2002年春のOBOG会in東京(その3)
 で、そんな感じでよもやま話で盛り上がっているのはいいけれど、時間ばかりが過ぎて全然タクシーがつかまらない。それで、
「よし、となりの武蔵小杉まで歩くか」
えー!?いったい何分かかるんですかっ?
「大丈夫。すぐだから」
え〜?

 てなこって、アコーディオンやバイオリン等、重い荷物しょって鉄道のガード下を歩くあたし達6人。さながら旅の楽団一座のようである。

 そうこうしてるうちに
「ほら、武蔵小杉駅が見えて来たよ」
「え?もうですか?」

 歩きながらくっちゃべっていたら、あっという間に着いてしまったらしい。へえー、ほんとにすぐだ。大都市の私鉄の駅間てバス停なみに短いって聞いてたけど、ほんとにそうなんだ。ちょっとびっくり。
 そんなわけで武蔵小杉駅に到着。去年初めて全日OB会に参加した時に、キャオさん達と待ち合わせたハンバーガー屋も駅下の商店街も変わっていなかった。なつかしいなあ。
 思えばあたしは、1年前のちょうど今頃に記念すべき生演デビューを果たしたんだっけ。
 そうして、新丸子駅ではあれほど探してもつかまらなかったタクシーが、この駅ではタクシープールがあったためあっさりつかまり、2台で分乗して会場に向かうあたし達。タクシーは快調にすべり出す。ところが−
 あたしの記憶が確かならば、会場のとどろきアリーナに着く直前の交差点で、去年は直進したはずの道路を左折されてしまった。
”あれ?なんで?”
お目当てのアリーナがもう目の前に見えていたのに、どんどん遠ざかって行く。
”?????”
 違うそっちじゃないんですと喉元まで出かかりながらも自信が持てず、タクシーの走るまま運ばれるあたし達3人(いっしーさん、村重さん、あたし)。
 そうやって頭が混乱したまま、とある建物のエントランスの前でタクシーは止まった。目を白黒させつつもお金を払って車から降り、とまどいながら建物内に入る。
 中はちょっと落ち着いた感じで、なんか美術館のロビーのよう。当然ながらあたし達ってば、微妙に浮いてます(笑)。
「・・・こっから、どうやってあのアリーナに行くんですかねえ」
「さあ?・・・」
 どうしたらアリーナに行けるのかわからず建物内をうろうろしてると、入口近くにいた受付のお姉さんも明らかに変だと思ったらしく、声をかけられてしまった。

「お客様。どちらにお越しですか?」
「いえ、とどろきアリーナに・・」。
「そしたらですねー、一度外に出ないとだめなんですよー」
 何だよ!やっぱタクシーの運ちゃんてば間違ってんじゃん。でも、変だと思いつつ何も言わなかったあたしも悪いか・・・
 おかしいと感じたのに、その時点で運ちゃんにアピールしなかった自分に何だか腹が立った。そんなわけでいったん外に出て、文句たれつつも移動する。”重たい荷物持ってんのにー”なんてね。

 そうした紆余曲折の末、ようやく会場入りです。今回はまだパーティは始まってないみたい。よかったぁ。やっぱりパーティは0パートから出ないと参加した気がしないもんね(他のみなさんはどうなのかはわかりませんが)。
 そして更衣室がないため、女子トイレに忍び込んで衣裳に着替えるあたし。今回は膝が悪いせいであまり踊れないから、別に着替えなくてもいいんじゃないかという気もしないでもないが、気持ちの上で気合い入れるのかひとつと、あと−
”FDの曲を生演するなら衣裳もそれっぽくしなくちゃ、そこらのロック&ポップスバンドと一緒じゃん。それじゃつまんない”
というあたしなりの妙なこだわりがもうひとつあるんだな、これが(突っ込み、意見、反論etc大歓迎です)。

 そんなわけでパーティが始まりました。でも、あたし達生演隊はホール内の隅っこで練習してて音出しまくり。もしかしたらあたし達の音がうるさくてカセットテープ&MDの音が聞こえなかったかも知んないなぁ。もしそうだったらみなさんごめんなさいm(__)m。
 そして、踊らないと言いつつも、好きな曲がかかると踊りに出るあたし。だがー
 トロパンカ→最後のキメの立て膝ができない。痛いから。
 セデンカ→右足に力が入らないから、足をかばったみょ〜な踊り方になる。
 フゥ、手術後2ヶ月たってもまだ本調子とはいかないな(っつーか、踊るな。あたし)。

 そうしてプログラムは順調に進んでいたのだが−ここでとーとつにキャオさんが
「今回の生演は、初めての試みとしてみんなからリクエスト取ってみようか?」
と言い出した。
 え゛ー!?リクエストったって、そんな、いきなり”あれ演奏して”とかって言われてバッとアドリブやれるんですか!?マロセイキみたいのがリクエストで来たらどうしよう・・
「いやいや、今まで演奏した曲の一覧の紙をホワイトボードに貼って、そこからみんなに選んでもらうって形でね。」
 なるほど。それなら・・・

 つうわけで、メンバーみんなであれもやったこれもやったとどんどんリストアップ。うーん、実は結構いろいろ演ってるもんですねえ。
 そうやってひととおり出たところで、前にペタッと貼りに行く。
 さぁて、リクエストとはいっても、言いかえれば生演曲の人気投票とも言えるこの試み(談合とのウワサもあり笑)。みなさんの中ではどの曲の生演がお気に入りかな?どきどき。
 そんなわけでアンケートをもとに演る曲をさらにいくつか追加し、さらに本番直前(ホントのホントに直前でした)にやっと会場に現れたぢぢいさんを加えて、ついに生演奏の始まりです。ちなみにぢぢいさんはこの日も仕事で家に帰って来たのは昼過ぎ。で、少々の休息のあと大ダッシュで会場にいらっしゃったらしい。うーん、ぢぢいさんてば会うたびにスケジュールがタイトになってきてると感じるのはあたしだけですか?

 閑話休題。さて、実はここであたし、北大・藤女のみなさんにあやまんなきゃいけないことが。
「今回の生演でさー、カッパ黄桜演奏するからさー、カッパ黄桜ってホワイトボードに書いといてね」
と事前に談合をお願いして(笑)実際に書いてもらったのに、結局演奏しなかったんだよねえ。みえ、くさか、ごめんm(__)mでも実は、この後の飲みの1次会で、座敷の片隅であたし(G)とキャオさん(Acco)と村重さん(Cla)の3人でカッパ黄桜練習してたんだよ。気付いてた?(笑)