レモン「言われたとおりにしてきたわよ」
ヴィンデル「…フフフフフ」
レモン「どうかして? …まさか…アレが!?」
ヴィンデル「完成した」
レモン「ふふっ…なんだ、まわりくどいお膳立てはいらなかったわけね」
ヴィンデル「そうでもない。時間稼ぎにはなった」
レモン「じゃあ、派手にやりましょうか?」
ヴィンデル「いや、少し面白い趣向を考えている。それに…」
レモン「それに? あら、そういえばW17は?」
ヴィンデル「迎撃すると言って出て行った。…奴を巻き込んでもいいなら、
かまわんが?」
レモン「W17…私の最高傑作だもの。ちょっと、もったいないわね。
…まあ、ここでロンド・ベル隊を倒してくれるなら、それはそれで
いいのかもね…」
ヴィンデル「…浮かん顔だな。アクセル…本当にいいのか?」
レモン「ふられちゃったのよ。…未練はもうないわ」
(いよいよ完成…さて、私たちに居場所はないと
言ったあなた…どうなのかしらね)
ハマーン「私は地球の引力に魂を引かれる者たちを
排除したいと思っているだけだ。シャドウミラーは関係ない」
ジュドー「それをあんたが決める権利があるのかよ!」
一矢「どうしてそうなんだ、どうしてみんなで
生きてはいけないっ!」
ハマーン「誰かが、いつかはやらねばならんことだ」
万丈「それはハマーン・カーン、あなたが勝手に判断している
だけだろう? 誰にも、その権利は与えられていない」
デューク「…結果的にそうなってしまうなら…
それは宇宙が、我々の世界が望んだことだ。
お前にも、ましてやシャドウミラーにも、それを決定する
権利はない…!」
ハマーン「ならば止めてみるがいい。結局は私か、
お前たちか…どちらか勝った方にその決定権が
与えられるだけだ!」
アクセル(それをかすめ取ろうとするのがシャドウミラーか。
…ヴィンデル、お前はどこで見ている?)
アムロ「ハマーン・カーン…優れすぎたニュータイプか」
アクセル「誰よりもこの世界のことを考えていたのかもしれんな、これが。
…だが、結果的にはヴィンデルの奴と同じことをやっていたわけだ」
(中略)
ジュドー「ハマーンは…真面目すぎたんだよ。自分の頭だけで…
世界はこうだって決めつけてさ」
万丈「冷たい言い方かもしれないけど…間違った方向にいってしまったら、
はじめから間違っていることと同じなんだ、ジュドーくん」
アムロ「そこにつけいったのがシャドウミラーか」
アクセル(結局はヴィンデル…俺たちのやろうとしていたことも
同じだ、これがな)
(中略)
アクセル「むっ!」
デューク「これは…!」
一矢「空間転移かっ!」
ラミア「……」
アクセル「お早いお帰りだな…W17」
ラミア「アクセル隊長…ハマーン・カーンは敗れたようですね」
アクセル「ああ、手ごわい相手だったがな。なにしに来た?
…というのも愚問か、これは」
アカツキ「今度はボクたちというわけかい」
ラミア「その通りだ。…シャドウミラー隊は、これより作戦に移る。
その前に、憂いは断っておかねばならん」
勝平「作戦?」
ジョルジュ「お聞かせ願えますか? マドモアゼル」
ラミア「……」
アクセル「次元転移による、俺たちの世界への帰還…そして
制圧、か」
ラミア「それも時間の問題です」
豹馬「だったら、さっさと帰りやがれ! 迷惑なんだよ!」
ちずる「ちょっと無責任だけど…正直なところよね」
ノイン「シャドウミラー…お前たち、我々の世界をこれだけ
荒らしておいて…ただで帰れるとは思っていまいな」
デュオ「おお、怖わ」
トロワ「だが、それも正直な気持ちだな」
ヒイロ「…それ相応の駄賃は払ってもらう」
アクセル「執念深いあいつのことだ。…そっちが終わったら…
次の目標はこの世界だろう?」
ラミア「…はい。安定した次元転移によって、大部隊を
動かすことができますゆえ。もう他の軍隊に入り込む
必要もなくなります」
一平「じゃあ…黙って帰すわけにはいかねえよな」
甲児「ああ、親玉を出しやがれ!」
ラミア「……」
アクセル「W17、ここで決着をつける。その後はヴィンデルを
引きずり出す。…来い」
(ラミア撃破時)
ラミア「出力80%低下…機体損傷率…93%…」
アクセル「終わりだ、W17」
ラミア「…私が倒れても、戦況に変化はありません。
私の役目は、アクセル隊長…あなたたちの足止めです」
アクセル「役目は果たした、か。未練はないのか?」
ラミア「未練…? アクセル隊長、どうしてしまったのです…?
それに…私が倒れたところで、Wナンバーはいくらでもいます」
アクセル「…自分を持たない、持つことができないお前は…
やはり出来がいいだけの…ただの人形だ、W17」
ラミア「…Wナンバーは…そのために…造られた…」
(爆発)
アクセル「レモン…最高傑作は、お前が求めたものには
ならなかった…これがな」
(感想) アクセルがカッコいいです。特に「…来い」が。 |