Forest Elf
〜月の涙編〜
―― 第四話 ――


「え…お、犯す……って…」
 ルカは、戸惑う。そんな姉の背中に、そっと手を回す、妹。
「ルミのこれ…お姉様の中に挿れたいの…。いいでしょ?」
 自らの股間に堅くそそり立つそれを利き腕で握りしめて、ルカに囁きかけてくる。
 ぜぇぜぇと荒く息を乱し、捕食者の―――まるで美味そうな獲物でも見るかのような眼でルカを見下ろしてくる。
「やんっっ……で、でもぉ………」
「嫌なの?」
 つ…とルミの細い指先が、ルカの唇に触れる。
 吐息で僅かに湿ったそこを撫で、下唇を越えて顎、喉、胸へと辿っていく。
「ぁっ……うっ…!」
 白い果実の表面を滑るように這い、拘束された先端の突起でついと止まる。
「ねぇ、お姉様…ダメ?」
 吐息混じりに囁きかけながら、ピンピンに堅くそそり立った姉の乳首を突き回す。
 根本には、ミルクの漏洩を防ぐ目的で絡み付いている光の輪。
「あ、あふっっ…!」
 乳首を触られる都度、ルカはくぐもった声を上げて、大げさに背を仰け反らせる。
 元々大きい上に、中にたっぷりのミルクを蓄えてさらに膨れあがった乳房がそのたびにたぷんっ、と揺れて、ますます強くなる、焦燥。
(ぁっっ…ミルクッ…ミルク…出したいっっ……!)
 桃色の突起の先から襲ってくる、ぴりぴりとした快感。
 それらが針になって直接脳を刺すようにして、ルカを追い立ててゆく。
「ほら…、お姉様も…ミルク出したいでしょ?」
 耳元に、悪魔の様な囁き。
「そ、それ…は………あンッ!」
 口答えは許さないとばかりに、ぴんっ、と指先で弾かれる、双乳の頂。
「だったら……お姉様、ルミの言うとおりにして?」
「………っっ………!」
 やむを得ず、ルカは妹の”命令”に従う。
 ベッドの上に四つんばいになり、辿々しく、ルミの方に尻を向ける。
(っっ……こんな、格好……!)
 かぁぁ…と、一気に顔が赤面した。
 ベッドに着いている両手が震えて、体を支えているのが難しくなってくる。
 ルカは、手のひらを着くのを止めて、肘で体を支えるようにした、自然、尻を差し出すような格好になる。
 が―――。
「きゃんっ!!」
 ぱぁんっ!と手拍子のような音がして、ルカの尻に小さな痛みが走った。
 雪のように白い桃尻に、赤い手形が微かに滲む。
「もっと、お尻上げて、突き出すようにして?」
 背中から、冷たい言葉。
「っっ……は、い…」
 ルカは無意識のうちに、まるで目上の者に返事をするような言葉を使った。
 言われたままに尻を上げ、ルミの方に一層突き出すようにした。
「そうよ、お姉様。……くすくすっ、良い格好…」
 ルミはルミで、自分の”命令”に従順に従う姉を見下ろすことで、この上ない恍惚を得ているようだった。
 目には発情と、微かな狂気すら滲ませて、ゾクゾクと背筋を駆け上がってくる快楽に身悶えしつつも、それだけで満足は決してしない。
「や……ンぅっ…!」
 両手で、ルカの桃尻をやんわりと揉む。
 指を食い込ませて、円を描くように揉むと、ルカの恥部全体が時折露わになった。
 キュッと閉じた菊座、その下に、とろりとした光沢を放つ場所。
 ルミは、尻肉を握りしめたまま、両手の親指で鮮やかなピンク色をしたクレヴァスを押し開く。
「ひぁっ……!やっ、やぁぁあっっ!」
 途端に、ルカが声を荒げて暴れた。元々朱に染まっていた顔はさらに赤くなり、今にも湯気が出そうなほどだ。
 そしてそれは、ルミに押し開かれているクレヴァスも同様だった。
 すっかり潤みきったそこはじっとりした熱気を帯びていて、ひくひくと蠢いてはぴゅるっ、と時折蜜を飛ばした。
 ごくり…と、ルミの喉が大きくなり、その中指がゆっくりと埋まってゆく。
「ひっっっぃ!」
 声を上げて、シーツを握りしめたのは姉のルカだ。
「うっわ……凄い…お姉様の中…トロトロになってる……」
 ルミは、息を乱して感嘆の声を上げざるを得ない。
 姉のそこは異常なほど熱く火照り、とろとろとした蜜で溢れており、さらにそれら越しにちゅるっぢゅるっ、と柔らかい肉がルミの指に惜しげもなく絡み付いてくる。
 歓迎とも、拒絶ともとれる動きで、時折強く指を圧迫したかと思うと、そのままキュウキュウと断続的にルミの指を締め付け、さらに大量の、どろりとした汁が膣内に溢れた。
(早く…挿れたい―――)
 中指から伝わってくる感触から、ルミは切実にそう思った。
 ただ、指を入れただけ、出し入れも、曲げることも何もしていない。
 それなのに、ルミは一気に姉のそこの虜となり、前以上の焦燥をもって、自らの剛直を突き挿れたい衝動に駆られた。
「お姉様…挿れるわよ」
 ちゅぷっ、と指を引き抜いて、先ほどと同じように両手で尻肉を握りしめ、親指でルカのそこを押し開く。
「ひゃっ…!?」
 と、ルカが素っ頓狂な声を漏らすのも構わず、ルミの熱塊はそれが収まるべき場所の入り口に押し当てられた。
「あっ―――」
 と、初めに声を出したのは、どっちか解らない。
 ちゅんっ、と剛直の先走りの汁と、引き抜かれた指のあとを追うようにして漏れた蜜がぶつかり、弾ける。
『あぁぁぁあっ!あっあぁぁーーーーーッ!!!』
 エルフの姉妹はほぼ同時に声を上げた。
 熱く猛ったルミのそれが、ぎしぎしと入り口を軋ませながらルカの膣内に収まってゆく。
「っっっっ……ひっ…んんっっ…!!」
 堅いものが、自らを貫いていく感覚に、ルカはシーツを握りしめて耐える。
 初めてでは無かった。かといって慣れている訳でもない。
 きわめて短い時間ではあったが、ルカは自らの胸のことも忘れ、膣内をゆっくりと押し広げてゆくものの感触に酔いしれた。
「ぁっっ…ぁっ、お姉様の膣内っっ…凄いっ…ちゅるちゅるっっってして……ぁああっ!」
 既に埋没した部分から、姉の膣内の肉の感触が具に伝わってくる。
 指を入れたときとは、比べものにならないほどの快感だった。
 その証拠に剛直が1ミリ進むたびに、ルミの腰はルカに覆い被さるように折れ曲がり、腰は震え、手のひらにはじっとりとした汗が滲んでくる。
「ダメっっ!出ちゃうっっ!!」
 絶頂は、唐突にやってきた。
 まだ半分も挿入していないというのに、ルミのそれはびくんと根本を弾ませると惜しげもなく、ルカの膣内に絶頂汁をぶちまける。
「ひゃっっ……!?る、ルミ…ちゃ!?」
 驚いたのはルカだ。
 突然自らの膣内にはき出される熱い液体の感触。慌てて振り返ると、蕩けたような顔で射精の度に大げさに体をビクつかせているルミが居た。
「ぁっ…ぁっ…ぁっ……お姉様の膣内…気持ち良すぎ……っ」
 びゅるんっ!びゅるんっ!と射精しながらも、ルミは腰を進ませてゆく。
 やがてその先端がルカの膣奥をぐいと押し、びゅるっ、とそこに精液の欠片を張り付かせた。
「あぁンッ…!」
 ルミの射精を、膣壁を通してまざまざと知覚させられたルカ。
(ぁっ…ぁっ…セーエキ…凄く…熱い………)
 堅くそそり立ったそれがびくんっ、びくんと脈打つたびに、自らの中に溢れてくる濁液。
 それをどこか心地良いと感じている自分を、ルカは認めない。
「はーっ…はーっ……」
 息が特に荒いのは、ルミの方だ。
 もとより、女の体を薬で一時的に、ある部分だけ男のそれに変換しているのだ。
 負担は少なくない上、二度も射精をしている。息が荒いくらいは当たり前だった。
(だめっっっ…全然足りない…。もっと、感じたい…。お姉様の中に…いっぱい精液出したいっ…!)
 それでも、そういう衝動がひっきりなしに突き上げてくるのは、ひょっとしたら薬の副作用の一つかもしれなかった。
「っ…きゃっ…!?」
 膣内射精(された方)の感触にルカが酔いしれていると、突然剛直が動いた。
 気づくと、ルミの両手が、しっかりと腰のくびれを掴んでいて、めいっぱい腰を引いたあと、一気に膣奥を小突き上げてくる。
「はぁんっ!」
 びんっ!と一番敏感な神経の弦を直接指で弾かれたような快感が、ルカの体を突き抜ける。
「あっ…あっ、あっあぁンッ!んっんんっぅ!」
 ぱんぱんと尻肉を波打たせながら、膣内を荒らす剛直にルカ声を出さずにはいられない。
(ぁぁぁっっ…気持ち…いいよぉぉっ…!)
 ずんっ、と強く膣奥を小突かれ、体の中全てが揺さぶられる感触も、先に出された精液と自らの愛液がじゅるじゅると膣内でシェイクされる濁った音も、突かれるたびにたぷたぷと震え、シーツに先端が擦れる胸も、痛いくらいに弾かれる尻も何もかもが気持ちよかった。
(ぁっ…でも…おっぱい……)
 剛直から与えられる快感があまりに凄まじすぎて、ルカはすっかりそのコトを忘れていた。
 再び思い出せば、その巨乳の中に蓄えられているミルクの重さがいっきに乳首にかかってきたようで、苦しくてたまらない。
「ぁぁぁぁぁっ!…やっあっ…気持ちよすぎて…腰っ、止まんない……っ!」
 剛直を、何度もルカの中に突き入れながら、はしたない声をあげるルミ。
 腰の動きはますます荒ぶり、のの字8の字を描くようにぐりぐりとルカの膣内を抉ってくる。
 と、同時に―――
「きゃっっ!」
 突然の開放感が、ルカを襲った。
 あれほどキリキリと強く乳首を締め付けていた光の輪が空気に溶けるように綺麗に消え失せてしまう。
 有効時間切れか、ルミが解呪を指示したのか。
 途端に襲ってくる、射乳特有のむずむずとした快感。
「……えっ…?」
 ルカがそんな声を上げたとき、既にその双乳はルミの手の内にあった。
「だ、だめっっ!今はっ…触っちゃダメぇッ!」
 軽く手をあてがわれただけで、ぴゅるっ、と先端から乳白色が漏れる。
 もちろん、ルカに言われたからといって、すぐにやめるようなルミではない。
「お姉様っ…後ろから犯しながら…牛みたいに搾ってあげるって…言ったでしょ…?」
「やっ、やうううっ!」
 背後から覆い被さり、ぐっ、ぐっと膣奥を押し上げながら、長耳をぺろりと舐め上げる。
 そして―――
「やっ…だ、だめっっ―――ぁっあひぃいぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいッ!!!!」
 ぐにいっ、と、ルミの指が双乳に食い込み、乳房がいびつに形を変える。
 びゅっ!と、最初の一射で関を切ったように、立て続けに射乳が始まった。
 びゅっ!びゅっ!びゅっ!
 びゅっびゅるっびゅっっ!
 溜まりに溜まっていた特濃エルフ乳が勢いよく飛び出しては、ベッドのシーツの上に乳白色のゲル溜まりを作り出していく。
「やっやっ、やぁあんんっ!!!ミルクっ…ミルク止まらないのぉぉっっ!」
 立て続けに襲ってくる射乳の快感に、ルカは髪を振り乱して悶え狂う。
 びゅっ!と乳首から乳白色の塊が飛ぶたびに大げさに腰を震わせ、膣はキュウと収縮してルミの茎を痛烈に締め上げた。
「ひっっ―――っ…お、お姉様っっ……そんなっっあっ…あぁああっっ!!!!」
 ルミもまた、姉の乳を搾りながら、三度目の絶頂に強制的に押し上げられた。
 びゅるびゅると先端から迸る白濁汁をふんだんにルカの子宮口にぶちまけ、汚す。
「ひぃんっ!ぁっっぁんっ!セーエキ…出てるぅぅぅうぅ………」
 自らもまた、射精よろしく乳首からどろりとしたエルフ乳を吹きながら、ルカはついに上半身を支えるのが難しくなってぐったりとベッドの上に伏した。
 ぎゅううっ、と自重によって乳房がベッドに押し当てられ、さらにびゅるびゅると射乳が続くが、既にルカはそれが遠い世界の出来事か何かのように感じていた。
「ぁぁんっ…お姉様っ…お姉様ぁっっ………!」
 ルミもまた、ルカの膣内に欲望の限り白濁汁をぶちまけて、三度目の絶頂の余韻に意識を遠くしながら、姉の背中に覆い被さった。
 薬の効果が切れたのかそれともルミが気を失ったからか、その股間で吟々としていた疑似男性器は形を失い、光のリングと同じように綺麗に失せた。
「ふぁっ…ぁっ………」
 射乳が続いたぶん、ルカはルミよりも少しだけ長く意識を保っていた。が、それもすぐに疲れと、絶頂の余韻の微睡みの中に埋まっていった。

 睦み合い…と呼ぶのには少々激しすぎる情事を経て、エルフの姉妹は静かに眠る。
 来訪者が、森のすぐ側まで来ているとも知らずに…。
 
 
 
 

 
 
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