さっぽろ市営バス情報館トップページ＞札幌市営バス路線データファイル＞(北72)新川線

この路線は戦後、南新川から新川通付近にかけて、農地から転換して宅地造成された住宅地付近の新川通を起終点に
都心を結ぶ路線として開設されました。その後、住宅団地は現在の新川団地の南側にも広がり、昭和36年には、住民
の交通局への働きかけが実り、北海道電力西札幌変電所付近の「西札幌変電所前」まで延伸され、市営バス開通の日
には、変電所に当時の交通局長である故大刀豊氏が招かれ、住民が市営バス開通を盛大に祝ったようです。
さらに、新川団地の拡大により、昭和47年には「新川団地前」まで路線は延長されていきます。

地下鉄南北線が開業し、都心まで乗り入れていたバスは、地下鉄南北線北24条駅前に短絡されることになりますが、
北区役所、北保健所などの公共施設が北24条駅前に集積されたため、短絡されたことは利用者にとってもさほど使い
勝手は悪くなりませんでした。そんな中、これまで沿線地域住民の乗り物だったこの路線が大きく変わったのは、
昭和51年のことです。昭和49年、西区(現：手稲区)手稲前田に北海道札幌手稲高校が開校(当時は、北海道札幌北高
校旧校舎を間借り)し、新校舎に移転した昭和51年12月より、新川線が通学の足としても活躍することになったので
す。同時に、バス路線も「新川団地前」発着便は全便「手稲高校前」まで延長となりました。

その後、札幌手稲高校のさらに北側には「環状夢のグリーンベルト構想」の一環として昭和57年より10年構想で造成
された前田森林公園が完成しました。この路線も、路線の一部を延長し、前田森林公園を起終点とする便が設けられ
ました。市営バスは園内に乗り入れませんが、公園入口の目の前に「前田森林公園入口」停留所も設けられ、来園者
の利便を図りました。

しかし、便数が少ないためか、手稲高校前以降、前田森林公園までの区間を利用する乗客は極端に少ない状況で、新
たな試みとして、平成15年４月からは「前田中央小学校前」経由が前田森林公園発着系統の一部に開設されました。
前田地区は、平成11年まで(西47)稲積線、平成12年３月まで(西45)(西75)発寒線を運行し、民営バス事業者と営業エ
リアが重複することから、それぞれジェイ・アール北海道バスへ路線移譲されましたが、この前田中央小学校前経由
系統の新設により、同地区に市営バスが復活し、石狩・手稲通に市営バスが蘇ったことにもなりました。便数は少な
かったものの、対キロ制運賃の地域にありながら、この系統に限っては均一運賃(１区：２００円、２区：２３０円)
が適用され、各種一日乗車券の利用なども可能であり、北24条駅前より長距離利用する乗客も見られました。

★参考資料

(上)「新川高校通」停留所の大型待合所　新川西地区から新川小学校に通うバス通学児童のためのものです
(下)前田中央小学校前経由便の前田地区の停留所は全てポール式でした
(記載内容は平成18年９月現在、上画像は平成16年３月、下画像は平成16年２月撮影)

★参考リンク
各駅停車様の「各駅倉庫」所蔵の
該当路線時刻表画像ページへジャンプします。
昭和47年11月15日改正
昭和48年５月１日改正
昭和48年11月10日改正
昭和49年５月１日改正
昭和50年５月改正
昭和50年８月改正　　【平日】　【日・祝日】
昭和50年12月20日改正
昭和51年６月10日改正
昭和51年12月改正
昭和53年３月16日改正

★参考文献：「新川郷土史」(1980年、新川郷土史編纂委員会)

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