万博会場周辺の民間駐車場 対策会議設置
対策会議設け抑制へ
県が方針  条例規制には難色


  愛知万博(愛・地球博)の交通対策をめぐり、県は17日、万博協会や県警、地
元自治体を交えた「民間駐車場抑制対策会議」を設置する方針を明らかにした。万博
開催中、住宅地での騒音や交通事故、渋滞発生の原因となりかねない民間の「期間限
定駐車場」を減らすのが狙い。「条例で設置を規制すべきだ」との声も上がっていた
が、県は「(土地利用の制限は)財産権の侵害にあたる」として退けた格好だ。

  この日の県議会の代表質問で答弁した、神田真秋知事が明らかにした。

  同対策会議は、県と県警、愛知万博協会、長久手会場周辺の長久手町、豊田市、
瀬戸市の担当者らで構成する。地元住民に万博開催中、期間限定駐車場を営業しない
よう説明会やビラで訴えていく。

  民間駐車場の条例規制について、神田知事はこの日の答弁で「財産権の侵害にあ
たる可能性があり、実効性も難しい」と述べ、難色を示した。

  県警や協会は開催中、長久手会場周辺の3キロ圏内では幹線道路を除き、日中の
万博来場目的のマイカー通行を禁止する。そのかわり、会場から約20〜40分離れ
た各所に計1万600台分の専用駐車場(計6カ所)を確保し、マイカー客には会場
行きのシャトルバスに乗り換えてもらう計画だ。

  ところが、規制圏内で私有地を利用した民間駐車場が造られると、マイカーが集
中して渋滞などの原因になりかねないため、県警などは条例制定などの措置を県側に
訴えていた。

朝日新聞2004年9月18日



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