Forest Elf
〜月の涙編〜
―― 第三話 ――





「んっ……」
 くぐもった声を漏らして、ルミの、その股間に生えたものに静かに舌を這わせる。
 既に先端の鈴口の当たりからは透明な液体が漏れ始めていて、ルカは舌先でそっと掬ってみたが味らしい味はしなかった。
(んぁっ…熱い……)
 と、漠然に思う。
 妹の股間から生えた凶悪なそれは堅くそそり立ち、ルカが舌を使うたび、ぴくぴくと小刻みに震えた。
「ぁっ……」
 ルミが、喜悦の声を上げてルカの金髪を優しく掻きむしった。ルカは妹の喘ぐ声を具に聞きながら、少しずつ舌の動きを大胆にしていく。
(ルミちゃ…本当に気持ちいいんだ……)
 右手で熱塊を握りしめ、亀の頭のような形をした部分に丁寧に舌を這わせる。
 時折ちゅっ、ちゅっと音を立てて吸い上げ、針の様に尖らせた舌先でカリ首のあたりを強く抉った。
「んぁっ…!…いいっ、お姉様ぁぁっ…」
 ルミが、腰を突き出すようにして喘ぐ。
「んっっ…!?」
 いきなり唇の中に剛直を押し込まれそうになって、ルカは慌てて頭を引こうとした。がルミの手が、後頭部をがっしりと掴んで離さない。
「ダメ…、しゃぶって、お姉様……」
 獣のような息づかい。エルフの妹はハァハァと白く湿った吐息を漏らしながら、姉の唇に自らの股間を押しつけてくる。
 ルカがそれを拒むように唇を閉ざすと、まるであらかじめ予想していたように、
「あふっっ……んんんんんぅう゛ぅ゛!!」
 胸を強く掴み、開かせ、剛直を押し込んだ。
「んっ…!ぁ…お姉様…歯、立てたら…おっぱいは一生そのままだからね…?」
 半ば、脅迫じみた言葉。
「んんんっっ…!」
 ルカは苦しげに呻く。いや、実際に苦しかった。
 もちろんルカには口戯の経験などはない、ただ、ルミのものに歯があたらないように精一杯口を開くだけだ。
(んんぅぅっ……やっ…熱くて…おっきいぃぃ……)
 頬張っているものが、口の中でビクビクと震えている。
 舌と喉でそれを感じているうち、後頭部に回っているルミの手に、くっ…と力が籠もった。
「お姉様、動かすわよ」
 ぐっ、ぐっ…と、ルミが小刻みに腰を使い始める。
 その都度、剛直の先端がルカの喉奥を塞ぐように突き上げてくる。
(やっ…く、苦し…ッ……!)
 自らの口腔を、性器のように使われて苦しげに噎ぶルカ。
 目を瞑り、ひたすらルミの動きだけは阻害しないように勤める。
 ぐぷぐぷとくぐもった音が、唇から、口腔から直接脳に響き、頭蓋の中で何度も反響しているようだった。
(ぅ…ぁ……凄い…いやらしい…音……)
 反射的に、ルカはその太股をキュッと閉じた。
 口の中で暴れ回る熱塊が喉奥を小突くたび、唾液と舌と唇がいやらしい音を立てるたびに、その動作をする。
(ッ……やっっ…どう…して…? 我慢、…でき、ない………)
 左手が、自らの体を這っていくのを、ルカは止められない。
 臍の下を越え、薄い茂みを抜けた後、ちゅくりっ…、湿った音を立てて、熱い汁に指先が触れた。
「ぁっ…はぁっ…!いいっ…お姉様の口…気持ちいいのっっ…!」
 発情した猿のように腰を使いながら、エルフの妹がはしたなく声をあげる。
 その表情には、既に先ほどまで理知的な顔つきで姉を叱っていた『しっかり者の妹』の面影はない。
 頬を朱に染め、発情し、ただ己の快感を得るために、姉の口腔を犯すエルフの娘の顔が、そこにはあった。
「んっ、んぷっ…んっ!んんっ!んっ!んっ!」
 後頭部を押さえつけられ、顔を振ることも引くことも出来ず、妹に好き勝手突き上げられるルカ。
 苦しい―――が、不思議と耐えられた。
 それどころか、いつの間にか舌まで使い始めていた。
(んはぁぁっ…熱いの…気持ちいィ…)
 うっとりと、自らの口腔を犯すものの感触を受け止める。
 舌を使って唾液を大量に絡めると、頭蓋の内側に響いてくるぐぐもった音はますます大きくなった。
 それに比例するように、自らのクレヴァスを刺激する指の動きも大胆さを増した。
 ちゅくちゅくという音が微かに、室内に響く。
(やっ、やぁっ……ルミちゃんに…気づかれちゃうっっ……!)
 ルミのものを頬張りながら、自慰にふけっていた等とということが露見すれば、またぞろどんな羞恥を強いられるか。
 必至に指の動きを制御するも、止まらない。
 普段はぴっちりと閉じられているそこを人差し指と薬指が押し開き、間の中指が湿った粘膜を丁寧に愛撫する。
(ぁっ、ぁっ…あっ………!)
 溢れてくる蜜が、ちゅるちゅると指先に絡み付いてくる。
 湯気が出そうなほどに火照ったそこからわき上がるなまなましい快感に、何度も小尻を震わせて、ルカは短く達した。
「ぁっっ……ぁあっ!……ッ…お姉様ッ…出るっっ!!」
 ルミが、甲高い声で叫んだのはそれとほぼ同時だった。
 ぐぷっっ!と、喉奥を抉るように剛直が一層深く突き込まれる。
「ッッ……………ッ………!」
「ぁあああっ!出るッ!出るのっっ!飲んでっ!お姉様っ、全部飲んでっっ!!」
 狂人のように声を上げて、姉の後ろ髪をカリカリと掻きむしる。
 刹那、びくんと、ルカの口腔内でそれが膨れあがった。




 ―――びゅぐんっ!びゅっびゅるっびゅッ!びゅっびゅっ!!!




「んんんんううう゛う゛ッ!!!」
 ルカは、噎ばざるを得ない。
 ねっとりとした熱いものが、凄まじい勢いで喉奥に叩きつけられていく。
(ッ…火傷、しちゃうッ!)
 そう感じるほどの熱を帯びた粘液。
 同時に口腔内にむっと広がる、生臭さと苦さ。
「ッ………!!!」
 はき出したくても、ルミに後頭部を押さえつけられ、どうにも出来ない。
 ルカは仕方なく、ごくりと喉を鳴らした。
(んぁぁっ……変な、味ぃぃ……)
 お世辞にも美味しいとは言えないそれを、なんとか飲み込む。
 ゴクリ、ゴクッ…。
 ゲル状のそれは口腔内の至る所に張り付き、容易に嚥下できない。
 舌先でそれらを剥がし、唾液で溶かしてなんとか飲み込んでいくのだが、そうしている間にも、時折肉塊がびくんと震え、新しい疑似精液が口腔内にはき出される。
「あっ……!……あっ……ぁっ…………!!」
 ルミは、そんな声を漏らしながら、姉の頭を自らの股間に押さえつけたまま、体を小刻みに震わせて絶頂の余韻に浸っていた。
 射精は、まだ続いている。その都度、艶めかしい声を上げて、びくんと大きく体を震わせた。
 …たっぷり一分ほどかけて、エルフの娘の射精は終わった。
「ふぅ…ぅ………良かったわ、お姉様…」
 さも満足げに呟きながら、ルカの唇からちゅぽんと引き抜いた。
 まだ、十分に力強いそれは唇を離れるや否やバネのように反り返り、ルミの臍をぱちんと叩く。
「んっっ……!」
 自らの唇から、剛直が糸を引いて離れた後、ルカは一度だけ大きくゴクリと喉を鳴らした。
 剛直が引き抜かれる刹那、名残惜しむように吐きだしていった最後の精液を飲み干した音だった。
「ふ、ぁ……ルミ…ちゃ、これで…おっぱいの…外してくれる…?」
 ルカの息は荒い。
 肺は貪欲に酸素を欲し、開かれたままの唇はテラテラと光沢を放っている。
 上目遣いに、妹を見上げ、ぱんぱんに這った巨乳を誇示した。
 …エルフの妹は、そんな姉を見下ろし、残酷に微笑む。
「…まだよ、お姉様」
「え……?」
 ルカには、妹の言葉が信じられない。
「お姉様。しゃぶりながら…オナニーしてたでしょ?」
「ぇ…ぁ……っ…」
 気づいてないとでも思った?―――とばかりに、ルミが笑みを漏らす。
 ルカは顔を染め、自らの欲情の汁で淫らに濡れた左の指を、咄嗟にルミから隠す。
「だめじゃない、お姉様。そんなことされたら……ルミも…お姉様に挿れたくなっちゃう…」
 再び、ルミの瞳に発情の炎がともる。
 ルカの後ろ髪の辺りを撫でていた手が、そっと首を撫で、肩にさしかかる。
「ね、お姉様。あっち向いて、お尻上げて? 後ろから、牛みたいにおっぱい搾りながら、犯してあげるから」
 
 

 
 
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