2006/12/12発行
海上の森通信 NO 88より

万博騒ぎにまだ酔いしれる瀬戸市政
「万博大皿」用地買収に3億円予算
 
                      加藤 徳太郎

 万博協会は12月に解散する。愛知県は「6か月間の一過性イベントだった」と批判さ
れたくないのか愛知万博の名前だけでも残そうと会場となった青少年公園の名称を
「愛・地球博記念公園」と変更した。メイン会場ではなくなった瀬戸市は独自に万博
記念公園を造ることにしている。
 瀬戸市上之山町に3億円かけて造った黒川紀章作「万博大皿」の設置場所がそれであ
る。市がわざわざ県住宅公社の土地を買収して「万博記念公園」にする。来年(2007
年)度、3億円の予算を計上する予定になっている。大皿製作費が3億円かかっているの
で、整備費だけで6億円となる。今後の管理運営費は別に必要となる。
 これまでも、増岡瀬戸市長は、万博開催に間に合わせるためとして次々とハコモノ
施設を造ってきた。別表のように管理運営費だけで毎年7億円以上の費用がかかるよう
になっている。1校あたり2〜3億円といわれる小、中学校の耐震化工事は、これか
ら10年後でも完了しない計画が作られている。「限られた予算を配分した結果です」
とのことだ。
 瀬戸市内には予想を20%下回った来客しかなかったにもかかわらず、「万博大成功」
と言う増岡市長。万博騒ぎに酔いしれて予算配分を行い、誰が見るのか全く不明の
「万博大皿」用地買収を子どもや地域住民の安全対策より優先させようとしている。
 
 ▼増岡市長当選後の新規施設(ハコモノ)の維持管理費用<平成17年度決算分>
 
                                    (内人件費分)

ノベルティこども創造館    5,630万円  (3,068万円)
デジタルリサーチパークセンター    5,350万円  (2,619万円)
瀬戸蔵   2億7,050万円  (6,650万円)
パルティせと(3,4,5階分)   2億4,600万円  (7,285万円)
新世紀工芸館         7,210万円  (2,287万円)
マルチメディア伝承工芸館    1,120万円   (336万円)
リモージュ事務所(18年度閉鎖)      2,110万円   (1,470万円)
合   計 7億3,070万円(2億3,715万円)



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