全日OBOG会in東海〜なつき生演隊史上最悪のピンチ!?(その4)


あまりにインパクトがあり過ぎたのか、大爆笑(失笑?)されてしまいました。ただし、この生演メンバーの中で唯一、現役時代にあたしがコレを着たのを目撃しているつくいさんからはひとこと。
「なつきほんとに着たんだぁ……」
「着ましたよー。だからその露骨にイヤそうな顔やめてください(笑)」
生演直前のひとコマでした。

 そんなわけでいよいよ生演タイムです。
司会進行さんがひときわ大きな声で
「それではこれから生演奏を始めまーす!」
 すると、ぞろぞろぞろっとあたし達の前にかぶり付きで座る人が約10数人
 おおお、なんだなんだこれは!?生演奏をやり始めてけっこ〜経つけど、そのリアクションは初めてだぞf^_^;
 予想もしない反応を示されて動揺するあたし。しかも生演奏一発目の曲はセイシャミルだ。しょっぱなからあたしのソロだ!うああああ!メンバー紹介をされながら心臓がバクバクいってるあたしでありました。
 てなわけでセイシャミルです。緊張で手がこわばり、指先は冷たいのに全身はじっとりと汗ばんでます。この曲でのギターはマンドリンちっくなピックの使い方をして弾くのですが、緊張しまくって音が途切れ途切れ。
 なんか全日OB会in東海の掲示板で”セイシャミル覚えたいから踊ってるとこビデオに撮ります”って書き込んでくださった方がいましたが、あああっ!こんななまくらギターの音が末代までビデオに残るなんて恥ずかしい。お願い、撮影しないでっっ!(笑)
 まあ、他の曲〜「Could I〜」ではぢぢいさんのNewギター(Takamine製)から奏でられるコードストロークのおかげで気持ち良くノレたので、ソコソコ満足のいくボーカルでした(←でもあたしとしてはあのボーカルは70点)。でもショタでは、前日のカラオケ練で
「あたしここでアルペジオ入れますっ!」
と宣言したところが指がもつれてどうにもならず、アルペジオどころかそこのパートまるまるすっぽ抜けてしまって大後悔。
 ちなみにのちの話になりますが、コンパ二次会でキャオさんと話ししてて
「キャオさんすみません。あれだけ”入れる入れる”って豪語してたショタのアルペジオ、結局だめでした」
「うん。あれじゃあアルペジオどころじゃないわ」
あああキャオさんからキッツいダメ出し。いや、でも実はもう前日の練習の段階で
”あ、入れられないかも知れない……”
って思ってたんですよね。だってショタの楽譜手に入れたのは何と、本番の前々日だもん。ろくに練習もしていません……あの、その、すみません(だんだん小声になる小島)。でも”やります!”って自分にプレッシャーかければできるかなーって思ったんですよね。けどやっぱりダメでした。当たり前だけど。下地がないのに本番で”まぐれ”でうまくいくことを期待しちゃだめよね。0に1かけたって0にしかなんないんだし。
 でも、いちばん心残りだったのは何と言ってもマロセイキでした。
 あたしはこの曲ではツィンバロン(※3)パートを担当したのですが、この曲って途中何箇所かツィンバロンでのソロがありますよね。あたしそこはすごーく練習したんだよね。中でも一番好きなのはIntro→1→1→2→2……と進んでいく中での2回繰り返す第2フィギュアの2回目の出だし。
♪ラシド♯レミファ♯ソミファ♯ミレミファ♯〜(←この〜はトレモロです)
の所。踊りでもこの部分は大好きで、それまでのバイオリンソロから切り替わってこの音色でソロメロディが鳴りはじめると、思わず笑みがこぼれてステップに弾みが加わっちゃいます。そのくらい好き。
 で、あたし家で練習してた時もひたすらここばっかテープで聞いててさ
”あぁ、いいなあ。当日の演奏は絶対ここをバシッとキメて、踊ってるみんなを気持ち良くノセるんだ”
とウキウキワクワクしてたんだよね。ああ、それなのに、それなのに……!
(一回目のフィギュア2が終わる所)バイオリン→♪ミレ♯ミファ♯ソ♯ミファ♯ソ♯ラシド♯ラシソ♯ラ
 さあ次だと身構えて右手のピックを下ろした瞬間−
 間違って隣の弦を弾いてしまい、全然違う音が出てしまいました。
ああああああああああああああああああああ
 もうその後はまるまるワンフレーズすっ飛ばしてしまい、次に長い休符があってひと段落つくところまで入れませんでした。ああいう早弾きって、最初の音がスカるともうあとはグズグズにくずれちゃうんだよね。しかもあたしの場合、なまじそのフレーズへの思い入れが深かった分、スカった瞬間
”ああ、これでもう他のフレーズもきちんと弾けないかもしれない”
と絶望的な気分になり、全部ぶん投げて逃げ出してしまいたくなりました。さすがにそんなことはしないけど……それに、あとのフレーズはそれほど際立った失敗はなかったし。
 ただ、あとで他の人に聞いてみたけど、あたしが気合い入れまくっていたあのツィンバロンソロの出だしでスカったのは、思ったほど目立つミスではなかったようです。でもやっぱショック(-.-;)……

(※3)打弦楽器の一種でピアノの遠い親戚です。箱の上に弦を張り、それをバチでたたいて演奏します。もちろんこんなモンそこらの楽器屋で気軽に手に入るものじゃないし、第一、手に入れてもその後のメンテナンスが大変なので、今回はギターシンセで代用しましたけどね。ちなみにあの音はピアノ7、ビブラフォン3くらいの割合で音を交ぜ、それだとちょっと音が甲高いので少々高音部をカットしてこもった音にし、さらに全体的にサスティンを薄くかけて作りましたが、いかがでしたでしょうか?
これはツィンバロンの中でもオーケストラ向けに進化したグランドツィンバロン。
4オクターブの音域を持ち、重さ100kgくらいあるらしい。


で、今回はみなさんの口からいつになく反省の弁が多く語られる生演となりましたが、それでもあたしは個人的には2つ、大きな収穫を得ることができました。ひとつは、ショタが好きになったこと。
 というのはあたし、実は今まで女性舞踊があまり好きではなかったんですね。それでも1、2回生の頃の”いろんな踊りを覚えるのが嬉しくて仕方がない”みたいな時期にはいくらか踊ったけど、もう今となってはクリハルマはもちろん、ドボルジャンスカレカやバルネンスコホロの女性パートとかも見踊りですら踊れない(しかもあたしレカの女性パートは過去にコールしたことあるのにf^_^;)。もちろんショタも、踊らなくなってからもう5年以上が過ぎていた。んにしてもなんでこんなに女性舞踊に対して拒否反応を示すんだろうねあたし。ま、そりゃいいとして−
 で今回、生演奏でショタを演って見直しました。
”ショタっていい曲だったんだあ。今度パーティーでかかったら久しぶりに踊ってみようかな。”
ってね。踊るだけでなく、演奏することによってはじめて見えてくることってのもあるんだね。