海、伊東、熱川、稲取などの温泉街を通って行っていたのだが、箱根を越えて狩野川をさかのぼり天城峠を越えて河津川に下ったほうが早いような気がする。それで今回は箱根、天城越えのルートで河津へ向かった。
 夜明け前にKYさん宅へ寄ると、車を止めた途端に待ち構えていたようにKYさんが出てきた。今年の初釣で気合充分の感じだ。以前はこんな時間だと肌寒く感じたりしたものだが、近年は温暖化のせいか、この時期に寒さを感じるようなことは稀になってきた。
 箱根の頂上の温度計は14℃を示していた。「以前は一桁の温度だったと思うけど、最近は暖かくなっているんだね。」とKYさん。
 R1号線から修善寺方面へ向かうR136号線との交差点の陸橋工事はすっかり終わっていて、古い陸橋はきれいに撤去されていた。
長岡温泉をすぎ、狩野川が車窓から見えるようになってきた。もうすっかり朝になったが川に釣り人の姿はたまに見える程度だった。一時は夜明けと共に釣り人が川に並んだものだけどねー、今は出足が遅くなってきたようだね。昔のように7時頃になってから川に出てくるくらいがいいんだけどねー。などと話しながら狩野川沿いに天城峠へ向かった。
 天城峠を下る途中で、「伊豆の踊り子の舞台となった福田屋旅館の前あたりで釣をしたいね!あそこはもう少し暑くなってからにしよう。」「今日は峰小橋かその下の踊り子温泉会館〜豊泉橋のあたりでやりませんか?」などと話しながら釣り場の想像を膨らませていた。
河津川入漁証 とりあえず、豊泉橋のあたりの様子を見に行った。橋の上手の足湯の所で昨日来て鮎釣りをし、テントで一泊したという二人連れに会った。このあたりは1時間1匹がいいところだ、という話なので上手の峰小橋の下へ入ることにして移動。
 とうふ屋(屋号で豆腐は作っていない)で入漁証とオトリを買い峰小橋へ行った。
橋の上手も下手も釣り人がずらっと並んでいる。KYさんが「橋のすぐ下に入りたかったけど、これでは無理だね。少し下まで行ってみよう。」というので、右岸の桜並木の道を下手に向かった。橋の下手は瀬が続いていて、左岸にテトラが並んでいるあたりで荒瀬になりトロになって沢田の出合いになる。瀬のあいだは、釣り人が並んでいて二人入るスペースが無い。解禁三日目だから仕方がない。
瀬が終わりトロになるあたりまで来ると空いていたので、河原へ下りた。年配の釣り人が一人いたので、様子を聞いたが今始めたところだという。その人の上手に二人で入った。1枚目の写真の場所だ。
 KYさんは荒瀬の終わったあたりに釣り場をきめた。

沢田出合下流、建設中の橋脚を望む 橋脚際より出合い方向を望む

 自分は下手に見える橋脚のあたりが気になって、様子を見に行った。橋脚の上はトロ、橋脚の所から少し下まではチャラ、その下は浅い瀬となっていて、見た目はなかなか面白そうな場所に見えた。下手の瀬の下に3人組が見えたがこちらに上がってくる気配は無かったので、道具をとりに戻り、引き換えしてくると橋の上下に3人組が竿を出していた。残念。
 下手の瀬の頭が空いていたので、そこでオトリを出してやった。アユはときどき見えるがまるで反応してくれない。川の真ん中あたりまで立ちこみ井桁ブロックの中の石を探ったが、ここでも野アユは見えるのにまるでオトリには反応してくれない。腕のいい人なら即座に掛けるのだろうが、30分ほどやってもダメ。 ここは諦めて1枚目の写真の場所に戻った。
 先に来ていた赤いベストの人に調子はどうか聞くと、「三つ来た。一つはいい形だ。」という返事。
KYさんに聞くとまだ来ないという。このあたりでじっくり泳がせていたらいくつかは掛かるだろうとオトリを出してやった。下手の人が立て続けに2本掛けた。今度はこっちに来てちょうだい、と声には出さないが口の中で呟く。
 KYさんが掛けた。引きが強くて走り回り簡単には抜けない。オトリよりは大きい良形だった。
 今日の釣り方は、とにかくオトリ任せの行ってこい方式。水辺の石に腰かけて、竿を立ててオトリの行方をのーんびり眺めていた。左岸側の深みあたりまで泳いでいった時に、下手に目印がサッと動いた。まずは1匹目。オトリよりは大きいのが来た。
 オトリを換えて流れに出してやる。石に座って眺めるのは前と同じ。上手に上っていって糸一杯のあたりで次が掛かった。これもまあまあの形。退屈しない間隔でなんとか釣れた。オトリが左岸側の深みを上っていって沈み石の波立ちの脇を通った瞬間に目印が上手に3,4mピュッと走った。立ち上がり糸を張った。上手に走ったのが反転してトロに突っ込んだ。今までのとは違う強い引きだ。うーん、これは楽しい。ようやく抜き上げたのは今日一番の良形幅広の22cmだった。
 当たりが遠のき、釣れる気配がしなくなった。
KYさんが「上から流れてきた。冷水病かね?」と脂鰭の下に大きく赤く肉がむき出しになった20cmくらいのアユを持って来て見せてくれた。間違いなく冷水病で死んで流れてきた物だ。釣れたばかりなのに何故か元気の無いのがいたのはこのせいだと思った。
 昼にはまだ間があるが、KYさんと一緒に早めの昼食にした。釣をしている時はさほど気にもならないのに、弁当で休んでいると何羽もの鶯の声がやけにうるさく感じた。
 午後になって下手の人が引き上げて空いたところに、上手から二人連れが移ってきた。話を聞くと地元の人で7日の解禁日から三日連続で来ているそうだ。解禁日と昨日は峰小橋のすぐ下の深い流れとここの場所とで良形が沢山釣れたのだそうだ。橋の下は人で一杯なのでここへ来たのだそうだ。
 ここへは偶然入ったのだが、いいところが空いていたものだ。掛かったのは、ほとんどがオトリより大きい塩焼きサイズだった。
 午前中は1匹しか掛からなかったボウズハゼが、午後からはしょっちゅう掛かり閉口した。親指よりも太くて15cmくらいはあるのが必殺ローリングでグリングリンするものだから、仕掛けはグチャグチャ、オトリはへろへろ。仕掛けを三つもダメにされた。
河津川の鮎 地元の釣り人がいうには、大きいのは持って帰って蒲焼などにして食べるのだそうだ。なんだ捨てちゃったの!と言われてしまった。
 3時頃になり、地元の人が引き上げるという。訳を聞くと、「今時分は3時を過ぎると追わなくなる。」「もう少し経って水が温くなってくると夕方がよくなる。」という話だ。
 へー、と思って聞いていたが、事実はその話の通りで、3時から5時少し前までは1匹掛かっただけだった。地元の釣人の話は良く聞くものだと痛感した。
 例年のことだが、河津川は解禁当初から良形が釣れる。ここで良形を掛けると、他の川でチビアユを釣るのがつまらなく感じてしまう。
 なのに、冷水病が発症しているのはなんとも残念だ。はやく治まってほしいものだ。


4回目 6月19日(金) 狩野川・中、上流部

狩野川、遠藤橋下
 狩野川・中、上流部

 天気;晴
 水温;18〜20℃ 水色;澄み
   釣果 12
  Max.18cm Min.11cm


 遠藤橋下の瀬
 支流大見川合流点方面を望む。
下手の大きなトロの下で大見川が右から合流し修善寺橋へと向かう。
 遠藤橋下右岸は午前中貸切状態でした、が。
 あまり良くないので、午後は移動した。


 今年は、なじみの川がどこも評判が良くない。今度は何処へ行こうかと悩んでしまうような状態なのだ。それでも友釣に出かけたいのだから、悩みは深まるばかりだ。
 我等凡人はオトリを出して、特段のことをせずとも、ただしばらく待てばギラリ、ギュギューンとオトリを引きずり回し竿を絞るというど根性野鮎を夢見て川へ出かけるのだが、近年そんな鮎と出会うことは稀になってしまった。
 さて、今回はSOさんが同行してくれると連絡が入った。SOさんは今日が初釣。
 高松プロの泳がせ釣、小沢兄弟の引き釣のDVDを釣仲間で見るようにとシーズン前にあげた。連絡のメールでは”DVDでバッチリ学習済みだから、今年のオレは手強い…ヨ。 と、今の内に言っておこう。”と付け加えられていた。イメージトレーニングの効果はいかほどか?
 天気予報は静岡県全体が晴れ、というので、今年まだ竿を出していない狩野川釣行ということにした。
 狩野川へ向かう車中で、「酒匂川漁協のHPに今週末に間に合うように琵琶湖産成魚を放流すると出ていたけれど、つい2,3日前まで生簀で餌をもらっていたやつを初釣で釣るのは気色悪いでしょう。それに養殖物はどこかに溜まってしまうから、溜まっている所に入れないとまるでダメだからね。それで今日は狩野川にしたの。」 「酒匂も興津もどうも良くないようだね。」とSOさん。
 6時頃に狩野川大橋を渡った。橋の上から見ても、川沿いの道から川を見ても一人も川に出ていない。この時期に6時を過ぎても一人も川に出ていないというのは?
 修善寺橋の先で遠藤橋のほうに左折した。SOさんはまだ遠藤橋でやったことが無いと言ったので、様子を見て良さそうなら竿を出してみることにしたのだ。橋の上から川を覗くと、石はピカピカというわけではないが、きれいになっているし、ときおり鮎の姿も見えた。これならなんとか釣れそう、というので橋の突き当たりのオトリ屋で入漁証とオトリとを買った。
狩野川・入漁証 オトリ屋の主人はオトリ獲りに舟と竿を持って出かけるところだった。様子を聞くと、そこそこ釣れているようだ。
 主人は川へ出て行ったので、おかみさんから入漁証を受け取り、オトリを生簀から出してもらった。釣り客が大勢になると養殖を入れるけれど、今は主人が釣ってきた天然オトリで間に合っている、という話だ。
ということは、釣り客は多くない。あまり釣れないから客は少ない、ということか? うーん、まーやってみるしかないなー。
 橋を右岸に渡り、橋の下手の木の階段で河原に下りた。オトリ屋の主人が瀬の流芯にオトリを入れていた。朝食のパンを齧りながら見ているとオトリサイズを1本掛けた。パンを食べ終わる頃にもう1本掛けた。
 SOさんと、これは釣れそうだねと釣支度をして、オトリを出してやった。
 間も無くオトリ位のが来て、次に少し小さいが十分オトリになるくらいのが来た。これは幸先が良いと、内心ニタニタしたのだが、3匹目までは少し間があいた。3匹目はダシジャコサイズのチビ。
ここまでは、まあまあだったのだが、この後は昼まで全くダメ。
あまりに釣れないので、周りを見回したが竿を出しているのは我々とオトリ屋だけの貸しきり状態。こんなのも最近あまり経験しないことだ。SOさんも貸切状態にビックリ。10時を過ぎてしばらくしてから一人年配の釣り人が来た。
後で考えれば、オトリ屋のように水深のある流れの筋を狙えば良いものを、いつものようにチャラっぽい所をやったのが敗因だった。昼近くになって流芯を狙ったが、オトリがうまく入らずダメ。
 どうも調子が良くない。SOさんも昼までに3匹だった。弁当を食べてから、上手のどこかに移動することにした。
宮田橋の上手で明日大会があるそうだが、釣り人の数は例年よりは少ないように見えた。矢熊橋では一人竿を出していたが、上から覗いてもアユが光るようすが無い。お日様が燦々と射しているのだから、キラキラしていても良さそうだが全く見えない。上手の田沢橋では上下に釣り人が並んでいた。ここは例年並に釣り人がいた。この辺は釣れているようだ。

 嶺松院前の瀬。
ドブ釣の名場であった嶺松院淵は写真のような石で埋まってしまいかつての面影は無い。
下手の荒瀬、深瀬。対岸の建物はリハビリセンター。

 この上手の嶺松院まえの道が広くなった所が空いていたのでそこに駐車し、前の瀬でやってみることにした。
 下手の(リハビリセンター上手)深瀬に4人ほど竿をだしていたが、嶺松院前のこの瀬には誰もいない。ここに誰もいないというのもめずらしい。
 SOさんに、ダメかもしれないけれどここでやってみましょう、といいオトリ缶と舟と竿を持って河原へ出た。
 左の写真の左側に浅い流れがあった。そこの石にはチビアユの食み跡が付いていた。
 ここは月ヶ瀬旅館の裏手にあたる場所だ。今は写真のように左岸から木の枝が流れに出ていて、左岸側から釣ることは出来ないが、若い頃に来た時分は木の枝は張り出していなくて左岸から竿を出して釣ることが出来た。また左写真では石がごろごろしているがその当時はここには水が流れていて右岸側に大きな深い淵があってドブ釣の名場所だった。そんな記憶が残っている。
 今は竿1本半ほどの幅で左岸側にそって流れている。白泡が立っているように見えるがそれほど流れは速くない。
 下手は下の写真のように白泡の立つ荒瀬とそれに続いて段々の深瀬がリハビリセンター前のトロ場に落ち込んでいる。
 SOさんはこの瀬の下側の少し深くなった所を勧めた。自分はその上手でやることにした。
 水辺で釣りの準備をしていると、下手から一人上がって来てSOさんと立ち話をしてから上手の瀬頭の辺りへ行き竿を出した。後でSOさんから聞くと、その人は酒匂川へ行ったそうだがまるでダメなので狩野川に来たそうだ。下手の田沢橋のあたりではアユは見えた、と言っていたそうだ。酒匂川から狩野川まで移動してくるとはご苦労なことだ。酒匂は良くないということなのかな。
 さて、ここでも水深のある流れの中が良いのかもしれない、と思い流れの真ん中の白泡のたった大石の下から少しずつオトリを大石のほうへ上らせた。白泡の中へ入っていったとたんに強い当たりが来てギュンと下手に走った。なかなか良い引きのオトリサイズだった。
 元気の良いのが三つほど来たので、下手の荒瀬でやりたいなと眺めたがまだ空かない。瀬頭のあたりはどうかと思い行っていろいろやってみたがまるでダメ。今日は浅い所や流れのゆるい所は良くないようだ。
 3時頃になって下の荒瀬は二人だけになったので、二人の下手に入った。
ここは荒瀬というよりは段々の深瀬というほうが良いような場所だ。
一番元気そうなのを選んでオトリにして手前のゆるい流れから流芯の速い流れに入れてやった。流れの向こう側の流れの筋に入っていってうろうろしているとグギンという感じの当たりで強い引きがきた。深い流れにのって引くからなかなか浮いてこない。すこしやりとりして、ようやく浮かして抜きあげた。荒瀬というか深瀬というか、このスリルと感触がたまらなく面白い。荒瀬の釣しかしないという人がいるのも良く分かる気がする。
 針が良くなかったのか、久しぶりの荒瀬釣だったせいか、水中バレ空中バレが取り込んだのと同じくらいに出てしまった。が、今日は楽しい瀬釣を堪能した。
SOさんも初釣で12、3は掛けたようだった。
 5時頃に川から上がった。帰りがけに川をのぞきながら走ったが、まだ日があるのに川にはほとんど釣り人の姿は見えなかった。
 帰宅後の確認ですが、塩焼きサイズは養殖放流物のようで、天然遡上と思われるのは15cm以下のチビでした。チビアユは沢山いるような感じがしたので、それが育つ2、3週間後にまた行ってみようと思った。


5回目 6月25日(木) 酒匂川・上流部

谷峨、酒匂川支流河内川、・道の駅前  酒匂川・上流部

 天気;曇り一時晴
 水温;17〜21℃ 水色;澄み
   釣果 6
  Max.16cm Min.12cm


 谷峨、道の駅対岸より上流を望む
 支流河内川の左岸沿いに三保ダム(丹沢湖)へ向かう道があり、最初の川西橋から数百メートル上流に道の駅がある。
 前日の雨量が多くダムの放水が続いていたようで、通常よりも4、50cmは水嵩が高かった。いつもの川幅はこの写真の半分ほどだ。
 見える範囲に他の釣り人は全く見えなかった。


谷峨、酒匂川支流河内川、川西橋下流
 支流河内川の最初の橋、川西橋を望む
 通常はこの半分位の川幅の浅いチャラ瀬の場所だが、今日は早瀬の様相だった。
 橋から下を覗くと、夥しいというほどの成魚放流鮎の大群が黒くかたまっているのが見えた。ざっと見て、千匹は超えるような鮎の群れだった。
 それを見て、他の放流鮎達がばらけたのではないかと期待してオトリをだしたのだが・・・・・
 谷峨、道の駅から鮎沢川との合流地点まで我々3人の貸切状態だったのだが、釣果ゼロ!



谷峨、酒匂川支流、河内川2
 支流鮎沢川との合流点を望む
 手前の青い高架は国道246号線。左上の赤い橋梁は東名高速。
 支流の鮎沢川は御殿場から小山町を通りここで河内川と合流し酒匂川となる。酒匂川となって7,8km下流に高い堰があり、天然鮎は遡上できない。
 冷水病など無い頃には梅雨明け頃から良形の鮎が釣れた。

 道の駅前がダメだったので、ここへ移動したが、ここもダメ。午後はやぶ下へ移動した。

 「今週はどこへ行く?」とKYさんから電話があった。週間天気予報では木曜が晴れ。どこもあまり良くないようなので、「木曜日に、ダメモトで酒匂川でも様子を見に行きましょうか?」「そうだね。近場で様子をみよう。」ということで、酒匂川行きが決まった。
SOさんにメールを入れたら、同行すると返事がきた。
 火、水と雨空だったが一日中というわけでもなかったし、大雨というほどではないようだったので予定変更はなし。木曜早朝SOさん宅次いでKYさん宅へ寄り、酒匂川・谷峨地区へと向かった。
 大井松田からR246を御殿場方面へ向かい山北町の御殿場線谷峨(やが)駅の少し先でR246から分岐し丹沢湖方面に向かう。
ここは丹沢湖まで河内川と名を変える。R246から分かれて百数十メートルの所の豆腐屋さんがここで1軒だけのオトリ屋だ。
酒匂川入漁証 オトリと日釣券を買い、すぐ先の川西橋の先に駐車し、橋の上から鮎の姿をもとめ水中を覗き込んだ。写真のように靄か雲かが低く一面にたちこめていて、光が弱く川の中が良く見えなかった。ダムの放水量が多いのか、いつもの倍近いわずかに濁りを含んだ水が流れていた。
橋のすぐ下手の左岸寄りに増水前には陸に生えていた草が水中になびいていて、その脇に黒い大きな塊が見えた。
KYさんが「黒っぽく見えるところは全部アユだよ。何百どころか千匹以上はいるんじゃないか!!」と知らせてくれた。じっと見ていると、黒いかたまりの上の水面にアユがときどき跳ねるのが見えた。跳ねたアユのその下に夥しい数のアユが群れていて黒い大きなかたまりに見えていたのだ。
 「すごい群れだね!先週放流したと漁協HPに出ていた成魚放流のアユがぬれているのかなー?」「これだと一部はばらけて石に付きだしているんじゃないかねー?」「道の駅の前あたりでまずやってみよう。」ということで、道の駅下手の駐車場で釣支度をして川に出た。水は澄んでいたが、川幅一杯に今まで見たことがないほどの水が流れていた。
 道の駅がある左岸側では川沿いに移動するのが大変そうだったので右岸のオートキャンプ場側から竿を出すことにした。
 KYさんはダンプ橋の少し上手の瀬が終わったあたりでやってみるといい水辺へ下りていった。SOさんと自分は道の駅のあるあたりでやることにした。水嵩は通常の倍以上あるように感じた。
 水量があるので石裏のような感じの所にオトリを出して様子を見た。しばらくして雲が薄れ水中が見えるようになってきた。この辺りは石垢が付いている感じがしない。届く範囲オトリをあちこち入れてみたが、まるでアユの気配が無い。釣れる気がしないので、ダンプ橋下手の瀬の様子を見にいったが、ここも垢はほとんどなくて、アユがある気配がしない。
 KYさんもSOさんもまるでダメというので、2枚目と3枚目の写真の川西橋の下手へ移動した。
 発電所放水路と河内川が合流する場所に一人釣り人がいた。「あそこには必ずだれかいるね。あそこはいい場所なんだろうな。」とSOさん。しかし、その人も昼には引き上げていった。
 写真の場所は3人の貸しきり状態だった。それもそのはず、お昼近くまであちこちやっても3人ともダメ、ボーズ。漁協の監視員も回ってこなかった。
 例によって早めの昼飯にした。「あの沢山いた群れ鮎はかたまったままなのかねー。」「川中の石はほとんど垢が付いていない感じだよ。増水で垢が飛んじゃったのかな。」「午後もここで粘っても釣れそうもないから、やぶ下へ移動しない?」
 という事で、やぶ下へ移動。川を眺めたちょうどその時、やぶ下オトリの前の瀬で一人アユを掛けたのを見た。これは釣れそうだ。その人の下手に3人入れるほどの空きがあった。その下手の瀬には4人が並んでいるのが見えた。
 とりあえず、空いている場所へ直行し、ここでボーズ脱出を図ることにした。川辺の草が水で押し倒された跡が残っていて、ここもかなりの増水があったようだ。今は水量は少し多い感じがするが、水に濁りは見えない。
 水辺から数メートルの流芯の脇の石が少し垢が付いているような感じがしたので、その筋にオトリを入れてやった。3人とも、なんとかボーズはまぬがれた。
 流芯では全く反応が無く、その脇の増水前はヘチのチョイ先あたりと思われる筋だけで掛かった。
 今日の酒匂川上流部は釣れている雰囲気はほとんど無かった。
 石の汚れはある程度洗い流されたようなので、新垢が付きなおして、群れているアユが少しばらけてくれれば釣れるようになるんじゃないか、などと話しながら帰途に着いた。
 次は何処へ行こうか?と悩む釣行ではあった。


 今年の天気は間違いなく異常だ。年のせいだけでなく、近隣の川も天気も様子がおかしいので釣行意欲が萎えてしまう。
 そんな中、7月14日 関東甲信地方の梅雨明けが発表された。いよいよ友釣本番の到来である。気力も甦る。
 関東が梅雨明けすれば東北もすぐに梅雨明けになるだろう。ということで三連休は久しぶりに山形小国川で鮎釣りと温泉を楽しむことにした。しかし、舟形町まで行って見ると、地元の人も驚くほどの大雨・増水でアユ釣りは無理だった。連休に予定されていたガマカツの大会も中止になった。そんな訳で、瀬見温泉に浸かって帰りに山形名産の西瓜を買って帰ってきたような次第だ。


6回目 7月30日(木) 相模川・中流部

相模川、高田橋  相模川・中流部

 天気;曇りのち晴
 水温;21〜24℃ 水色;澄み
   釣果 5
 Max.20cm Min.15cm


 下流の高田橋を望む
 高田橋下のトロに瀬が流れ込んでいる。この瀬は深い所で腰くらいなので、川底の様子が分かっている人は右岸側へ渡って竿をだしていた。
朝方はこのようなどんよりした曇空で釣り人は少なかった。
この写真の左(左岸側)に広い河川敷があり一部が公園になっている。車の駐車は全く心配が無い。
 橋の向こうが愛川町、こちら側は相模原市。


相模川、高田橋上手
 高田橋上手の中洲を望む
 ここの瀬は流れもそれほど早いわけではなく年配者でも問題なく竿を出せる。
 上の写真の上手に大きな中州があり、右岸側が水深のある本流で中州の左岸側は十数メートル巾のちゃらちゃらの流れになっている。
 中洲のすぐ上手にかなり高い堰堤がある。
監視員の話では前日にそのちゃらちゃらの一番上手のあたりで20ほど掛けた人がいたそうだ。
 10時近くなって空が晴れてくると、急に釣り人が増えて竿の間隔くらいに並ぶ状況になった。そのうちの何人かは他でやっていたがダメなので移動してきたという話をしていた。


 TJさんから高田橋のあたりが良いという知らせが入った。今年初めての良いニュースだったのでKYさんを誘ってみた。週初めから相変わらずはっきりしない空模様が続き、木曜日は雨ではないようなので30日(木)に高田橋へ出かけた。
横浜の家を出て厚木市を過ぎるあたりまでは木の枝が揺れるほどの風が吹いていて釣があやぶまれたのだが、高田橋へ着く頃には風が収まってしまった。
 「高田橋近くの釣具屋でオトリを買うと、次回3匹千円のサービス券がくれる」というTJさんからの情報があったので、釣具屋で入漁証とオトリとを買った。TJさんの話の通り、オトリ3匹千円のサービス券がもらえた。
相模川、入漁証 釣具屋の主人の話では、「今年は相模湾へ注ぐ川はどこも遡上が良くない。相模川は遡上が良くないのに加えて冷水病がでてかなりやられたのでどうも良くない。」ということだ。
 ということは、ウデが良くなければ釣れないよ、ということなのかもしれない。
 オトリを持って、高田橋下左岸側の河川敷に下りて橋の上手の瀬の中ほどの場所に車を止めた。瀬の下手に数人、瀬頭のあたりに2人、中瀬のむこうに竿が数本見えた。瀬の中ほどは空いていた。
 釣り支度をして空いていた瀬の中ほどに引き舟を浸けた。薄暗いほどの曇り空なので川の石の様子は見えない。
 写真の場所でやってみたのだが、しばらくはまるで反応なしだ。まわりでもほとんど竿が立たない。だれかが、最近ここで釣り大会があったと話していた。追い気のあるのは出場選手達にみんな釣られてしまたのかなーなどとKYさんとグチをこぼし合った。
 風も止み、十時過ぎた頃から空も晴れてきて、天気だけは釣り日和となったのだが、自分だけでなく周りも釣れておらず、退屈な時間だけがゆーっくりと過ぎた。
 この場所は初めて来たのだが、10時頃から来た年寄り達のマナーの悪さには呆れて文句をいうのも忘れてしまった。
一人はオトリ缶を持って河川敷の方から歩いてきたのだが、挨拶をするわけでもなく、KYさんが立っている所のすぐ脇にそのオトリ缶を浸けて、引き舟にオトリを移しその場で竿を伸ばしてオトリを付けはじめたではないか。えーっという顔でKYさんが見つめると、引き舟を持って少し下手の方へ行った。
 釣れないときは、例によって、早飯だ。KYさんが竿立てにオトリの付いた竿を置き竿にしている水辺で、2人並んで弁当を摂っていた。
二人目の呆れた年寄りがすぐ脇に来て引き舟を浸けた。KYさんの竿から1mも離れていない。移動の途中で舟の水を入れ替えるのだろうと見ていたら、どうもそうではない。舟からオトリを出してハナカンを通し、竿を持って立ち上がったではないか。「この人の竿の前にオトリを出すんじゃないよね!。」と声を掛けてみた。
 とても不満そうな顔でこちらをにらむ様にして、「上に引いていくよ。」と言って、オトリを付けた竿を持ってすぐ上手の人の後ろを通りその上手へ行きオトリを沖へ出した。”その場所へ行ってからオトリを付けるのが普通だと思うのだが、どうなっているのかねー”、とか”あの年になるともう直らないだろうねー”などと話しながら弁当を済ませた。
あまり釣れないから、入れ代り立ち代り釣り人の移動が激しい。午後は対岸へも渡った人が6,7人並んでいた。
 午後もさっぱりなので、3時に早上がりにした。天気は良かったのだが、なんともすっきりしない一日だった。