そ よ 風 に 乗 っ て   (マネージャーの独り言)
                                     
     吉沢 武久

第 42 回   秋  桜    (2021年 11月 1日)
風誘讃歌一覧へ
トップページへ
そよ風に乗ってへ

  コスモスの和名は「秋桜」です。この「秋桜」にフリガナをつけなさい、という漢字のテストがあったら、どれぐらい

 の人が正答の「あきざくら」と答えるでしょうか?今の時代なら「こすもす」と答える人の方が、多いのでは。なぜかと

 いうと、1977年(昭和52年)10月にさだまさしさん作詞作曲の「秋桜」という曲が、山口百恵さんの歌唱により

 大ヒットしたからです。

  { 薄紅の秋桜が秋の日の・・・}で始まる「秋桜」の曲名をコスモスと読ませたのです。歌詞も{うすべにのコスモス

 があきのひの・・}です。完全な当て字ですが、今や何の問題もなく、秋桜をコスモスと読むことが定着しているのです。

  この曲とコスモスについて、20年ほど前にアトリエ作者がこのホームページ上でエッセイを記しています。コスモス

 の季節と真子様の結婚報道が重なったことで、そのエッセイが思い出され、再掲することにしました。  

  作者が好きだというコスモスを市民農園で育てて6年目です。毎年違った発芽・成長・開花をします。今年は半分以上

がこぼれ種によるものでした。間引きもせずそのままにしておいたら、梅雨時が一番綺麗に咲きました。そして本来なら

主役となる秋には「秋寂ぶ(あきさぶ)」なる季語がぴったりの終えんを迎えています。

 花や野菜を育てるのは、それなりの苦労があり、努力が必要です。そして喜びも。「簡単じゃないからやるんだよ!」

10月で終わった朝ドラで主人公の父の言葉が心に染みました。来年は梅雨時もそして秋にも綺麗な秋桜を咲かせるぞ。

       エッセイ 第5回 (2002.10)・・・・コスモス(秋桜)

 
大好きな季節、秋がやってきました。実りの秋といいますが、数え切れないほどの多くの花達が咲きそろいます。

その中でも私を引きつける花にコスモスがあります。秋桜とも呼ばれ、さだまさしさんの作詞作曲によって同名の美

しい曲が作られました。初めてその曲を聴いた日から何年の月日が過ぎたでしょう。

 結婚してまだ日も浅く、夫の転勤地で子育てに追われていた日々。このメロディーは遠い故郷の母を思い出させて

くれました。その時幼子だった娘達も既に嫁ぎ、母の逝った秋から数年を数えます。季節の風に揺れるコスモスを前

にしながら、この曲を聴いていると改めてしみじみとしたいい曲だなぁ・・・と感嘆します。

 嫁ぐ日を前にした娘の心情と母の思い、そのどちらも経験した私はさださんに聞いてみたい。

 「男性のあなたがどうしてこの気持ちを描くことが出来たのですか?」と。

 詩を作るのは無理だけれど、この曲を背中に受けながらせめて、水彩画でコスモスを描きとめることにしましょう。

歌詞にあるように、小春日和の穏やかな日に母の優しさをしみじみ感じながら・・・。