フェロシルト撤去命令訴訟 愛知県、取り下げ同意

 愛知県瀬戸市幡中町に埋設された土壌埋め戻し材「フェロシルト」の撤去命令を不服として、製造元の石原産業(大阪市)が、同県の措置命令の取り消しを名古屋地裁に求めていた訴訟で、県は21日、同社の訴訟取り下げ申請に同意した。これにより訴訟は終結した。

 同社は、幡中町のフェロシルトについて「環境基準を超える六価クロムは検出されていない」として昨年5月、撤去命令の取り消しを求め、提訴していたが、先月12日、神田真秋知事に新たな撤去計画を提示するとともに、訴訟の取り下げ書を地裁に提出した。

 これに対し県は「取り下げ書の記述の中に全量撤去以外の処置方法に県が理解を示したととれる文言がある」として、同意を拒否していた。このため、同社は今月17日、指摘を受けた部分を修正し、地裁に再提出した。県は「今後、1月に提出された撤去計画を精査し、地元の方々の理解を得て、石原産業が撤去工事に着手するよう指導する」としている。

(2007年2月22日 読売新聞)



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