この手術の術後の合併症について

この手術を行うことにより正常よりも広い関節の可動性が得られますが、
その可動域を超えた関節の動きをした場合には当然のこととして脱臼を起こすことがあります。
(正常な関節には円靭帯が存在するため、少し脱臼しかけたときに元に引き戻すことができますが、
人工関節にはその靭帯が無いため、脱臼しかけたときに元に戻す力が弱いのです。)
通常の運動では問題は起きませんが、犬同士の
ケンカや足のスリップ、交通事故には十分気をつけて下さい。
正常な関節の可動域を超えてしまうことがあります。

大腿骨に挿入されたプロテーゼ(ステム)の端がテコになって
通常よりその部位で骨折しやすい事がありますので、無理な負荷がかからないように
上記同様注意してください。これらの合併症は、セメント法、セメントレス法に関わらず起こることがあります。

骨がプロテーゼを固定するまでの間(約6週間)に十分な運動制限を行わなかった場合、
特に骨盤側のプロテーゼ(カップ)で変位を起こすことがありますので術後は
獣医師の許可が下りるまで十分運動制限を行ってください。

 

→モドル

→トップページ

→股関節形成不全