2004年10月８日

財団法人2005年日本国際博覧会協会　会長　豊田 章一郎　様
経済産業大臣　中川 昭一　様
国土交通大臣　北側　一雄　様
愛知県知事　神田 真秋　様
瀬戸市長　増岡 錦也　様  

　　　　　砂防法、県条例に反する
　　　　　　万博ゴンドラ支柱建設違法工事の中止を求める要望書    

　　愛知万博から海上の森を守るネットワーク　　　　　　　　　　　　　愛知万博中止の会
　　　　　　　　　　　　　　海上の森自然観察会　　　　　　　　　　　　　　海上の森を守る会
　　　　　　　　　　鉱山開発から里山を守る会　　　　　　　　　　紺屋田・印所の森を歩く会
　　　　　　瀬戸にこれ以上産廃はいらない会　ダイオキシン処分場問題・愛知ネットワーク
　　　　　　　　　　　　　　　　東海民衆センター　　　　　　　　　　　　　　　２１世紀森林クラブ
　　　　　　　　　　　　　万博やめよう県民会議　　　　　　　　　　　　　　　　水と森と平和の声    

　愛知万博ゴンドラ建設工事において、砂防法、愛知県条例に反する違法工事が行われていることが判明しました。瀬戸市上之山町３丁目団地裏山に設置予定のいわゆる７号支柱工事において、砂防指定地内工事許可申請とは全く違反する大規模造成が行われていました。７号支柱設置場所は、砂防指定地の為、治水・砂防上、土地の掘削などの地形改変は規制されています。県条例により厳しく審査された後でなければ工事が許可されることはありません。違反する場合には、罰金、懲役などの厳しい措置がとられることになっています。違法工事により土砂災害が引き起こされ、住民の生命、生活が危険にさらされないよう県当局として、当然の対処をとるべきです。許可申請書通りの工事が行われなくても、すべてが追認されるなら、今後、県内砂防指定地の工事は、野放しで行われることになります。野放図な改変は、周辺住民の生活と生命と自然を破壊することになります。
　今回の万博協会の７号支柱工事は、極めて悪質な違法工事です。万博協会は、当初の計画では、現地において西側に約４ｍ×約８ｍ、東側に約４ｍ×約９ｍの穴を2ヶ所掘削し、土留土を鋼材、矢板を使って施行し、環境面での配慮を行い最小限の改変範囲となるようにすると申請し、許可を得ています。しかし、現状は、東西約１３ｍ、南北約１３ｍ、深さ最大約４ｍの巨大な掘削工事を行い、土留工事は何ら行われず、掘り出された土砂は野積みにされたままです。工事着手時より、許可とは異なる工事を行ったことをうかがわせるものです。周辺住民の生活と生命の安全を守るために、土砂崩れ等が発生しやすい場所の故に、砂防指定地とされていること、そこでの工事の為には許可が必要となり、許可通りの工事が求められていること、こうしたことは全国各地で工事を行い、経験豊富な専門業者に委託した万博協会は、十分承知していたはずです。これは、住民から指摘を受けて対応した県担当者との協議では違反を認めて直ちに工事を中断していることからも明らかです。
　以上のことから、万博協会の今回の違法工事は、周辺住民の生命と生活の安全を無視して意図的に行った点で極めて悪質な行為です。法令を順守せず、住民への説明責任も果たさない万博協会は直ちに工事を中止し、許可を取り下げるべきです。  

一、違法工事の経過、経緯を明らかにすること。
一、砂防法、県条例違反のゴンドラ７号支柱工事を一切中止し、現状回復すること。
一、愛知県は県条例に基づき、厳正に対処すること。  

　ご回答につきましては、2004年10月18日までに文書にてくださいますようお願いいたします。
＜連絡先＞海上の森を守る会　代表　加藤徳太郎  

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