東京湾を活き活きさせるための新たな提案 
                                   平成14年11月26日
                                   活き活き東京湾研究会

 2700万人の人口を抱える東京湾。これまで水質保全のため各方面による多大の努力が傾注されてきました。様々な努力がされていますが、湾内の状況をみると、昔のように水産生物が豊富に存在する状況にありません。これらのことに鑑み、東京湾の状況について研究し、実現可能な方策を考えてきました。今回「東京湾再生計画」が関係省庁、自治体の協力で推進されつつあるので、提案する次第です。

 以下に代表される現在実施中また計画中の方策に加えて提案します
@N・
P削減など富栄養化対策の強化、合流式下水道の改善
A人工干潟・生物にやさしい
緩傾斜護岸・浅場造成・ビオトープなど
B陸域の緑化区域の拡大、海浜造成、覆土・覆砂、エアレーション
C微量物質を含む湾内モニタリング


              
提案

1,栄養塩類排出量を季節に合わせて変動させる

 早春から初夏にかけて、栄養塩類排出量を特に少なくする。この時期の栄養塩類存在が問題であり、時期を限ることにより、栄養塩類除去を集中させ効果を高めることができます。  説明

2,好ましい生態系に必要な微量物質を補給する
 シリカは良質な珪藻プランクトン増殖のために必要な物質で、自然の流域から供給されます。しかし栄養塩類の流入が増加する一方、都市化と開発によって湾内に流入するシリカの量が減り、相対的に不足となっている状況にあります。鉄分も森林からもたらされ、プランクトンの増殖に必要なものです。
 早春から初夏にかけ、シリカ、鉄などを補給して好ましい生態系を保持する新たな施策が求められます。これついてはまず植物プランクトンを始めとする食物連鎖の関係について調査研究と局所的な現場実験を積極的に推進することが必要です。  説明

3,遊魚などで幼年期魚介類の採取を制限する
 過剰採取をなくして、生態系をバランス良く保持することが重要であり、遊魚などで一定サイズ以下の幼年期魚介類の採取をやめるようにすべきです  説明