共通ルート第25話 星灯りの小夜曲

ブライト「…よし、機動要塞を止める! これさえ攻略すれば、
ギガノス帝国は事実上戦闘力を失う…!
カッシュ、確証はないが、確かめる価値はある」

ドモン「…わかった。怒りで我を失いはせん。…ただ、
レインがもしギガノス機動要塞にいないのならば…
レインは勝手に探させてもらう!」

ブライト「いいだろう」

アクセル(この男も…初めて会った頃から変わったものだ。
…さて…俺は仕込みに入るとするか。
ケーン・ワカバは…デッキの方か)

アムロ「…ん…?」


ケーン「…なんだって、おふくろが生きてるって!? 本当か!?」

アクセル「ああ、これから向かうギガノスの機動要塞内に
捕らわれている。…証拠の写真もある」

ケーン「本当だ…おふくろだ! よかった、てっきりコロニーに
ギガノスが攻めてきた時に死んだのかと…!」

アクセル「殺されずに、捕虜になったらしい」

ケーン「…ちょっと待て。なんでそのことをお前が知って
いるんだ?」

アクセル「連絡があったからだ…ギガノス機動要塞からな」

ケーン「ギガノス…! どういうことだ、説明しろ!」

アクセル「悪いことは言わん。…次の出撃時、ギガノス軍に
投降しろ。さもなくば、お前の母親、アオイ・ワカバの命はない」

ケーン「アクセル、てめえ…」

アクセル「返答は? ケーン・ワカバ准尉」

ケーン「てめえ…ギガノスのスパイか! 今までずっと、
だましてたのかよ! 記憶喪失ってのは、嘘だったのかよっ!」

アクセル「…嘘ではない。俺は本当に記憶喪失だった。
…戻ったのは先日の戦いで、ヴィンデルが現れた時だ」

ケーン「ヴィンデル…だと!? まさか…ライトが謎の周波数の
電波をキャッチしたってのは…」

アクセル「…D−3、やはり気づかれていたか」

ケーン「この野郎…いい奴だと思ってたら…全部、
芝居だったのかよ! …見てろよ、俺がこのことを
みんなにしゃべったら…」

アクセル「そうなっても、アオイ・ワカバの命はない。その危険を
考えず、お前が俺の正体を皆に知らせるとは思えん」

ケーン「へっ…覚悟決めるかもしれないぜ」

アクセル「できるのなら、な」

ケーン「……」


(マップ開始。以下中略)

アクセル「…そこまでだ。ブライト艦長…出撃は許さん。
…ロンド・ベル隊はすべて武装解除してもらう」

ブライト「なに!? どういうことだ!」

アムロ「ワカバ准尉に続いて…アクセルくんも!?」

ノイン「ふざけるな! なんのつもりか知らんが、そんなことを
我々が聞くとでも思うか!?」

アクセル「…聞く、聞かないは自由だ。だが、(主人公機体名)には
自爆装置がある。こいつは特別製だ…この距離なら、
ネェル・アーガマはおろか、ナデシコもディストーションフィールドごと
撃沈できる」

ハヤト「アクセル…てめえ…!」

豹馬「なんだと!? ハッタリもたいがいにしやがれ!」

健一「自爆装置などと!」

アクセル「アストナージ・メドッソ。ハッタリだと思うか?
…整備していたあんたには、わかるはずだぞ」

アストナージ「……」

アカツキ「冗談だろ?」

ウリバタケ「…技術者がそんな冗談で青くなるかよ。…相当
ヤバイもんを積んでるのは確からしいな」

甲児「でも、本当なのか!?」

コウ「…ガンダム試作2号機の核弾頭を見ただろう?
もし積んであるなら…大きさはあまり関係ない…!」

アクセル「いい例えだ、ウラキ少尉。…繰り返す。ネェル・アーガマは
今すぐ武装解除に応じてもらう。ナデシコも同様だ。
…抵抗の素振りを見せれば、その瞬間に
(主人公機体名)を自爆させる」

ユリカ「そんなことしたら、アクセルさんも死んじゃうんですよ!?」

アクセル「それくらいの覚悟は、こちらに来た時からしている。
…今後については、お前たちの心がけ次第では、
シャドウミラー隊直属部隊として活動することが出来る」

万丈「シャドウ…ミラー!?」

(シャドウミラー隊登場)

ヴィンデル「ご苦労だった…アクセル」

シロー「あの機体は…!」

アムロ「何者だ!? …シャドウミラー…それが組織の名前なのか?」

ヴィンデル「お会い出来て光栄だ、アムロ・レイ曹長」

アムロ(…曹長…?)

甲児「やいやい! アクセルになにしやがった!」

レモン「なにも。…彼は私たちの仲間。…わかりやすく言えば、
スパイってわけ」

アクセル「……」

レモン(あら…? アクセル、ブリッジを占拠してくれと
言ったはずなのに…なんで外から脅しているのかしら?)

(中略)

ヴィンデル「…永遠の闘争、絶えず争いが起こっている世界…
それが我々の理想の世界だ」

一矢「なんだと…!? ふざけるな、そんな世界のどこが理想だ!」

レモン「理想よ。戦争があるから、破壊が起こり、同時に創造が始まる。
戦争があったからこそ発展した技術がどれほどあるか、考えたことが
あって?」

クワトロ「…戦争があるから、英雄が生まれる、か」

アキト「アクセルさん! 本当にそんなことを望んでいるのかよ!」

アクセル「……」

(中略)

大介「闘争が生むものだと…!? 生まれるものと
失われるもの…それは等価値ではない…!」

アクセル「…その通りだ」

(アクセル機、ヴィンデル機とレモン機に隣接)

ヴィンデル「む?」

レモン「…アクセル?」

アクセル「…ブライト艦長、ワカバ准尉の投降は…
ギガノス機動要塞に、彼の母親が捕らわれているためだ」

タップ「それでか!」

レモン「ちょっと、なにを!」

アクセル「ヴィンデル、レモン…」

ヴィンデル「アクセル、何をする!?」

レモン「あなた…まさか!」

アクセル「…俺たちは、この世界に来るべきではなかった。
…今ならわかる。俺たちを否定した、連中の気持ちが…!」

ヴィンデル「アクセルッ! 貴様、狂っていたかッ!」

アクセル「学んだのさ…!」

ヴィンデル「レモンッ! (主人公機体名)を引きはがせ!」

レモン「なぜ…なぜあなたが!?」

アクセル「…遅いっ!」

(アクセル機、自爆)

ヴィンデル「うおおおおっっっ!」

レモン「ああああああああっ!」

十三「なんちゅうこっちゃ!」

ドルチェノフ「おお!? 何が起こったのだ!?」

京四郎「あいつ…自爆しやがった!」

ヴィンデル「ぐ…アクセル…裏切った…な…」

レモン「な、なぜ…なぜ私たち…を」

豹馬「おい、あいつら、まだ無事だぜ」

鉄也「だが、相当な深手だ。…一気にカタをつけるぞ!」

アムロ「ブライト、今だ! 出撃するぞ!」

ブライト「よし、各機出撃!」

ユリカ「今です! エステバリス隊、出撃して下さいっ!」

タップ「アクセルの奴、メチャクチャやりやがる!」

ライト「ケーンもケーンだ! おいっ、ケーン!」

ヴィンデル「くっ…出撃を許したか。戦闘は無理のようだ。
レモン、そちらは?」

レモン「こっちも…ダメね。ここは撤退するべきでしょう」

ヴィンデル「…仕方あるまい。転移装置はまだ生きている。
いくぞ」

アクセル「…………」

レモン「…あれは…アクセルの脱出ポッド…!」

ヴィンデル「何をやっている…! 転移するぞ!」

レモン「よし、回収…っと。わかったわ、行きましょう。
…ロンド・ベル隊のみなさん、戦いはこれからよ。
有意義な闘争を…楽しみましょう…ふふ」


(感想)
「A」最大のクライマックスと言っても過言ではないアクセルの自爆シーン。
今改めて見てみると、恋人に裏切られた格好となったレモンの「なぜ?」の連呼が
心に沁みます。

戻る目次へ戻る進む