平成18年3月、札幌市交通局自動車部(札幌市営
バス)白石営業所が北海道中央バスに移行、また、
札幌市営バス白石営業所厚別支所が廃止となって、はや
5年を迎えます。同時に、日頃ご来館頂いておりま
す皆さまのおかげで、当館は間もなくオープン3周
年を迎えます。そこで、皆さまのご愛顧に感謝
するとともに、ここで民営事業者移行までの札幌市
営バス時代の白石営業所/厚別支所を振り返り、そ
の姿をとらえるのはもちろんのこと、民営事業者移
行後の様子も見ながら、ここに「札幌市営バス 白
石営業所移行・厚別支所廃止から5年 〜札幌市営
バスが遺したもの〜」と銘打ち、特別コンテンツを
開設させて頂くことになりました。
札幌市営バス白石営業所・厚別支所に関すること、
民営バス移行後状態については、私なりの解釈が
一部散見され、見難いものにはなっておりますが、
どうぞご覧ください。
M E N U
1.白石営業所・厚別支所の歴史
2.取り巻く環境の移り変わり
3.民営事業者へ移行とその後
4.資 料 編
2006.2.13 UPDATE
札幌市営バス白石営業所は、昭和35年11月に、
(現在の)札幌市白石区本通16丁目南4に開設され、
その後、白石区内に住宅地が造成され、団地なども
増えるにしたがって、路線や在籍車両もますます増
えていきました。白石区の厚別区分区を2年後に控
え、新区役所が設けられる新さっぽろ(厚別)副都心
のターミナル機能強化のため、昭和61年11月には、
分所機能を持たせた「札幌市交通局自動車部白石営
業所厚別支所」が、(現在の)札幌市厚別区(当時は
白石区)厚別東5条1丁目2に開設されました。平成
に入って、白石営業所は庁舎や整備施設の老朽化が
目立つようになり、駐車スペースも手狭となったこ
とから、札幌市白石区川北2254番地7に、新営業所
を設け、移転しました。しかし、交通局は、市営バ
スの民営バスと並行する路線を民営事業者へ移行する
方針を決定。方針を受け、平成13年3月31日、新営
業所開設から7年余りで、札幌市営バス白石営業所
は、北海道中央バスへ移行することとなりました。
なお、厚別支所は、所管路線と車両を白石営業所に
集約し、移行と同時に廃止となりました。
2.取り巻く環境の移り変わり
札幌市営バス白石営業所が開設された年から遡るこ
と10年、当時の白石村は札幌市と編入合併し、昭和25年、
付近一帯は札幌市となりました。白石村当時は、連合用
水路を利用した水稲栽培やリンゴ園が数多く点在してお
りましたが、札幌中心部への通勤も至便なことから、青
々として広がっていた水田は次々に住宅地へと姿を変え
ていきました。当時は国鉄バス(現:ジェイ・アール北海
道バス)が、国道12号線を中心とした路線網を持つ中、市
営バスも住民の要望に応え、逐一増便などをしていまし
たが、急増する人口に対応すべく、白石地区の拠点、白
石営業所が昭和35年に設けられたのです。昭和40年代
に入ると、幹線の厚別線が増強されたほか、北都線、本
郷線、山本線などの現在に通ずる新路線が拡充されました。
昭和45年には、米里線の一部が行政区域を越えて江別市
大麻まで乗り入れました(昭和54年に休止)。
(詳しくは市営バス事典をご覧ください。)
昭和51年には、市営地下鉄東西線(琴似〜白石間)が開業し、
市営バス路線は都心直通型から地下鉄短絡型へ再編されました。
さらに、昭和52年にはサンピアザがオープンし、地下鉄を白石
から新さっぽろへ延伸する工事もスタートしました。
昭和48年には札幌市民生協(現:コープさっぽろ)北郷店が、
昭和54年には市民生協菊水元町店、昭和55年には、
「もみじ台団地」終点にホクノースーパーが開店するなど、
市営バス沿線にも大型の商業施設が立ち並ぶようになり、
市営バスは日ごろのお買い物の身近な足にもなりました。
また、昭和41年には札幌啓成高校が、昭和50年代に入る
と、札幌白石高校、札幌厚別高校などが沿線に続々開校
し、西区にあった北星学園男子高校(現:北星大学附属
高校)も厚別町下野幌に移転し、高校生の通学時間帯には
学生便を出して、通学の足の確保に努めました。
昭和57年には、市営地下鉄東西線の白石〜新さっぽろ間
が開通、国鉄バスとの連絡が開始され、市営バスとの共通
定期券が発売されることになりました。
(詳しくは各駅停車の資材倉庫 第3資材倉庫→JR1号館をご覧ください。)
昭和61年には厚別支所が新設されましたが、時を同じくして、
もみじ台団地線沿線に、技術革新と情報社会を推進する目的で
「札幌テクノパーク」が誕生。市営バスも同線に「テクノパーク
経由」を新たに運行することになりました。
公共施設では、その後、アクセスサッポロ(札幌流通総合会館)
が、昭和59年に完成し、市営バス流通団地線(のちに、厚別線と
統合し本郷線に)が新設され、停留所も「流通総合会館前」が
設けられました。国際見本市やサーカスなどイベント開催時は、
近隣の駅から市営バスによる臨時バスも運行されました。
そして、平成5年に白石営業所が川北に移転した後、平成11年
には、札幌市の木「ライラック」が多数植えられ、温水利用施設も
設けられた川下公園が、白石営業所付近に開園し、それに対応
して、市営バスは平成12年4月から川下線に「川下公園前」停
留所を新設し、利便性を図りました。
3.民営事業者へ移行とその後
平成13年3月に入ると、白石営業所・厚別支所管内の市営
バス停留所やターミナル、待合所に「路線移行のお知らせ」
が掲げられ、市営バスのサービスを維持する旨を告知して
いました。そして、4月1日、白石営業所は、北海道中
央バスが新たに同名の「白石営業所」として使用すること
になりました。旧白石営業所厚別支所は、中央バスでは使用
しないため、3月31日付で廃止となり、4月1日から停留所
名称の「厚別支所前」は、「厚別東5条1」に停留所名称
が変更され、敷地内には、市営バスの車両数台が残されて
いましたが、旧厚別支所は、中央バスの回転所と乗務員休憩所
としての機能を果たすのみになりました。
市営バスからは、多数の車両が移譲され、中央バスでは、
白石営業所に限らず、同社の広いネットワークを活かし、
同社大曲営業所や札幌北営業所などに車両を分配すること
で、市内を走っていた車両はその活躍の場を石狩市や北広島
市にまで広げることになりました。
平成15年には、東区東苗穂にイオン札幌苗穂ショッピングセ
ンターが開店し、買物利用の喚起に「無料送迎バス」が走る
ようになり、白石営業所管内の一部停留所にも停車するこ
とになりました。
平成16年度には、白石営業所と札幌駅前を結ぶ、都心直通便で
ある白石本線や北郷本線が新設となり、市営バスが築いた地
下鉄との連携が基本だった路線網は徐々にその姿を変える新た
な動きが出てきています。
移譲前と移譲後のダイヤを比較すると、5年が経過した現在
でも、多くの路線で運行経路やその便数はほぼ減少すること
なく、平日の夜11時台には、乗車効率の高い北郷線や北都線
で、深夜便を順次拡充、移譲後に運行を開始した「厚別ふれ
あい循環バス」も、平成17年12月より地下鉄乗継割引制度が
適用されるようになったり、運行ルートが見直されたほか、
平成17年夏から、小野幌線沿線の「森林公園パークタウン」
内に、既存エリアの中央バス以外にジェイ・アール北海道バ
スが乗り入れ、森林公園駅と新さっぽろ駅を運行を結ぶ路線
を新設させ、よりきめ細かな路線設定が進んでいます。
・札幌市交通局自動車部白石営業所
・北海道中央バス白石営業所
移行後しばらくあった市営バスの経年車も
道央圏各所に旅立っていった
・札幌市交通局自動車部白石営業所厚別支所
・(白28)もみじ台団地線「もみじ台団地」
天然ガス(CNG)車は平成11年に導入された
・北海道中央バス移行後の(白23)北郷線
・当時、中央バスは1路線のみだった環状通東
ターミナルも、3年後全ての乗り場が中央バスとなった
・白石営業所移譲の1年前に移譲された(白25)北都線の今
ちょっと前の音ふうけい
(収録時期は1999年〜2000年となります)
今では聞けない数々の音をお聞きください。
(再生ページは別ウィンドウで開きます)
・(東60)地下鉄白石駅前→環状通東駅前行「菊水元町6条3」
再 生
・(白28)新さっぽろ駅前→(テクノパーク入口経由)→もみじ台団地行「もみじ台東7」
再 生
・(白25)南郷7丁目駅前→新さっぽろ駅前行「北郷2条13」
再 生
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