今さら万博に行ってきました

〜開催終了間際の駆け込み入場レポ〜


家の近くでやってるから、というだけの理由で万博に出かけた(しかも自転車で)俺ことa-parkに訪れる数々の出会いと別れ。

「ちょっとイイ事教えてアゲルネ」
「あの〜、ちょっとインタビューさせてもらっていいですか?」
「スパシーバ! スパシーバ!! スパシーバ!!!」


閉幕まで2週間を切り、駆け込み入場客でごった返す万博で彼の見たものとは?
(予告編っぽく)


…すいません悪ノリしすぎました。それでは、万博レポのはじまりはじまり。

到着、そして

「せっかく近くでやってるんだし自転車で万博行ってみない?」というサークル後輩の誘いに応じて朝7時に集合、会場へ。
俺以外の連中が脚力自慢ぞろいだったのでゲート直前の物凄い上り坂で1人だけ置いていかれたりしつつも何とか到着。
自転車を駐輪場に置いてゲートへ向かいます。

地下道を通ってゲートへ向かいながら高まる期待。

そして地下道を出ればそこは、
人多すぎ。
あまりの人の多さになんだか別のイベントを思い出してしまいました。

その後手荷物検査で俺が大量に持っている工具類に関してひと悶着あった後にようやく入場。
大型カッターを持ってたせいで別室に連れて行かれました。

広っ!! そして繰り返すけど人多すぎです。

空いているにはそれだけの理由があるんですね

とりあえず企業パビリオンに行ってはみたものの、人気のトヨタや日立などは既に物凄い人数が並んでいたので断念。
なんだか空いている日本碍子のパビリオン(写真)に行きました。
…結果? そりゃあの時間に空いていると言うことから推測してください。

その後アジアゾーンへ。

…どこのディスカウントストアですか?(イラン館)

やっぱり
チャイナドレスのお姉さんは
エロい

(中国館)

そしてここでも安売り(中国館)
お前らそんなに物を売りたいのか。

アジアゾーンの中心を流れていた川。
飛び越えられそうでした。

整理券配布がかなり空いていた「めざめの箱舟」の開演時間が来たので移動。
「押井守プロデュース」だそうですが………俺の時間を返せ!! 返せよ!!(泣)
自己満足もほどほどにして欲しいです。

昼食、そして外国館めぐり

既に一度来たことのある後輩氏が、「すごい電波ソングが流れてるトルコ料理屋がある」とのたまうのでみんなでそこへ移動。
そんな基準で食事するとこ選んでいいのか。

大観覧車が良く見える位置に来たので一枚撮ってみました。

電波ソングはよく判らなかったけど、とりあえずお腹は膨れました。

グローバルループのドライミスト噴霧装置。
あんまり涼しくなかったです。

オセアニア・東南アジアゾーンの池。
アジアゾーンの池にはコインが大量に投げ込まれていたのにこちらにはほとんどなかったの不思議です。

グローバルループを埋め尽くす人、人、人!!!
小さくて見づらいですが通路上の色とりどりの点々は全部人です。本当に気持ち悪いくらい人が居ました。


そしてそんな人ごみの中を歩く俺らグループ。
ふと気付けば道端に大型ビデオカメラを持った人が居たので、取材スタッフかなと思って見ていたらその人と目が合いました。次の瞬間には、

「あの〜、ちょっとインタビューさせてもらっていいですか?」

あまりの出来事に固まる俺達。

なんでも万博協会がホームページに記載している「利用者の声」とでも言うべきコーナーの取材だそうで、今日これまでに行った中で楽しかった場所について15秒で話してくれとのこと。
連れは昼食を食べたトルコ料理屋について話していましたが俺は中国館の楽器演奏のお姉さんの素晴らしさについて滔々と語っておきました。カットされるかも。

インタビューが済んだあとはヨーロッパゾーンへ。
しかし、どこもやたらと込んでいたので結局素通り。
ベルギー館やブルガリア館の物販(ワッフルやヨーグルト)の行列が物凄かったです。

スイス館。 考えるな、感じるんだ

ロシア人は天然だと思います

航空宇宙系の展示が充実しているのではないか、との根拠のない予想からぜひとも行ってみようと話していたロシア館に近づいていく俺達。
広場に出てロシア館が見えてきたんですが

まず壁画で爆笑。
絵が描いてあるとしてもデザイン色の強い抽象画だったり、単なる模様だったりする他のヨーロッパ諸国館のなかひとり超具体的。はっきり言って浮いてます。
内容もマンモスの隣でロケットが飛んでたりとか意味がわかりません。
『ロシアの凄さ』を伝えようと言う気迫だけはビンビン伝わってきますけど。

さらに入場しようと並んでいる際に外壁にかかっている「ロシア館での催し」の看板が10個くらいあって圧倒される俺達。
普通は実演1〜2種類と物販というところなんですけどね。
でも「まぁ、ロシアだからな」でみんな納得できちゃうのもまたロシア。

そしてほとんど待ち時間なくスムーズに入館し、周りを見渡せばそこはまさに予想していた通りの世界。
とにかく「ロシアはこんな凄い資源があるぞ!」「ロシアにはこんな凄い技術があるぞ!」などなどなどなど。
いまどき珍しい「国威発揚」の名がぴったりの展示でした。

かなり広い館内に洒落たつくりで展示物が置いてあり、外国館としては凝っている部類に入る方だと思いますがそれだけで終わらないのがミソ。
それぞれの展示物に日本語の説明ボードがつけてあるんですが、それがやたら痛んでるんですよ。
誰がどう見ても端の方は破れてますし字が薄くなって読み辛いものもあり、気を使ってディスプレイされている展示物とボロボロの説明ボードの対比がなんとも妙な感じでした。

…ロシアらしいといえばらしいですけど。

暗くて判りづらいですが単段式宇宙往還機「TU-2000」の模型。
これは説明が英語のままでした。
ひょっとして上で書いた説明ボードがボロボロなのって日本語の説明を書けるスタッフが居ないから?

たしかこれも宇宙往還機。 単段式ではなかったはずです。

飛行機の背に載せられて成層圏まで上昇し、そこから空中発射で宇宙を目指すんだそうです。(上の写真の奴とは違います)
実物大模型で人もきちんと乗ってました。

飛行機の背に乗っている状態の模型。
こちらはやたら小さかったです。

「ロシアではエネルギー資源は国有資産です。
全世界の資源におけるロシアの比率は次の通りです。
液状炭化水素10% 液化天然ガス30% 石炭23%」

…自慢?

歌って踊るロシアの方々。
コンサートが1時間半もあったのは驚きでした。本当に何もかもに気合が入っています。
が、通訳の人の日本語がかなり怪しく何を言っているのか半分くらいしか判らないのが残念でしたが。
国威発揚の場なんだからもっといい通訳連れて来ましょうよ。

他にも流れている映像の一部は英語字幕のままだったりと天然としか思えない手落ちがそこかしこに。
ロシア館の前に入ったアゼルバイジャン館ですら日本語ナレーションのビデオ用意してきてるのになぁ。


肩肘張って頑張っているのにどこか抜けているところが違う意味で最高に面白かったです。
結局2時間半くらいロシア館に居ましたよ。

雨、降り出した後

ロシア館のあとはこちらも航空・宇宙系の展示が充実しているのではないかとまたもや根拠のない思い込みでアメリカ館へ移動。 もうちょっとあらかじめ調べてこようよ俺ら。

メキシコ館の前で見かけた変な人たち。 写真には写っていない緑色の人と3人組で行進してました。

アメリカ館(USAの字が見えるはず) 係の人がセグウェーに乗って列の整理をしていたのが印象に残りました。

並んでいたら雨。
アメリカ館は入場口で手荷物チェックをしてるのには驚きましたよ。
あと案内の人の日本語が上手いのにも。
…直前に聞いていたロシア館の通訳が酷すぎただけですけど。

入場後は映画館のようなところに入れられて映像上映。
「ベンジャミン・フランクリンが現在の社会を見たら」という内容のショートフィルムでした。
ああいう風に無条件で「技術の進歩」を礼賛し、現在が過去よりも「良い」時代であるという風に無邪気に信じられるアメリカ人てある意味すごく幸せなのかも。

シアターを出た後はお待ちかねの航空・宇宙系展示。

ライト兄弟のグライダーの模型。
壁のモニターではこれの実物大模型を作って実際に飛ばしてみた映像が流れていて、鳥コンの滑空機部門を思い出してしまいました。

火星探査ビーグルの模型。
意外に大きかったです。

反対側から一枚。

こうやって写真を撮ったり展示をじっくり眺めたりしているうちにほとんどの人は出て行ってしまい、気が付けば館内に残っているのは俺ら含め3グループ程度。
客が少なくなると同時にスタッフが沢山出てきて、VIPらしき老人の写真を撮ったりしていました。


その光景を横目に見ながらそろそろ出ようかと出口へ向かおうとすると、セグウェーに乗ったスタッフがするすると俺らの方へ寄ってきて一言。

「ちょっとイイ事教えてアゲルネ」

「月面に2番目に降リタ宇宙飛行士のおるどりん、知ッテル?
あれ、アソコに居る人ネ」
(そういってスタッフに取り囲まれ記念撮影している老人を指差す)

な、なんだってーーーー!!!!(AA略)
参考:エドウィン・オルドリン - Wikipedia

全員素で駆け寄ろうとしたところを慌ててスタッフに制止され、以後しばらく遠くからオルドリン氏が記念撮影したりスタッフと談笑したりしているのを眺めていました。
まさかそんな人に出会えるとは露ほども思いませんでした。すぐに出て行かなくて本当に良かった。

単独行動へ

アメリカ館に並んでいたときの雨で濡れたのと、単純に朝から歩き通しで疲れたのとで一緒に行動していた奴らは帰ることに。 俺は恐らくもう2度と万博に来ることはないであろうので最期まで満喫しようと1人残りました。

カナダ館。
2つのシアターで流す映像を使いまわしで作る(つまり片方で流れた映像がもう片方でもう一度流れる)のはどうかと思います。

愛・地球広場から北ゲート方向を望む。

夕飯は中華を食べました。

超伝導リニアモーターカー。
JR東海の超伝導リニアモーターカーの展示は、見せ方がやたら上手で「なんだか良くわからないけどすごい」という気持ちにさせてくれるものでした。
きっと昔の万博で「電気」「蒸気機関」「飛行機」なんかの展示を見た人もきっとこんな気分だったんでしょうね。


この後もう一回ロシア館に行ってみようと思い立ち、初回は通らなかったグローバルループの下の道をゲートに向かう人の波に逆らってひたすら南下。

途中で見かけた名古屋市パビリオン「大地の塔」
蒸気噴いてました。

ロシア館なら開いてるかも、と思いましたが時間は既に21時半を回り(閉場22時)ヨーロッパゾーンの入り口に付いた時点で既に空いているのは食べ物やとグッズ売り場だけ。
いくらなんでも開いてないかと考え直して帰る事にしました。
しかしロシア館を含むヨーロッパゾーンはゲートとほぼ反対側にあるので、もう一度歩いて帰るのが面倒くさくなった俺のとった手段、それは

うぇwwwww男一人でゴンドラとかテラサミシス

窓開けて夜景を撮ってみる。

携帯を落としそうになりながら手を突き出して進行方向を撮ってみる。
上の2本の線はゴンドラを吊っているケーブルです。

ゴンドラ終着駅に入っていくところを撮ろうとして動揺して手ブレ。
ちなみにこれら写真を撮る際にゴンドラ内部を歩き回ったのですが、俺ひとりしか乗っていないため少し動いただけでバランスが崩れて傾くのがかなり怖かったです。
常にびくびくしながら中腰で移動してました。

ゴンドラの駅は企業ブースゾーンでした。
トヨタ館のライトアップが綺麗だったので一枚。

さらば万博

取り上げられたカッターナイフを返してもらった後ゲートから退場。

夜の北ゲート。
リニモ乗り場に朝ほどではないにしろ大量の人が並んでいました。

とりあえず近くでやってるのだから閉幕する前に一度は行っておこうというくらいの軽い気持ちで言った今回の万博ですが、企業パビリオンこそほとんど回らなかったとはいえインタビューされたりオルドリン氏を目撃したりロシア館が最高だったりと非常にネタに満ちた濃い一日でした。
ここに書いていないだけで見て回ったパビリオンもまだありますし、なかなか楽しかったですよ。特になんといってもロシア館が。

もう少し早いうちに行っておけばよかったなぁ…

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