#15「イシュヴァール虐殺」





やべえ辛すぎる!


ウィンリイの両親を手にかけたのはロイなんですね!
あああ…
なんかもう泣きそうです。泣いていいですか?くっ…!

…冷静になろう。
原作で(今の所:コミックス6巻まで)描かれているのは、正当性を主張しながらも軍部がやってきたことはまるで正義ではないということです。無辜の一般市民を手にかけてきたということについては、大佐やドクター・マルコー(この人階級は何?国家錬金術師だから少佐以上ではあるだろうけど)の手はすでに血に汚れているはずです。もちろんそれは分かっているけれど、エドはそれを知っていてもなお個人的には大佐を(肝心なところでは)信頼している。
と、そういう人間関係だったはずです。

しかしこうして、エドやリゼンブールの人々と大佐や軍部の人間の間に個人的な利敵関係が絡められてくると、事態は一気に具体的になります。
だって


エドはいま、
幼なじみの仇に後見してもらっていることになるんですよ。


さてここでものすごっく気になることがひとつ。
マルコー氏はイシュヴァール回想を語る間に、ウィンリイの両親を殺したのが直接には誰なのかということをエドとアルにしゃべったのかどうかということです。映像だけではどっちともとれるので…

うーん、
私は大佐の口からそれをいって欲しい…!

「ロックベルというのは君の知り合いか」
「…だったら?」
「医師のロックベル夫妻を射殺したのは私だ」
「…!…」
「…これで分かったろう? あの場から逃げ出したドクター・マルコーはまともだ。狂っているのは我々の方さ」
「あんた…あんた、なんでそんなコトわざわざ俺に言うんだよ!!」


…そんな修羅場が見たい。
ロイとエドの人間関係ぐちゃぐちゃになるのが見たい。(…鬼)

そして、エドがみずから望んで軍の狗になったという選択は、原作にも増して鋭い諸刃の剣になって自分の身を傷つけることになります



気を取り直して15話はじめから。

目と目で通じ合うロイとヒューズ~! ぎゃーカコイイ。(はじめからといっておいてここからか)仕事モードのヒューズ中佐はほんとにかっこいいっす。…ああ…(涙)

雨のなかで遊んでると風邪ひくぞ!子どもらよ。
というか今回(OPのウィンリイ以外は/笑)全編誰も傘をさしていなくて濡れっ放しなのですが、季節柄こっちが寒いです。

ねえスカー、軍に追われている自覚あるの? 何を街角でたたずんでいるんですか? エドとマルコー氏を探している様子もないし…なにやってるんだか…

回想シーン!再びになりますが、やっぱり今回は回想シーンにつきます。
ロイが若い…!(笑)
トラウマロイは顔が(良い意味で)崩れまくっていてすてきだ
自分が作った血の海、を見つめながら酒瓶一本空けて、そして思い詰めて自殺を図るこの痛々しいヘタレぶりがいいです。ずいぶん若く見えますがこの頃何歳くらいなんだろう…? 29歳でアレだからなあ。
そして13話で片鱗の見えたトラウマはこの「ロックベル夫妻殺害」とはちがうのですよね…うーんそっちに関しても今後語られるのだろうか?


不完全「賢者の石」を「練成増幅剤」って呼んでいたのか…、なんかそれも非常に事実を隠蔽した呼称だと思う。
「戦争の早期解決のため」使われて一日にして街を廃墟にしてしまったあたり、どうしたって第二次対戦での原水爆とダブらずにはおれません
「正義」の目的のためにはその使用に疑問を持たないグラン准将、殺戮そのものに快感を得るキンブリーと、自分の犯している罪を自覚しながら命令に逆らえないロイやマルコー。ああ痛い!痛い!
「殺した」側の罪の意識、その泥濘から這い上がれないロイたち。「殺した」人々ともう一度直接対峙しなければならない彼らが今後描かれるはずです(それは…楽しみ。想像するだに痛いけど)。

ロイはグラン准将の直属の部下だったんですね…! 13話で彼の顔を見た時のロイの目つきは「嫌な奴が来た」以上の嫌悪感だったと思ったのですが、どうりで…です。ロックベル夫妻の射殺を命じたのはグランであるわけです。おのれ、自分の手も汚さず部下に押し付けるとは…うぬう、どうしてくれようコイツ(いやもう故人ですから)。

「無能」発言が今回一服の清涼剤か。いや、しかし原作にも増してシリアスな状況の中だったので大佐のバカっぷりが余計に際立ったような…。この人に自分の弱点の自覚はあるのか…?と、いまさらながら脱力。苦労するよホークアイ中尉。

エドとアルが大破(いや、「大怪我」というより近い気がして←非情だ)されるシーンは演出過剰でもなく、しかしめちゃくちゃショッキングに描けていて文句ありません。アルをやられた直後のエドの焦燥。そしてアルの叫び声が痛切っ…! 釘宮氏の演技に拍手。

スカー:「兄と民族を失ったこの絶望と、等価交換できるものなど何もない」
エド:「なら、なんのための復讐だ…!」
いや、これは本当にそのとおりで。スカーが求めるものってなんなんだ…?

そしてアニメ新展開。スカーの刺青は賢者の石がらみなんですか。ぎゃー謎が謎を呼んでもうもう。謎と言えば、ほんとに大総統秘書官(CV:鷹森淑乃)ヤツは誰なのか。そしてサリゲに気になるのは、

マルコーさん大総統府へ行って無事ですむのか…?(いろんな意味で)


次回予告:「失われたもの」
自転車こいでるアル…! なんか萌え(あほ)…だけど、え?え?どういう状況?(体半分なければ乗れないよね)
大総統府の保護下のはずなのにラストねーさんに襲われちゃうマルコーさん。えっいやそうじゃなくて、…私は閣下がマルコーさんをどうする気だろうと…;;
The genuine truth behind truths.(真実の奥の本当の真実)
マルコーさんがこれを手紙に言付けたということは、秘書官の車に乗ったあとエドには会っていないということか…
ああー微妙にパラレルしつつ、どんどん原作どおりの(重い)展開になっていく…!


結論:…やっぱり、これくらい重い重い展開のアニメには「メリッサ」の方がぴったりしている気がする。(結論て)

結論2:…DVD欲しい…!!
(2004.01.18記)


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