そ よ 風 に 乗 っ て (マネージャーの独り言)
吉沢 武久
昭和50年、さだまさしさん作詞作曲の無縁坂というとても素敵な曲があります。その歌の一番の一節に次の
ような歌詞があります。
「運がいいとか悪いとか 人は時々口にするけど そうゆことって確かにあると あなたをみててそう思う」
この「あなた」はお母さんのことですが、私にとってはアトリエ作者が、まさにその運のない人に思える節が
あるのです。例えば、スーパーの売り出しや年末セールでもらう抽選券はハズレばかりなのに、2等が当たった
事がありました。喜んだのもつかの間、賞品は2リットルの醤油ボトル、重たい賞品をどうやって家に持ち帰る
かと途方に暮れてしまったとのこと。そういった情けない話には、事欠かない作者なのです。
そんな作者に比べて私の方は、少しクジ運があります。昨年春にはお隣の街、蒲郡市にあるテーマパーク、ラ
グーナテンボスのペアー入場券が当たり、作者とチューリップ祭りや夜間ライトアップを楽しんできました。秋
には三重県のなばなの里の入場券も当たって、日本一といわれるイルミネーションやコスモス畑を見てきました。
新聞広告や折り込みチラシなどをチェックしてまめに応募していると、たまに当選するのです。
そのクジ運の全くない作者と少しはマシな私とで、昨年5月に豊橋市美術博物館の展示室使用の抽選会に行く事
になりました。申し込みは4月初めにしましたが、使用希望者が数多くいたので、抽選となったのです。コロナ禍
で説明会場(抽選会場)に入れるのは一団体一人ということでしたので、使用責任者の作者が入りました。抽選に
限っては私の方が有利なのですが、展覧会を主催するのは作者ですので、そうせざるを得なかったのです。
そして最初の抽選、3月第一週、三週は水彩画教室があるので第二週を希望しました。倍率は5倍、こんな高い
倍率ならただでさえクジ運のない作者、100パーセントだめです。案の定、見事落選。そして2回目の抽選、第
四週、今年度最後の回です。倍率は2倍、マルかバツかちょっとは望みもあったのですが、さすが運のない人、こ
れもハズレでした。残念でしたが展覧会開催は来年にしよう、とあきらめて帰ろうとした時、なんと抽選で展示室
の使用権を得た初老の男性が、その権利を譲ってくれたのです。その理由は分かりませんが、私たちにとっては、
大変ありがたい申し出で、お受けいたしました。こうして今回3月23日からの展覧会開催が実現したのです。