平成18年5月19日

 瀬戸市長 増岡錦也 様
 
         産業廃棄物「フェロシルト」の全量撤去に関する要望書
 
             <申し入れ団体>「瀬戸市にこれ以上産廃はいらない」会
                        瀬戸市の問題を考える市民ネットワーク
                       ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワーク
 
 私たちは、このフェロシルト問題に取り組み、はや4年となります。この間、大変な
思いをしながら省庁に、行政に、そして石原産業にと解決を求めて訴えて参りました。
しかし、解決に向かったと喜ぶのもつかの間、先の4月15日に開かれた「幡中地区フェ
ロシルト撤去方法等検討会」では封じ込め案、そして、5月18日に訂正されたものの愛
知県の「フェロシルト撤去の法的解釈」など、私たちは、瀬戸市ならびに愛知県の姿
勢に危惧を抱かざるを得ません。
 
 また、石原産業にとっても、これだけ大きな社会的問題を瀬戸市で起こしておきな
がら、その処分までも瀬戸市に押しつけることは決して許されることではありません。
 
 よって、以下の2点について要望致します。なお、要望事項について、瀬戸市の方針・
考えを文書にて5月25日までに頂きますようお願い致します。
 
【背景と要望事項】
1.愛知県知事は、平成17年11月の会見で「愛知県内での処分は考えていない」と発言
しています。そして、去る5月10日に愛知県知事宛に提出した要望事項「自ら出した措
置命令に従い、全量撤去の方針を貫くこと」に対しは、昨日18日、「撤去とは、現場
から掘り出し、場外に運び出すことまでを含むものである。フレコンバック詰めのフェ
ロシルトが現場に保管されている状態は、撤去及び廃棄物処理法に基づく適正な処分
が完了していないことから、措置命令が履行されたものとは考えておりません。」と、
現場からの早期撤去を石原産業に強く指導していくとの回答をしております。
   よって、瀬戸市に於いても、愛知県知事の「県内での処分は考えていない」と
の当初からの発言を尊重し、早期撤去の方針を貫き、現場でのフェロシルト封じ込め
や市内での処分の方針はとらないこと。
 
2.「幡中地区フェロシルト撤去方法等検討会」設置要綱には、
(1.設置の目的)「幡中地区のフェロシルトについて、現在、フェロシルトが埋没され
ている状態における人の健康への影響を評価するとともに、周辺住民の生活環境を最
優先に配慮した撤去方法等検討するため幡中地区フェロシルト撤去方法等検討会を設
置するものとする。」
(3.検討内容)第1の目的を達成するため、検討会は次の内容について検討し、とりまと
めを行うものとする。(1)現況の評価 (2)撤去方法
と記され、この検討会は撤去方法を検討するものであります。しかし、4月15日の検討
会においては、県が出した措置命令(撤去命令)にも反した内容が検討されており、廃
棄物処理法上の解釈からも大変問題があると考えます。
 よって、検討会は安全に撤去するための検討を行うべきであり、それ以外の方法を
模索するための検討会ならば、ただちに中止をすること。

 

 
                                       18瀬生第66号
                                       平成18年5月25日
 
「瀬戸市にこれ以上産廃はいらない」会 殿
瀬戸市の問題を考える市民ネットワーク 殿
ダイオキシン・処分場問題愛知ネットワーク 殿
 
                                      瀬戸市長 増岡錦也
 
 平成18年5月19日に提出されました要望書に対し、下記のとおり回答します。
 
                         記
 
1.瀬戸市に於いても、愛知県知事の「県内での処分は考えていない」との当初からの
発言を尊重し、早期撤去の方針を貫き、現場でのフェロシルト封じ込めや市内での処
分の方針はとらないこと。

【回答】
 監督官庁である愛知県と調整し、従来通り全量撤去を求めてまいります。
 
2.「幡中地区フェロシルト撤去方法等検討会」は安全に撤去するための検討を行うべ
きであり、それ以外の方法を模索するための検討会ならば、ただちに中止すること。

【回答】
 検討会は全量撤去を前提として現況の周辺環境影響を評価した上で、最善の撤去方
法を検討するものです。
 
                                        以上 担当:環境課


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