薄暗い森のさらに奥。面積が小大陸ほどもあるその森の中央部に、樹齢千年をゆうに越える大木が静かにそびえ立っていた。
部分部分、化石のように堅くなってしまった樹皮。しかしそっと耳を澄ませば、とくんっ…とくんっ、と微かに聞こえる、確かな生命が息づいている音。
まるで心臓の鼓動のような、その音を体で感じながら、ルカは大木の枝の上でうたた寝をしていた。
純白のミスリル糸を細く、細く紡いでふかふかに編み上げたハイネックに、ミニスカート。
長い髪は明け方の陽光のように金色に輝き、その合間からエルフ族の証である長い耳がちょこんとせりだし、ぴくぴくと揺れていた。
その胸元には、見るからに寝苦しそうな、エルフにはとうてい似つかわしくない質量の乳房がゆっくりと上下している。
大木の幹に背をもたれさせ、まるで祈りでもするように両手を腹の上で組んだまま、くぅくぅと寝息を漏らしては、楽しい夢でも見ているのか、時々楽しそうに口元をほころばせていた。
「うふふふふっ…もぉお腹いっぱいなのぉ………」
ぺろりと唇を舌で濡らしながら、ルカは寝言を呟いた。
そしてふいに寝返りを打つようにして体をずらしたとき―――彼女の体は空中に投げ出された。
「ひゃっ―――」
突然の浮揚感に、ルカは咄嗟に目を覚ました。
慌てて今の今まで自分のお尻がお世話になっていた枝に捕まろうと手を伸ばす―――が、間一髪で届かない。
彼女の体はみるみるうちに加速がつき、身長の十数倍もあった地面までの距離があっというまに縮まってゆく。
「わわっわっ!!!」
ルカは慌てて、その白く細いしなやかな指で印を切ると、精霊語で一言、ぽつりと呟いた。
すると刹那のうちに彼女の周囲にいた風の精霊達が上昇風を起こし、さらには精霊自身が彼女の体を持ち上げるようにして落下速度を押し殺した。
そのお陰もあって、彼女が緑の絨毯の上に着地するころには自分の肩ほどの場所から飛び降りた程度の勢いにまで落下速度は減少していた。―――のだが、
「ぎゃふんっっ!」
どしーん!というなんとも鈍い音。ルカは着地に失敗し、草々の上に見事に尻餅をついたのだ。さすがにここまでは風の精霊達は面倒を見きれない。それぞれがまるで呆れるような仕草を残して、大気中に四散していった。
「いったぁい〜っ…ふぇぇぇん……」
運動神経の悪いエルフの娘は目に涙をにじませながらよろよろと立ち上がると、自らの尻を優しくさすった。
痛みで、完全に目が覚めた。
天を仰ぐと、遠い視界の先につい数秒前まで自分が寝ていた枝が静かに揺れていた。
「お姉様、いまの音は何?」
大木の中に出来た空洞を利用して拵えた住処。その木扉がばむと開いて、ルカよりも一回り小柄なエルフが顔を覗かせた。
妹のルミだ。
「えっっ……お、音っっ…?」
途端に、エルフの姉はどもり、おろおろと狼狽えた。
というのも、木の上でのうたた寝はこのしっかり者の妹に『危ないから』と禁止されているのだ。
咄嗟に何か適当ないい訳を造ろうとするも、うまくいかない。
「あ、あはっ、あははははっっ……………」
仕方なく、ルカは笑ってごまかすことにした。
僅かに寝癖のついた頭をぽりぽりと掻きながら苦い笑みを浮かべて、ルミに愛想をふりまいた。
が、エルフの妹の顔はしぶい。
「お・ね・え・さ・まぁ〜?」
つかつかと足早にルカの眼前までついと詰め寄る。
「あ、あは…は……」
ルカはひきつった笑みを浮かべながら、ゆっくりと後ずさろうとする―――の前に、ルミの細い指先がついと、ルカの豊かな胸の中心を突く。
「ひゃうんっ…!」
途端、ルカはびくんと背を仰け反らせて動きを止めた。
「お姉様、逃げないのっ」
ルミはそのまま服の上から、ぐりぐりと指を動かしてはルカの膨らみを刺激する。
その都度―――、
「ぁッ…」
というような、押し殺した声がルカの口から漏れる。
「お姉様、もしかしてまた、木の上でお昼寝してたの?」
「っぁっ、やっ…あふぅぅうんっ!!」
既にルミの指は第二関節が隠れるほどにルカの胸に埋没している。
それがぐりんっ、ぐりんと円を描くように動き、その都度ルミの指を中心にするように巨乳がたぷたぷと揺れた。
一般的に、大きな胸は感度が悪いと言われている。が、ルカの場合は別格だった。
元々様々な感覚器官が人のそれより優れているエルフという種族に加え、ルミの手による長年の愛撫が功を奏し(たといえるのだろうか…?)、たっぷりの質量と抜群の感度を兼ね備えていた。
が、当のルカとしては、これはありがた迷惑であったかもしれない。しかしだらしのない姉をしょっちゅう御せねばならない立場のルミとしては、これは格好の手綱であった。
なにせ、こうして少し胸を突き回してやるだけでルカはすっかり大人しくなってしまい、ルミに対して従順な顔を覗かせるのだ。
ルカとしても決して、ルミにいいようにされるのが好きというわけではない。が、しかしこうして現に胸を突き回されるとそれだけで体中が麻痺してしまったかのように言うことを聞かなくなってしまうのだ。
ルミに触られるだけで心臓の鼓動は早鐘のようにペースを速め、歯の根ががちがちとかみ合わなくなり、喉が震え、四肢から力が抜けて立っているのがやっとの状態になってしまう。
「お姉様、答えて」
「っっ……」
ルカは頬を朱に染めながら、ゆっくりと頷いた。
「やっぱり」
ルミは一言呟くと、ついと指を引いた。途端、ルカは糸の切れた操り人形のように力無く、緑の絨毯の上にぺたんと座り込む。
既に、息が湿っている。
「もぉ…お姉様、どうして私が『ダメ』って言ってることばっかりするかなぁ…?」
両手を腰に当てたまま、ふぅ…とルミは大げさにため息をついてみせた。
そして足下にへたりこんでいる姉を見据え、小悪魔のような笑みを浮かべる。
「ねぇ、お姉様。ひょっとして…『おしおき』してほしいから、態と悪戯ばっかりしてるの?」
「ぇ……ち、違っ…そんな、コト……きゃんっ!」
口答えしようとする姉の言葉を切るように、ルミはルカの肩を掴むと、そのまま突き倒した。
そして追い打ちとばかりに、その小さな素足で、ルカの胸を踏みつける。
「あひぃんっっ!!!」
仰向けになって尚形を崩さなかったその塊が、妹の足によってぐにぃっ、と卑猥にゆがめられる。
途端、ルカは悲鳴を上げ、両手でルミの足を持ち上げようと足首を掴む、がそれ以上力が入らない。
踏まれている方の胸から、ジンジンと痺れるような快感が体の方に浸透してきて体の自由を奪っているようだった。
「あら、お姉様。感じてるの?こんな風におっぱい踏まれて…気持ちいいの?」
ルミは愉悦の笑みに口元を歪ませ、ぐにぐにとまるでパン生地でも踏んでいるようにルカの胸を捏ねた。
その巨乳がぐにぐに形を変えるたび、ルカはつま先を反らせて仰け反り、喉を振るわせてなまめかしい声をあげる。
(やっっ…どうしてっ…おっぱい踏まれて……気持ちいい…の…?)
認めたくない考えが、頭に浮かぶ。もちろん、ルカはすぐにそれを否定した。
が、頭でそう思っても、体がついてこない。ルミに胸を踏まれるたびに体の芯が熱く疼き、まるで水を含んだスポンジを握りしめるような容易さで欲情の汁が溢れ、下着が湿ってゆく。
体が火照り、濡れた唇の合間からは発情したメス猫のような湿った吐息が漏れ、瞳が潤み、ルミの足を掴む手のひらが汗ばんだ。
「くすくす……」
エルフの妹が、意地悪な笑みを漏らす。その足の指先が、ミスリル糸のハイネックの上から、筒のように堅くしこった頂をつまみ上げる。
「あふっっ!」
びくんっ!バネ人形のように体が跳ねる。
ルミはさらに、そんな姉の痴態を愉しむようにぴんっ、ぴんっ、と先端をつまみ上げ、踏みつけ、足の裏でこすりつけた。
(ぁっっ…そ、そこ……ダメっぇッ!!)
じわじわと、胸の先が疼くような感覚が襲ってきて、ルカの顔が一瞬こわばる。もちろんそれを、めざとい妹は逃さない。
「お姉様、もしかして―――」
ルミが、嗤う。確信に満ちたその口元のゆがみを見て、ルカはとっさに胸元をかばうような仕草をした。
が、無駄だった。さしたる苦もなく、ルミはルカのハイネックを捲し上げると、服の下にしまわれていた桃色の蕾つきの純白の乳房を露出させた。
「あらあら…、お姉様、このぬるぬるは何?」
「……ぅ…っッ…!」
ルカが羞恥に顔を染め、ルミの視線から逃げるようにそっぽを向く。
白い果実、その桃色の蕾の先から乳白色の液体が微量、とろとろと漏れだしていた。
その濃厚なミルク臭がふわりと、ルミの方にまで香ってくる。
俗に母乳、と呼ばれるものだ。が、もちろんルカは妊娠しているというわけではない。
全ては、過去にルミに盛られた薬のせいだった。豊胸薬の失敗作として生み出されたその薬は女性の体を一時的に母乳の出る体に変えてしまうというものだった。
ルカは以前その薬を盛られ、そしてさんざん搾られた。
その時、どうやらルカの体に”癖”がついてしまったらしい。彼女は性的な興奮が高まると、微量ではあるがその体内で母乳が精製され、乳房に刺激を受けるとそれが漏れだしてしまうのだ。。
つまるところ、乳房を踏まれて、性的興奮を得てしまっていると暗に示してしまったようなものなのだ。
ルミは口の端を歪ませると、一層強く、ルカの胸を踏みつける。
「きゃひぃいっ!やっ、やぁぁっ…ミルク…出ちゃうぅぅっっ!」
びゅっびゅっびゅっ…。
ルミが踏みつける度に、その先端から乳白色の飛沫が迸る。濃い液体は射精さながらに飛び、服や、腹や、ルミの足の甲などにべっとりと張り付いた。
搾乳や、それに準ずる行為というのは、一般的に痛みを伴うものであるのだが、ルカの場合は別だった。
ぴんぴんにそそり立った、桃色の発射口をどろりとしたエルフ乳がくぐる度、戦慄かずにはいられないほどの快感が、彼女を襲った。
快感の度合いは主に、量と、その速度に比例する。乳房が強い圧力を受けて飛び出す際の快感などは、男性の射精よりも遙かに強いものだのだ。
「お姉様、おっぱい踏まれるの…ミルク出ちゃうくらい気持ちいいンだ?」
ルミは踏みつけていた足をどけ、しゃがむと、そっとルカの上体を抱きかかえ、起こした。
「ふっぁ…ぁ……?」
すでに数回にわたる射乳の快感で背骨まで溶けてしまったように、ルカの体には力が入っていない。
ルミは背後から抱きつくような形で、唇をルカの長耳に寄せてくる。背中に、かすかだが、ルミの膨らみと、体温が感じられる。
「る、ルミ…ちゃ…?」
ルミが何をしようとしているのか、ルカのぼやけた意識でもおぼろげに想像ができた。
背中から回ってきた手が蛇のように這い、ルカの横腹をすり抜けると、たっぷりの質量の胸を下から持ち上げるようにしてやんわりと握りしめる。
「ぁっっ……やっ、やぁっっ…!」
「ふふっ、お姉様のおっぱい、こんなにぱんぱんになってる。ねぇ、お姉様…このままじゃ苦しいでしょ?」
ルミもまた、乳房を弄られて悶える姉の姿に興奮しているようだった。耳元に、獣のように荒いルミの息づかいが聞こえた。その舌先が、ルカの長耳を愛でる。それだけでルカは身を竦め、何も抵抗ができなくなってしまう。
「ねっ、お姉様。ルミに…ミルク飛ばしながらイッちゃう所、見せて…?」
「やっっ…やぁあぁっ……はぁぁぁあんんっ!!」
ぎゅむっ、ぎゅむと搾るような手つきで、ルカの巨乳を捏ねまわす。
「ひんっっっ!んっっぁっ、ぁぁあっ!出るッ…ミルク出ちゃうのぉぉっっ…!」
びゅっびゅっびゅっ!
ねっとりと濃い、エルフ乳を飛ばしながら戦慄くルカ。
既にルミの指もどろどろに白濁の液体にまみれ、搾るように動かす度ににゅるにゅるといやらしい音が立ちこめる。
「あぁっ…凄い、お姉様のおっぱい。びくんっ、びくんってしてるゥ…」
うっとりと、まるで綺麗な芸術品でも眺めているような声を上げて、ルミは中指で乳首の先に栓をし、ルカの射乳を遮っては、付け根がぷっくりと膨らむのを待って一気に噴出させる。
「っっはひぃぃいいいっっ!!!」
びゅるゥッ!びゅ、びゅ、びゅっ………。
大量のエルフ乳をはしたなく飛ばしながら、ルカはがくんとその首をルミの方にもたれさせた。
「あらあら…お姉様、もう失神しちゃったの?」
苦笑しながら、過ぎた絶頂に痙攣する姉の体を抱きしめ、恍惚の笑みを漏らすエルフの妹。
ルミもまた、体の芯が熱く火照り、じっとりと欲情の汁が滲み始めていた。
「お姉様…」
確かな発情の焔の宿った瞳で、姉の横顔を見る。
宴は、まだ続く。
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