<中日新聞 2006.10.8 愛知 尾張>

談合は犯罪と認識を 住民団体が瀬戸で集会

 瀬戸市の郵便入札談合事件を考える市民集会「談合事件をなくそう!」が7日、瀬戸
市栄町のパルティせとであった。住民団体「瀬戸市の問題を考える市民ネットワーク」
が主催し、全国市民オンブズマン連絡会議事務局長の新海聡弁護士(県弁護士会)が講
演した。
 新海弁護士は「『談合は必要悪』との声があるが、犯罪であることを忘れてはなら
ない」と強調。談合の有無は落札率(落札価格を予定価格で割った数字)から判断でき
るとし、「9割以上だと談合している。自由競争なら7−8割になる」などと出席した
約30人に説明した。
 落札率を昨年度の都道府県発注の工事でみると、知事が情報公開に熱心な長野県や
宮城県で約75%と低いことなどを挙げ、「トップが『犯罪だ』ということをしっかり理
解すれば、談合はなくなる」と述べた。
 また加藤徳太郎瀬戸市議は、昨年度の同市発注工事の郵便入札で、24件中、平均落
札率が95・7%と高止まりであり、事件をめぐる公判で名古屋地検は「立件した3件のほ
かにも、9件の談合があった」としたことを問題視。「税金が無駄に使われたのは明ら
か。市は業者に損害賠償を請求すべきだ」と述べた。
 (保母哲)


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