その8
2004/05/01(木)
怒涛の夜が終わった翌日。結局、怖くてセルビッシオン(トイレにくっついてるバス)は使えませんでした。
だって安いもん。。。で自分を慰めて、次の街へ向かいます。
今日、最初に目指したのはコンスエグラ。
スペイン行きが決まって、じゃあ、どこに行くかなぁ。。。と地球の歩き方をめくった時、
かなり大きくとりあげられていたのが、この街、コンスエグラ。
何でも、7つだか8つだかの風車が丘の稜線づたいに建っているそうです。
それが、あたかも竜の背中の突起のよう。怪物に見間違えたドン・キ・ホーテ気分も満喫だそうです。
写真は、遠目に見えてきた風車。車中から撮りました。雨じゃないのよ。
フロントガラスは汚れまくりだったのでした。
そして、どうですか。これがコンスエグラの風車。素敵でしょ。
じつは、コンスエグラに関してはかなり不安があったのです。
何しろスペイン人ビセンテにコンスエグラに行こうと思うと言ったら、
「え〜〜〜〜〜〜!?!? 何にもないよ〜〜〜〜〜!?!?」と言われたとか。
他にも、いまいちという評判を聞いたので、心配していたのですが、全然そんな事なかったです。おもしろかったぁ。
さて、写真を見て「あれ??」と思われたあなたは、コンスエグラへ行った事のある方ですね。
そう、風車には、こんな白い布が張ってあったのです。洒落てるでしょ。
何で白い布が!?!? たまたま映画撮影を行っていたのでした。
演出のため、依頼があったんだろうね。ご陽気な地元のおじさんたちが、風車に布を張ってました。
真ん中あたりの黒いのは人なのです。はしごを引っ掛けて布を張るのです。
すごく雰囲気がでていてよかったですよ。
英語を話せるおじさんが、色々話しかけてきました。
おじさん「映画をとりにきたんだよ。で、こうして準備してるのさ。もうすぐ、風車を回すんだよ。」
われわれ「へぇぇ。何ていう映画なの???」
おじさん「Hmmm?? I don't know」
この言い方がかなり面白くて、ちょっと気に入ったのでした。そりゃ知らんわなぁ。
そして、おじさんが風車の中に連れて行ってくれました。
風車の中は小麦粉を引くようになっています。歯車がからみあっているの。かっこいいですね。
ちなみに風車全体も周るようになってるのです。。。って分かるかなぁ。
風が吹いてくる方向に風車を向ける事ができるのです。
昔は、そうして、風を探して粉をひいていたそうです。すごいね。
いよいよ撮影が始まりそうだぞ。とワクワクする私たち。
おじさん達は風車のなかに入って、回す準備をしています。
そう、風が吹いたら、中の粉引き機が回るって事は、中の粉引き機を回すと、風車が回るって事なのです。
頭いいですね。
余談ですが、この日の朝はホテルにご飯なんか当然なくて、次の街に着いたら洒落た店に入ろっか。。。
なんて言ってたのに、当たり前ですが洒落た店なんてなくて、かなり腹をすかせていた頃でした。
撮影隊用の軽いお食事が用意されていて、そちらにも目が釘づけになったりしました。
そして、これが撮影風景。一番右のザビエルな人は本物の役者っぽかったです。
真ん中のおじさんは、多分地元のエキストラ。
これは、どんなシーンかというと、旅の途中のザビエル。ある風車の前を通りかかります。
すると、風がやんだわけでもないのに、ピタっと風車がとまります。
「なんだ。なんだ。どうした?? どうした???」と風車の中から飛び出してくる村人。
「はっ」とザビエルが指す方向を見ると、そこからは不思議な明るい光が。。。
誰か、こんな映画を見た人は連絡下さい。
そして、次に向かったのはアランフェス。女子のみなさん、読んだ事ありますよね。
槇村さとるセンセーの愛のアランフェス。黒川さんが向かったのが、ここ、アランフェスなんですねぇ。
私としては、暗い影のある街を想像していたのですが、さにあらず。
とっても明るい陽気な街でした。ちょっとがっかり。
ちなみに写真は、今日のライオン。王宮にいたセクシー・ライオンです。
アランフェスには大きな庭が広がっていました。
何でも、国王が贅沢のために尽くした庭園だとか。
びっくりしたのは孔雀が放し飼いになっていた事。こいつは1番最初にみつけたやつ。
立派な羽でしょ。サービス精神あふれてるわね。
アケミが「羽が1本欲しい〜〜。」と言って向かって行った時は、どうしようかと思いましたが。
次にみかけたのが、三角関係の孔雀。手前にいるのがメス孔雀。
向こうにいるのが、年寄りオス孔雀。そして、真ん中で羽を広げているのが若オス孔雀なんですね。
若オスくんは、一生懸命メスにアピールしているのだけれど、いまいち振り向いてもらえないんですね。
すごい勢いでお尻をゆさゆさして、羽を揺らすんだよ。
やっぱさぁ、世の中は大変だよね。。。
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