共通ルート第39話 極めて近く、限りなく遠い世界に

ブライト「これは…いったい、どういうことだ!?」

ノイン「…ばかな…なぜ…地球の前に!」

バニング「戦っている間に…アクシズは移動していたとでも
いうのか!?」

(中略)

アムロ「ボソン…いや、空間転移か!」

アクセル「そういうことだ。こいつはグリプス2の前に
出てこれたんだ。俺たちを乗せたまま、地球の前っていうのも
驚くことじゃない」

ライト「そりゃそうかもしれねえけど…」

タップ「インパクトはあるよな」

(中略)

ヴィンデル「アクシズは、ものの数分で地球に堕ちる!
  …これは、転移装置を使った実験だ。さすがに地表スレスレに
座標を合わせることはできなかったがね」

ドモン「ふざけたことを…!」

チボデー「けっ、薄汚ねえ野郎だ。だったら、ご自慢の作戦…
ぶっつぶしてやろうじゃねえか!」

サイ・サイシー「だけど…どうやって!? ぶっ壊せる大きさでも
ないよ、兄貴!」

アクセル「ひとつだけあるな」

レモン「アクセル…」

アクセル「レモン、どちらが正しいのか、これで決まる。
俺は俺の信じた道を行くだけだ」

レモン「…そうね」

アクセル「みんな、狙いはツヴァイザーゲイン1機のみ!
とにかく、動けなくしてくれ! あとは…
俺がなんとかする…!」

ブライト「わかった…アクシズの阻止臨界点までは!?」

ルリ「10分です」

ユリカ「それまでに…あのツガイバーゲンを破壊すれば…
なんとかなるんですよね!? アクセルさん!」

アクセル「ツヴァイザーゲインな…ああ、信じてくれ」
(方法は…これしかない)


(アクセルVSレモン)

アクセル「……」

レモン「どうしたの? 戦争では珍しくないでしょう?
敵と味方に別れるのなんて」

アクセル「…こんな気持ちになるなら、やはり間違っているのさ、レモン」

レモン「さあね…私はそういうものだと思っているだけよ、アクセル」

アクセル「……」


(レモン撃破)

レモン「…ここまで、ね。まあ、あれだけ長いこと戦争して…
ここまで生き延びられただけでも上出来かな…」

アクセル「レモン、脱出しろ!」

レモン「これが戦争よ、アクセル。私が選び、望んだ世界…
あなたも、はじめはそうだったでしょう?」

アクセル「こんな気持ちになるならば…やはり、俺たちが
望んだ世界は…!」

レモン「…私もね…時々考えたことはあるわ」

アクセル「レモン…?」

レモン「私たちが…戦争がない世界で…軍とは無縁の形で
出会っていたら…」

アクセル「…出会っていたら?」

レモン「ふふ…やめ…た」

(爆発)

アクセル「レモン! …レモン…」


(アクセルVSヴィンデル)

ヴィンデル「失望したぞ、アクセル。お前ほどの男が、な」

アクセル「殺しあい、壊し合い、奪いあう世界を維持しようという
理論…間違っているのさ、たぶんな…!」


(ヴィンデル撃破)

ヴィンデル「ぐぉぉっ! このツヴァイザーゲインが…!?
かくなる上は…次元転移弾で…」

アクセル「それを待っていたぞッ! ヴィンデルッ! …今だ!」

ヴィンデル「アクセル! 何を…! ぬうううっ!」

アクセル「もう自爆装置はなくなったが…お前の機体を
その代わりにさせてもらう!」

ヴィンデル「アクセル! お前は…!」

アクセル「ツヴァイは、そのものが次元転移弾のようなものだ。
その威力ならば…! みんな! 10秒以内に離脱しろっ!
阻止限界点付近まで下がれえっ!」

ヴィンデル「やめろ、アクセル…!」

ブライト「約束通り、あの機体を落としたが…!?」

バニング「やつは何をするつもりだ?」

プロスペクター「これは…まさかとは思いますが…」

ルリ「敵大型メカ、エネルギー増大」

イネス「…考えたくないけど…これはおそらく…」

クワトロ「自爆か!?」

万丈「そうか…! ジャブローに仕掛けられた爆弾は確か…!」

アムロ「次元転移弾…!」

一矢「まさか、その衝撃でアクシズを!?」

豹馬「冗談だろ!」

デューク「死ぬつもりなのか!? 戻れ、アクセルくん! 戻るんだ!」

アキト「なんでだよ! なんで一言も言わずに…!」

リョーコ「かっこつけてるんじゃねえっ!」

ヒカル「そうだよ!」

イズミ「他に…方法がある?」

鉄也「む…」

甲児「う…た、確かに、ここまで来たら…」

アクセル「…そういうことだ。さがってくれ。もう、みんなの仕事は
終わった。…あとは…俺が落とし前をつける」

リョウ「一斉攻撃でアクシズを破壊できないのか!?」

勝平「ここにいる全ロボットが真・ゲッターなみのパワーが
あるなら別だけどさ!」

ケーン「そうもいかねえ…!」

ヒイロ「それに時間もあるまい」

ドモン「そうか、一瞬でパワーを出し切れるとしたら…」

シロー「次元転移弾の威力を使うしかないというのか!」

ジュドー「アクセルさんよ、そりゃねえよ!」

カミーユ「じゃあ…はじめから…」

コウ「はじめから…そのつもりで!?」

ユリカ「アクセルさんっ! ダメえっ!」

アクセル「この世界に…俺の居場所はない。…じゃあな」


【注意!】
ここからは最終回ラストの台詞になります。
見たくない方はどうぞお引取り下さい。
見たい方はお手数ですがスクロールしてご覧下さい。

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アクセル「……」
「…う…?」
「ここは…?」
「モニターは…一応、生きてるか。(主人公機体名)、
思ったより丈夫だったらしい…」
「システムの再起動…無理か。手動での脱出は…
ダメだ。装甲がひしゃげて…ひっかかっている。…フッ、
出れたからといって、どうなるわけでもないか」
「…静かだ。宇宙はこれくらい静かな方がいいのかも知れん。
…レモン、静寂が日常である世界…案外、
悪くはないようだ」
「酸素残量は…あと20分弱…。それまでは生きていられるか。
シャドウミラー隊は全滅…残った俺がいなくなれば…
すべて終わる」
「終わる時は…まともな死に方をするとは思って
いなかったが…ヴィンデル、レモン…俺はぜいたく者だな」

???「そんなに簡単に終わられても困ります!」

アクセル「なに…!?」

ユリカ「ね、アクセルさん!」

アクセル「ナデシコ…ユリカ艦長」

リョーコ「暴れるだけ暴れといて、さっさとおさらばしようなんざ、
甘えんだよ」

ヒカル「そーそ」

イズミ「あま〜」

アキト「これからが大変なんだ。壊すよりも、創って、
守っていく方が何倍も、何倍もさ」

ユリカ「そう! アキトとの幸せな家庭を作るのは、
らっくちんですけど」

アキト「なに言ってんだ、ユリカ、おまえ!」

アクセル「…あの〜」

十三「まったく、救助に来た奴、置いてけぼりにして、
どないすんのや」

ちずる「ユリカ艦長、最後までこうね」

アクセル「コン・バトラーV…!」

豹馬「アクセル、勝手に覚悟決めてんじゃねえよ。覚悟決める
時ってのはよぉ…」

ドモン「…絶対に勝てねばならん勝負をする時だけだ」

小介「おっとと、言われちゃいましたね。豹馬さん」

豹馬「ちぇっ」

アルゴ「そういうことだ」

サイ・サイシー「でもドモンの兄キは、なんでも命かけちゃうからなあ」

チボデー「違いねえ。暑苦しいジャパニーズばっかりだったが、
ドモンは特にだな」

ジョルジュ「ロンド・ベル隊の構成員は、半分以上が
日本人ですけどね」

アクセル「……」

ユリカ(私よりも、むしろ置いてけぼりになってる気が…)

ルリ「バカ」

シロー「アクセル!」

タップ「いたいた。しぶといね、おたくも」

ライト「そう簡単に腐れ縁は切れないってことよ」

アクセル「アマダ少尉! それにDチーム!?」

メグミ「たしかに日本人、暑苦しいかもしれませんね」

ミナト「正確にはアツアツな人ひとりに、暑苦しいの3人
だけどね」

ケーン「なんだ? なんの話?」

万丈「さんざんな言われようだね。僕のような、
さわやかな快男児もいるってのに」

勝平「自分で言うなっての」

アクセル「神ファミリーに…噂の破嵐万丈か」

万丈「ほらね。噂の、だろ」

宇宙太「初対面の時、さんざん言ってただけじゃん」

恵子「快男児と関係ないし」

カトル「元気そうですね。よかった」

アクセル「おかげさまでな。…このまま静かに終わるつもりだったが…
まわりの方が騒がしくなってきやがった」

トロワ「終わらせることは可能だ」

デュオ「おめえのしゃべりは冗談になってねえんだよ」

アクセル「フ…見たら死ぬんじゃなかったか? 死神は」

デュオ「いけね」

五飛「それだけの口がきければ問題あるまい」

ヒイロ「救助活動に入ってもいいのか?」

アクセル「…考えてる」

ヒイロ「…了解した。時間がないはずだ、早く決めろ」

甲児「ずいぶん集まってるな」

鉄也「ケガ人ひとりを拾うのに、大仰な話だ」

ハヤト「まったくだ」

アクセル「ひどい言われようだ。…そう思うがな、こいつは」

リョウ「もっと胸をはれ、アクセルくん。…君がいたから、
アクシズは落下軌道から、それたんだ」

ベンケイ「そういうこと」

一矢「そうだ。自分のしたことに…負い目でもあるのか?」

ドモン「竜崎、遅いな」

一矢「これでも全速力さ」

健一「そういうこと。バーム星からだからな」

一平「復興作業を中断して飛んできたんだぜ?
そう言うなよ」

ユリカ「進んでますか?」

デューク「ああ。みんな手を取り合ってがんばっている。
…アクセルくん、なぜ君は…死に急ごうとする?」

アクセル「ここまで混乱させたのは俺たち…シャドウミラーだ。
そして俺も…世界の混乱を、闘争を日常とする世界を
望んだ男だ」

ジュドー「おっとごめんよ! …アクセルさんさ、そりゃ間違ってない?」

デューク「今まで考えていたことが間違っていた…それを認めたからこそ、
君は僕たちと戦ってくれたのではないのか?」

コウ「…自分が信じる道に殉じる男だっている。ガトーは
そうだった。だけど、アクセルくん、君はそうじゃない…!」

アクセル「……」

一矢「リヒテルはその上で…俺たちに未来の可能性を
残すために…命を投げ出した。だが君は…
俺たちの…地球の未来のために命をかけ、残った
自分の可能性を自分自身の手で消そうというのか?
…俺はそんなのは許さない!」

アクセル「竜崎…」

ブライト「話は…ついたか?」

ユリカ「ブライト艦長!」

アクセル「ブライト艦長、俺は…」

アムロ「何を悩む? そんな必要はないじゃないか」

カミーユ「人間はもっとわかり合える。その機会を自分から
放棄しちゃいけない」

アクセル「……」

クワトロ「もし、自分の心変わりを心配しているのなら…
心配するな。ここにいる者たちが止めてくれる」

甲児「そういうこった。束になって止めに行くからよ、
首洗って待ってろって」

ルリ「使い方がおかしくありませんか?」

ユリカ「まあまあ。…ね! アクセルさん!」

アクセル「…フッ、そうだな。おしゃべりにつきあってたら、いよいよ
酸素残量がまずい。宇宙で溺れる前に…
引き上げてくれないか?」

ブライト「よし、(主人公機体名)を回収! 帰還する!」

アクセル「もう少し…もう少し、がんばってみるさ。レモン…
この愛すべき、お人好したちが支える世界で、な」


(感想)
それにしても、最後の最後までユリカ艦長はやってくれますね!
そしてアクセルは、何だかんだ言ってもレモンに未練があるようです。
だからこそ、後のOGシリーズで2人の関係が補完されていたのが嬉しかったりします。
PORTABLE版では、何か追加要素があるのでしょうか?
期待しつつ、台詞集はこれでおしまいです。
ここまで読んで下さった皆様には、どうもありがとうございました!

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