悪質業者は告発を フェロシルト流出問題 瀬戸の住民ら 対策協議で県に要望
2004.12.21 朝刊 16頁 なごや東版 (全515字) 中日新聞社

 【愛知県】国の特別天然記念物のオオサンショウウオが生息する瀬戸市の蛇ケ洞川
で、上流部に野積みされた埋め戻し材「フェロシルト」が流出し、環境を悪化させて
いる問題で、県内の環境保全団体や地元住民らと県の担当者が二十日、名古屋市中区
の県三の丸庁舎で、今後の対応などを協議した。ダイオキシン・処分場問題愛知ネッ
トワーク、名古屋市水辺研究会、瀬戸オオサンショウウオを愛する会、地元の下半田
川町の自治会役員ら二十人余と、県からは砂防課、自然環境課、廃棄物対策課、尾張
建設事務所の十人余が参加した。

 環境団体や住民の参加者らは、県への申請規模を大幅に上回る造成工事が業者によっ
て進められた経緯や、放射性物質を含むフェロシルトの問題などについて質問。県側
は、昨年夏に違法状態が確認できた時点でもっと強く指導していれば、影響を軽減で
きたかもしれないとの認識を示した上で、「今は、これ以上、下流に流出しないよう
業者に防災工事を進めさせることを優先に対処している」と述べた。

 環境団体のメンバーや住民らは「住民たちの生活への影響も考え、各課が連携し、
いくつもの法令を“動員”して迅速に対策を図ってほしい」と求めるとともに、「悪
質な業者は告発を」と要望した。

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