さっぽろ市営バス情報館
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さっぽろ市営バス情報館トップページスペシャルコンテンツ 五番舘は心の中に…

平成21年9月30日、札幌の発展とともに歩んできた老舗(しにせ)デパートがその歴史に幕を下ろしました。
「札幌西武」…私を含め、市民には「五番舘(ごばんかん)」の名前のほうが馴染み深いものでした。
まさか札幌のデパートが無くなるとは…まったく想像できなかった事態に、今更ながら、
一つのデパートが市民に与える影響の大きさを感じている次第であります。

五番舘の系譜をたどる札幌西武を映した写真を展示してみたいと思います。
幼少の頃、クリスマスや誕生日といえば、五番舘のラッピングがされたプレゼントをもらった思い出も
懐かしいものです。また、地下鉄2000形に乗り、「よそいき」の装いで五番舘へ買い物に連れられ、
レストランで昼食をとったのも鮮明に蘇ってきます。

「SEIBU」になってからの店舗は、すっかり東京と遜色のない立派なものになりました。
しかしながら、女性をターゲットにした店となってしまい、私の足は遠のいてしまいました。
のちに「地下食品売り場」も姿を消し、「SEIBU」は「通過」することの多い店になっていたのです。
札幌西武の閉店を知らされた時、私は「SEIBU」が閉店することであり、
すなわち「五番舘」の閉店を意味するものだとは、一瞬ではありますが、思えませんでした。
ですから、閉店の1週間前に一度だけ店舗へ、さらに、閉店後の余韻が残る店舗に足を運んだのでした。

ところが、それは「五番舘」の閉店でもあったこと…時代の趨勢とはいえ、その重大さには、閉店後の
ほうが実に悲しみの大きいことなのだと感じました。
市内のあらゆるところにスーパーマーケット、さらにはデパート以上の広い駐車場を持つショッピング
センターが次々と建設され、ショッピングの機会は多様化したのでしょう。
しかしながら「札幌駅前」と「大通」という中心街の求心力がここまで低下してしまったこと。
これにより、「丸井今井」も破産こそ免れましたが再スタートを切らざるをえなくなり、
松坂屋の系譜をたどる「ロビンソン」も閉店してしまいました。実に残念でなりません。

■閉店の瞬間■



新聞社やテレビ局の報道をはじめ、「五番舘」を懐かしむかつての客が名残を惜しんだ。

■閉店後■


閉店後さっそく、店内外の装飾が外されたり、表示類が変えられ、歴史の終焉を感じた。


「STマーク」と「SEIBU」の組み合わせも今日で見納めになるとは。


「ゆうちょ銀行ATM」も本日限りで廃止。6年前、ここの前で市営バスを撮影していた。
当時はまだ郵政事業民営化前で「郵便貯金キャッシュサービス」だったことに気づく。

■札幌西武の日常■


「♪北国の青い空に流れる雲がよく似合う」かつてのCMソングにピッタリの晴れ間が広がる。
鮮やかな空高い秋晴れに思わずシャッターを押した。


店名から五番舘の名が消えた後も、「五番舘 赤れんがホール」にその名前を残し、
連絡通路にもれんがを取り入れるなど、その配慮が嬉しかった。


南北線さっぽろ駅とつながる札幌西武入口。
閉店されてからは、化粧品の広告などが消え、エスカレーターも止まり、寂しい限りだ。

■ファイターズ優勝パレード(2006年)■



選手が乗ったバスが札幌西武前を通過。これだけの人が集まるのは往年の「五番舘」を思わせる。

■市営バス最後の朝■


通勤で慌ただしく職場へ向かう人々とともに走る市営バス北桑園線・北24条駅前行、
バックに札幌ロフトが見える。

■市営バス在りし日の陽だまり■


西武前には市営バスの乗り場があった。ファクトリー線の乗り場もあったが、
民営バス移譲後、札幌駅前停留所が移設されてしまった。

まさか「赤バス」も「五番舘」も無くなってしまうとは…。

■無料都心循環バス実験■

市営バスが廃止された2004年秋、都心を循環する無料バスの実験が行われた。
遡ること1997〜99年に実験した都心循環バスとは大違いの混み様で、
中心部に数多くの人が押し寄せた。
札幌駅前通地下歩道の開通と札幌駅前への市電延伸が予想される今、
せめてもそれまで待って閉店を判断してほしかった。



東急・西武前の停留所


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