ロード オブ LED


第一章 経緯と準備

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この構想を思いついたのは、ある走行会でRE雨宮のタイムアタック号を見た時です。
性能もさることながら、外観がとてもカッコよくて、さすがはロータリーの老巧です。FDのことを良くわかっていらっしゃる!
そのテールに付いていたのが、同ショップの製品「リアフィニッシャーカバー」で、更に小型レンズを組み込んでアレンジしてあ ったんです。
(個人的な意見ですが、「フィニッシャーカバー」+「デフューザーPRO」−「ウイング」のリアビューは最高だと思いませんか?)
この狙いはきっと軽量化だと思うんですが、それがまたカッコイーんです。
これを見た瞬間に、いつか自分の愛車にも付けたい〜!!っと思いました。
この部分の軽量化は、オーバーハングでもあるし、高い位置にあることから、コーナーリングにも影響しそうです。絶対に機能パーツに なるので、考えるだけでワクワクします。
それで、ショップにお願いして、同じ物を作ってもらえないだろうかと考えていました。
しかし、待てよ!自分の愛車はバッテリーが小型で、容量に不安があります。今までに何回もあがってしまい、頭痛のタネでした。
それなら、バルブの代わりに今流行りの「LED」にしよう!
「LED」なら軽量だし、最近高輝度タイプも市場に出回ってきて、何しろ省エネに貢献しそうです。
しかしそうなると、ショップにお願いして作っていただくわけにはいきません。(それよりも、ショップの皆様方、オリジナルを崩して しまうことを、どうかお許し下さい)
こうなったら自分で作る以外、「道」がなくなりました。 それが、この企画のきっかけでした。
しかし、思いつきだけで、本当に出来るのでしょうか?
そう考えると、失敗することが先立ち、新品をそろえる度胸がありません。(ゴメンナサイ、ア○さん)
そのため、希少なフィニッシャーを個人売買で探すこととなり、その間に実作業はまったく進みませんでした。
おかげで、タップリと時間をかけて、モクモクと構想を練ることが出来ました。
頭の中には、完成形がイメージされています。後は、具現化するだけ!!
おそらく進行につれ、もっと詰めることや、問題が発生するでしょうが、大筋を決めておけば、間違った方向へはいかないはずです!
そのために、大まかなコンセプトを決めます。
1. 省エネであること
2. 純正のテール一式(ガーニッシュを含む)よりも軽量化を目指す
3. フロントウインカーに合わせて、クリアレンズを使用する
4. イメージはフェラーリのテールとする(!)
5. ノーマルに戻せることとする
6. ブレーキのLEDの数は、35スカイラインを参考に、片側最低18個以上点灯出来るようにする
以上ですが、問題は4番です。
気持ちばかりが先行してしまい、はたして可能なのでしょうか?私には成形する技術はありません。
基本的には、何かのテールレンズかウインカーを流用して、そこに「LED」を組み込もうと考えています。
同時に、その固定方法も考えなければなりません。
しかし、そんなこととは裏腹に、次第に3と4番への執着が強くなりました。しかしそんな都合のいいレンズは見当たりません。

テールレンズ正面から ◎レンズの候補
まずはじめに、デザインで一番重要な、レンズの選択から始めました。
イメージは「フェラーリ?」なので、形は丸型、直径は「フィニッシャーカバー」の穴に入る大きさにします。
軽量化と耐久性を考えれば、クルマのサイドマーカーか、バイクのウインカーかブレーキランプでしょう!!
それからは、目に入るクルマやバイクのレンズを見ては、常に「これは使えるだろうか?」と探し求めました。
イメージに近いのは、K11マーチのサイドマーカーでした。しかし、クリアはニスモから出ているだけです。
「ついに見つけた!!」、と試しに1セット購入したところ、ガッカリ、入り口が狭いうえ、奥行きが全然足りません。
これではLEDが2〜3個しか入りません。
値段もちょっと高く、3セットではちょっと予算オーバーです。今では部屋の隅に転がっています。どなたか欲しいひといますか?


テールレンズ斜めから でもまったく無駄にはなりませんでした。このような純正交換タイプのほとんどは、差し込んで回して固定するようで、間にゴムが 挟んであるとはいえ、かなり絶妙なクリアランスが必要になりそうです。
おそらく誤差を0.5ミリ以内に抑えないと、キツキツかユルユルになってしまいそうです。
はたして、私にそんな精度が出せるのでしょうか?
ちょっと、検討の余地があります。いきなり初っ端から座礁してしまいました。
それでは発想(すぐ逃げます)を変えて、レンズの装着方法を、これまでの「はめ込み式」から「貼り付け式」にすることにしました。
こうすることで、透過するレンズ部の選択に自由度が上がります。但し、「LED」を収まるために、ある程度高さが必要になり ますが ・ ・ ・
あとはフィニッシャーと接触する、「台座部」の部分を組み合わせれば完成になります。
台座にあたる部分は、ゴム製の何かのフタみたいな物を、ホームセンターで発見したので目星がついています。
それでは上野のバイク街を散策してみると、「ありました!!」バイク用ウインカーのクリアレンズ、2個で数百円でした。(画像1・2 番目)



ウインカー正面から 「フィニッシャーカバー」の穴は全部で6箇所です。最初3セット買おうかと思ったんですが、ちょっと思案のしどころです。
おそらくウインカーを全て「LED化」した場合、きっと「ハイフラッシャー」状態に なると予想されます。
この現象は、バルブのフィラメントを発熱させるよりも、LEDを発光させる方が電気を消費せず、負荷が軽くなったため起きるようです。
これは、ウインカーの「LED化」を考えたひとであれば、必ずあたる「課題」みたいです。
同様な原因で、ブレーキ側ではバルブ切れと判定され、警告灯の点灯も起きそうですが、これについては次回に触れたいと思います。
自分の場合、前後4箇所ともLED化してあれば、ハイフラッシャー化も気にしないのですが、フロントは通常のバルブを使用している ので、超高速点滅されると、寿命が縮まりそうです。(リレーも消耗しそうですが ・ ・ ・ )
それでは困るので、何らかの対策が必要となります。







ウインカー斜めから 一般的な対策としては
1. 隠し玉にした純正バルブを、別途点灯させる
2. 抵抗を入れて、消費電力を上げる
という方法が考えれます。
1番は、純正ウインカー、プラスLEDの点灯させるわけですから、明らかに「コンセプト」の省エネに反します。
2番も、せっかくのエネルギーを「熱」に変換してしまい、無駄なエネルギーを使います。
そこで考えたのが、3番(?)の、小さいワット数のバルブとLEDを並列につないで、抵抗を増やしながら、その点滅を有効利用する ことにしました。
おそらく現状よりも、少し早く点滅しそうですが、エネルギーを捨てることなく、若干の省エネを期待出来そうです。
そのために購入したのが、バイク用ウインカーで、LED組み込むことを前提にした形状に決定しました。
ものは「KIJIMA製」で値段は3500円位でしたが、今後の作業軽減を考えると打倒な金額だと思いました。(画像3・4番目)



カバーの補修(端) 形状も、前述のクリアレンズよりひと回り小さいだけで、「台座」部分も共用出来そうです。
もしもバランスが悪ければ、中身だけ利用して6個とも形状を合わせることも出来そうです。(こっちの方が、良いかな〜?)
これで、ウインカーとテールレンズの選定は終わります。

◎レンズ類の取り付け方法を考える
もう「台座」の形状も決まり、方法も「貼り付け式」と決定しているので、あとは「フィニッシャーカバー」にどのように取り付けるか 考察する必要があります。
タイムアタック号を見ると、穴にFRPを貼り付けて塞ぎ、そこをクリ抜いてレンズ類を組み込んでいましたが、私が目指すのは フェラーリ(チック)です!!
みなさん、フェラーリのテールイメージってどんな印象がありますか?
やっぱり、丸テールが黒いアミ(?)形状から生えているところではないでしょうか!!
それで決まりです。フィニッシャーの裏側からアミを取り付けて、そこにレンズ類をビス止めすることにしました。
かなりスパルタンなイメージになりそうです。



カバーの補修(中間) しかも細かいアミ目にすれば、位置決めの穴開けが不要になり、さらに「面出し」(平面化)がしやすいメリットがあります。
もしもFRPで「面出し」しようとすれば、自分には成形が困難だと予想されます。
材質はアルミよりも、光沢が出るステンレスにしました。

◎フィニッシャーカバーとボディの取り付け方法を考える
これが一番難関です。ボディに穴を開ける度胸はないし、走行中に外れたりするのは論外ですから。
これには困りました。実際にテールを外してみても、引っかかりそうなところがありません。
考えた結果、方法は見つかりましたが、FRPを成形出来る、しっかりした技術がなければ難しいみたいです。
見た目、固定出来たようでも、なにかの拍子に脱落でもしたら大変なことになります。
ここは苦肉の策ですが、純正のテールランプやガーニッシュにはめ込んで取り付けることにしました。ちょっと残念です!
ただ取り付けるだけでは重くなってしまうので、剛性を落とさない程度に、出来るだけ削ろうと思っています。
どこまで軽くできるかガンバリます!

◎番外編:フィニッシャーカバーの補修
ようやく個人売買で、「フィニッシャーカバー」が手に入りました。
実物を持って判ったんですが、思っていた以上に薄く、軽量に出来ています。
こんなに薄く成形されたFRPは始めて見ました。さぞかし腕の良い職人さんなんでしょう!
これを見て、やはり前述の通り純正にハメテ固定する方法に間違い無いと確信しました。
しかし、さすが中古です?!思ったよりも破損が激しく、そのまま塗装して使うわけには行きません。
亀裂や欠損などが多数あるので、補修することにしました。(画像5・6番目)
カバーの裏から、FRPの接着材を染み込ませた、ガーゼみたいなガラス繊維を貼り付けて穴をふさいでいぎます。 (昔、ラジコンカーのシャシーを作ったことを思い出します!)
その上から、ヘラで空気を押し出すようにナメシテいきます。
この貼りつける量で、剛性とか変化しそうですが、あまり厚くすると凸凹してしまい、はめ込みが出来なくなりそうです。
あまり欲張らず、あとは表側にパテを盛って成形することにしました。(かすかに見える黄色は表に盛ったパテです)

長い道のりでしたが、ようやく構想がまとまり、希少な部品も揃いました。
次回はついに発光の心臓部である「LED」回路の製作「第二章 LED回路の作成」に入りますので、楽しみにお待ち下さい。


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