2007年1月16日

愛知県知事選挙立候補予定者に提出した「フェロシルト」問題に関する公開質問状
に対する各立候補予定者のご回答の公表
 
                             「瀬戸市にこれ以上産廃はいらない」会 
                             瀬戸市の問題を考える市民ネットワーク
 
 私たちは、2007年1月5日付けで、愛知県知事選に立候補を表明されていらっしゃる、
阿部精六さん、石田芳弘さん、神田真秋さん(50音順)の3名の方に対し、フェロシルト
問題について公開質問状を提出させていただきました。
 3名のみなさまからは、大変お忙しい中にもかかわらず、ごていねいにご回答をいた
だき、感謝申し上げます。私たちの質問に対する各ご回答のみを、ここに公表させて
いただきます。
 なお、3名のみなさまのご回答は、いずれも1月15日にお受け取りいたしました。

<ご回答は50音順にご紹介させていただきます>

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【質問】 質問状全文はこちら

1. 健康で安全な市民生活を送るため、不法投棄という犯罪の被害者である瀬戸市民が、
不法投棄フェロシルトを市外、県外に撤去してほしいと切実に願う声や、県外からの
産廃の流入の歯止めをも意図した「廃棄物の適正な処理の促進に関する条例」の趣旨
をふまえますと、上記、石原産業による瀬戸市幡中地区の不法投棄フェロシルトの瀬
戸市内、愛知県内処分を認めることはできないと私たちは考えますが、貴方はどのよ
うにお考えですか?
 
2.フェロシルトなどの放射性廃棄物が愛知県内で処分されないようにするために、ど
のような取り組みをされますか?
 
3.今後、二度と今回のフェロシルト事件のような不法投棄が起こらないためにも、埋
め戻しや埋め立て等を規制するため実効力のある愛知県独自の条例の制定に早急に取
り組むお考えはありませんか?


【立候補予定者からのご回答】(50音順)

あべ静六さん

質問1の回答

 不法投棄された産業廃棄物であるフェロシルトを、フェロシルトの被害地であり、
県内でも産廃場が特に多い瀬戸市内の産廃場で処理をするのではなく、瀬戸市外、愛
知県外に撤去すべきであるという市民、県民の願いは当然のことと考えます。
 その立場から、石原産業に対して市外、県外の産廃場を確保するよう指導を強化し
ます。また石原産業任せにすることなく、愛知県としても産廃場の確保に助言や援助
をおこない、また瀬戸市と環境省に意見と要請をおこないます。
 また、環境への懸念、不安を持つ地元住民のみなさんの強い要望にこたえ、一刻も
早く撤去を進めることが大事であると考えます。
 
質問2の回答

 どのような形であれ、放射性廃棄物が愛知県内に持ち込まれたり、処分されたりす
ることを、強く拒否します。
 また、今回のフェロシルトが「リサイクル商品」として認定を受け、取り扱われた
ことが問題であり、これまでに認定を受けたリサイクル品の総点検をおこないます。
 今後、廃棄物を利用したリサイクル品は、認定を行わず、すでに認定を受けたもの
は安全性の検証にもとづいて認定の取り消しも含めて再検討します。さらに他県で認
定された廃棄物を利用したリサイクル品は、愛知県内では利用しないよう条例をあら
ためます。
 
質問3の回答

 フェロシルト事件を教訓に、埋め戻しや埋め立て等を規制するため実効力のある愛
知県独自の条例の制定に早急にとりくみます。
 
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石田芳弘さん

1.瀬戸市内、愛知県内処分を認めることはできません。当事者でいらっしゃる皆さん
のご意見と私の考えとは全く同じです。
 
2.まず石原産業の責任を明確にし、廃棄物処分が国家的な問題であることを、並行し
て追究していく必要があります。後者は国の責任を明確にすることに通じています。
これをはっきりさせておかないと、石原産業はまたどこかの県やどこかの島に投棄し
かねません。その上で愛知県で条件を定めます。
 
3.愛知県の独自の対応策を早急に制定します。
 
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神田真秋さん

質問1.の回答

 フェロシルトは、法に基づく許可を受け適正に設置された処分場で処分されること
については、問題ないものと考えております。
 なお、フェロシルト問題について、地域住民の方々の不安を一刻も早く解消するた
めには全量撤去を最優先に進めるべきであり、現時点では2か所を残して撤去を完了さ
せたところです。
 
質問2.の回答

 放射性物質及びこれによって汚染された物については、「放射性同位元素等による
放射線障害の防止に関する法律」により規制されておりますが、県内に埋設されてい
るフェロシルトは、この法律により規制される放射性廃棄物には該当しておりません。
 また、県内には、放射性廃棄物を排出する事業場はありませんし、これらを処理す
る施設もありません。
 
質問3.の回答

 産業廃棄物であるフェロシルトが、リサイクルの名を借りて不適正処分されたこと
は、まことに遺憾であります。
 土地の造成を行う場合には、廃棄物処理法や土壌汚染対策法に基づく規制があるほ
か、本県では県民の生活環境の保全等に関する条例で土地造成を行う場合には汚染状
況調査を義務付けておりますので、今後ともこれらの制度を適切に運用してまいりた
いと考えております。

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