2004年9月17日

BIE名誉議長                  O.フィリプソン 様
IGES地域環境戦略研究機関理事長    森嶌 昭夫 様
二千五年日本国際博覧会協会事務局長 中村 利雄 様
国土交通大臣                 石原 伸晃 様
経済産業大臣                 中川 昭一 様
愛知県知事                   神田 真秋 様

                                  上之山町3丁目町内会会長   山本 照彦
             上之山町3丁目町内会ゴンドラ(環境)対策委員会委員長 岡田 みどり


                        質問状

 日頃は御公務ご苦労様です。
 私たちは2005年日本国際博覧会の瀬戸会場と長久手会場の間に位置する町である瀬戸市上之山町3丁目に住まう者であります。愛知県が万博を瀬戸市で開催するとしてから年月は久しくすぎておりますが 当町住民は万博開催の必然性も 海上の森で開催する必然性も 現在の会場に変更した必然性も何も説明されぬまま万博会場工事に伴う騒音増加 交通渋滞増加 空気汚染などの住環境悪化を余儀なくされております。 しかし当町は「この博覧会は環境を守り世界平和のためになる」という万博協会の言葉を信じ万博開催自体に中立を守るという犠牲を払うことにいたしました。しかし万博2会場間観客輸送ゴンドラ計画については下記の理由で町内総意で反対せざるを得ません。

1.当初の万博の計画にはなく唐突に浮上してきたものであり必要性がない。
 (当初はシャトルバスのみで行うと協会は明言していた。)
2.このゴンドラルートでなければならない根拠が不明である。
(・このルートでは住宅に間近であるので治安を含むプライバシー侵害のおそれがある。
 ・このルートでは当町ただ一つの出入り口上空を通過するのでドライバーの前方不注意が予想され交通事故増加のおそれがある。
 ・このルートではゴンドラ支柱が町内の土砂災害危惧のある保安林に建設されるため土砂災害に対し長期にわたりさらなる危惧を抱くことになる。
 ・このルート近くに絶滅危惧種のオオタカが営巣している。)

 さらにこの8月25日には建設のため当町間近にヘリコプターを飛行させ環境基準を超えた騒音を出し子どもたちを含む当町住民を脅えさせ 人間として最低限の権利である自宅での安心を伴うくつろぎの時間を奪いました。当初は土曜日をも飛行させるとしておりました。

 このゴンドラ計画は上記のように国民としても生活者の立場としても納得できるものではありません。多くの疑問と危惧を持った当町内会は何度も何度も「この町でのゴンドラ計画説明会」を要求しましたが2002年12月を最後にうち切られました。その後は当町より離れた場所でゴンドラ建設には何も影響を受けない人々を相手にわずか4分間の説明を行い 掲示板に「日程」をはって「ゴンドラ建設に対し周知徹底を図った」としました。しかしその掲示板の場所は坂の上にあり字はとても小さいので足のお悪い町内の何人かの住民は読むことはできません。日程表の配布を担当者である輸送グループのある方にお願いしましたが きわめて残念な態度で断られ電話を切られました。

                        
質問と要望

1.このゴンドラ計画についてもっとも重い住環境負荷をかけられる当町住民に対し説明不足は明らかです。当事者である当町よりの度重なる「当町での住民説明会」の要請になぜ答えないのですか。

2.かつての万博事業は開催終了後更に環境へ負荷を与える「新住宅市街地開発事業」が計画されていました。第7支柱のための保安林改変はとても規模が大きいものです。このゴンドラ建設の後 大規模にこの森を開発する計画があるのですか。

 あるとしたらやめさせてください。この町には万博事業によりただでさえ重い住環境負荷が予想されていますが、万博が「環境と世界平和のためになる祭典」という万博協会の言葉を信じ「万博反対」は申しませんでした。それなのに「万博がきっかけになって終了後上之山の保安林をはじめとする環境がさらに破壊された。」となると万博というものへの信頼は完全になくなります。

 どうぞ名誉を重んじていただきたい。

 回答を文書で10月1日までに下記へいただきたく思います。  ⇒
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