愛・地球博:ホトケドジョウ移植、2団体が知事らに中止要望書 (毎日新聞 2004年10月29日)
 ◇「移植は生態系破壊」
 愛・地球博(愛知万博)の瀬戸会場建設予定地内(瀬戸市)に生息する絶滅危惧(きぐ)種のホトケドジョウを県内2カ所に移植したのは生態系の破壊につながるとして、住民グループ「海上の森を守る会」など2団体が28日、万博協会の豊田章一郎会長や神田真秋知事らに対し、ホトケドジョウの保護を求める要望書を提出した。
 同会によると、ホトケドジョウは予定地内を流れるホトケ沢に生息。会場建設に関する万博協会の事前影響評価(アセスメント)では、「工事の影響は回避されている」として、移植の必要性について言及しなかった。しかし、工事を発注した県公共建築課はホトケドジョウを豊川市内の水族館などに移植。かつて80匹以上の生息を確認していたにもかかわらず、今月同会が実施した調査では、わずか7匹しか確認できなかったという。
 要望書は「移植しなければホトケドジョウを保護できないような事業なら、事業計画の変更、中止が検討されるべきだ」と強調。移植の経緯を明らかにすることや、移植を中止し本来の生息地に戻すことを求めている。
 同課は「工事による濁り水の流入など万一のことを考えて移植した。アセスメントに反することはない」と話している。【浜名晋一】

ドジョウ移植 中止求め文書 万博協会に市民団体(朝日新聞2004.10/29)
 愛知万博(愛・地球博)に反対する市民団体「海上の森を守る会」などは28日、瀬戸会場内に生息する、環境省のレッドリスト指定絶滅危惧(きぐ)種のホトケドジョウの県による移植は「生態系を破壊する」として、県や万博協会などに中止を求める文書を提出した。
  要望書では、(1)元の生息地へ戻す(2)移植の経過と経緯の公表(3)生態系保護のため会場計画を見直すことを求めている。  
 
 

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