● 第一話 星から来たおしゃまなチビ ●
<あらすじ>
一年前、遠いリルル星からやってきて、地球に不時着した246人のリルル星人たち。
身長15センチの彼らの天敵、ゴロニャンに出くわしてもちゃんと「死んだフリ」をして難を逃れられるように、
今日も「ゴロニャン体操」を欠かしません。
でも村長の孫娘・メモルはおてんばで、体操の時間いつも不真面目なので、
今日はとうとう乳母のバーバラからお尻をたたかれてしまいました。
ある日、リルル村に大きな眼鏡や靴など、地球人の持ちものが流れ着きます。
地球人を見た事がないリルル村の人々が不吉な前触れだと恐れるなか、
メモルとポピットはひょんなことから地球人の家にたどり着きます。
その家の中では、地球人の女の子が、おそろしいはずのゴロニャン(に似た動物=ネコ)
をひざに乗せて、軽やかにピアノを引いているのでした。
メモルはその女の子に強く心をひかれ、お友達になりたいと強く思うのでした。
<甘辛コメント ●「辛」●〜つっこみドコロ> 本編途中から見はじめて、最終回を見終わった後に第1話を見たということもあると思うけど、萌えどころというよりツッコミどころの方が多かったりする。 ●細かい設定の不確定 というのも、1話・2話あたりではどうも人物デザインのディテールが確定していないように見えるのだ(外見じゃなく、性格とか言動など)。 ピーの言葉遣い(ルパングの言葉尻を真似するんじゃなく、舌足らずながらちゃんと喋ってる、しかも何気に丁寧語;)とか、 リュックマンが一人称を「わたし」じゃなく「オレ」といっていることとか、 おじいちゃまが「村長」じゃなく「リルル様」と呼ばれていたりとか(他の場面でもあった?)、そういった細かいことも気になるのだが、かわいそうなのは ルパングだ。 1・2話あたり、彼はメモルに 「ルバング」と呼ばれている。 これだけ付き合いの深い友達に名前を間違えられるなんて 気の毒極まりない。 細かい設定といえば、1・2話あたりはメモルたちがジャンプする効果音が 「ぴょん」じゃなくて 「びよよん」 て感じなのもちょっと萎えます。 ●導入部:ゴロニャン体操 導入部分でもう少しインパクトのある見せ方をしてほしかった。 メモルたちの圧倒的な運動能力と無邪気さを印象付けるのに、「カエルを捕まえてゴロニャン体操の会場に持ち込む」くらいではちょっと弱いのではないかと思う。 「ゴロニャン体操」は「ゴロニャンにいつ出くわしても、くすぐられても笑わないほどに質の高い死んだフリができるように練習する」ことだ(歌詞とナレーションが重なってしまっているため、この設定がちょっとわかりにくいのが難)。非常にとぼけた設定で楽しい。 しかし作中何度か登場するこのゴロニャン体操、ホノボノ感はあるが、第一話の導入としては正直盛り上がりに欠けるように思う。 どうでもいいことなのだが、 寝っ転がって死んだフリをするのがメインなら、それを体操と呼んでいいのか疑問。 ●「リュックマン死亡」のエピソード それから、ポピットたちはどうやら 死人と生きている人の見分けがつかないらしい。 (二週間も(笑))寝ていたリュックマン、気絶したメモルをすぐに「死んでしまった!」と大騒ぎ。 いい機会だから君たちに教えてあげよう。 息を確かめたり肌に触ってみたりすればまちがえたりしません。 それに、リュックマンが死んでしまったと判断した時に、そこにいる大人たちにすぐ知らせなかったのは何故なんだろう? ルパングは大人と同じところにいるメモルを口笛でわざわざ呼び出してから、「死んでいる」リュックマンのところへメモルだけを連れていっているのだ。 これはもう、リュックマンの死を秘密裏に処理しようとしているようにしか思えないんですけど。 関係ないんだけど、ナレーションの女性の喋りが一番うざいのは第一話だと思う。 *** (以下リンク先準備中) 早くも第一話に「メモル七不思議」のうちいくつかの片鱗が見られる。 「メモル七不思議」その四:フォルテンさんの音楽の腕前 |
<甘辛コメント ●「甘」●〜萌えドコロ> とはいえ、元気なメモルの魅力はつたわってくる。 はずせない萌えドコロも多い。とくに バーバラに ナマ尻をたたかれるメモル は貴重なシーン!! 「よくもレディに恥をかかせたわね!」という憎まれ口もめちゃくちゃかわいい。 それから、死んでしまったと思ったリュックマンに 「リュックマンはこの花が好きだったわ」 って言いながら ツユクサをそなえるメモルとか、 香水のスプレーの直撃を浴びて気を失っちゃうメモルとか、 ポピットもルパングも尻込みしてるのに 自分だけノリノリで風車小屋探検をするメモルとか、 ワシに襲われてる最中に自分から空中に身を投げ出しちゃう無茶メモルとか、 第一話から萌え萌え。 「ゴロニャン体操」の時には「笑いたくなったら悲しいことを思い出してガマンしなさい」といわれたメモルは、 いま最も悲しいこと=遠いリルル星にいるパパとママのことを思い出して突然泣き出してしまう。 思い出し笑いじゃなく思い出し泣き。 しかも「涙がにじんできた」とかじゃなく 容赦のない大泣きである。 中途半端な感情表現はしないメモル。このストレートさが愛しい。 それから、「辛」ではさんざんけなしたけれど、「キャラクターの不確定さ」が、 かえって初々しいというか、新鮮に映ることもあったりする。 とくにメモルの言葉遣い。いつもなら「ダメじゃないのよぉ」といいそうなところで「ダメじゃないかぁ」って言ったり、語尾が「〜ね」とか「〜だわ」とか言いそうなところで「〜だな」って言ったり。 個人的にはこっちの方が萌えます(←ふぇち)。 リュックマンもその魅力の一片を見せている。 なんと、昼寝していたら、鳥の巣を作られてしまって動くに動けなくなってしまったので、2週間もずっと眠っていたという。 「長い人生のうちには、こういう無駄もあってよかろう」 大きい。大きすぎますリュックマン。 もちろん、眠っていた2週間のあいだ絶食状態 +排泄は垂れ流し だったのだろう。 こうしてリュックマンの豪快伝説がはじまります。 それにしてもリュックマン、クシャミでかすぎ。 メモルたちリルル星人の魅力の片鱗を見せつけられたあと、とうとうマリエルの登場です。 夕日のさす窓を背に、ピアノを弾くマリエルのオレンジ色に染まった姿。 一心にピアノを弾くその横顔。 25話といい、夕日とマリエルはホントによく似合います。 「ジョジョ、何してるの。いらっしゃい」 第一話のマリエルのセリフはこれだけですが、登場のインパクトは十分です。 メモルとマリエルのこれからに期待させるラストシーンです。 |
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●勝手に総合評価(★5つが最高評価) ストーリー:★★☆☆☆ 萌え度:★★★☆☆ 作 画 :★★☆☆☆ メモルのホントの魅力はこれからだ!という意味も含めて、ちょっと辛めに。 |
2003.03.16 記
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