そ よ 風 に 乗 っ て　　　（マネージャーの独り言）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　吉沢 武久

　　マンションのベランダという制約の多い環境で生きる花達の中にも、優等生がいます。その一つがクレマチスです。

毎年この季節になると素敵な花を咲かせます。もう１０年以上も続いています。今年は特に綺麗です。１ｍ程の花丈

ですが、２０個を超える花をつけました。花が終われば、ベランダの一番東の端っこに置くので、台風の時など一番

強風にサラされ、可哀相なくらいです。今年で終わりかな、と思うことが何度もありましたが、その都度復活するの

です。ナニワイバラ、葡萄デラウエアと並んで我が家のベランダでの優等生です。

　今回のコロナ禍でＮＨＫカルチャーの講師が、全国の生徒さん達に向けて応援メッセージを動画で発信しました。

作者もその一人に加わって、メッセージを送りました。その動画で作者の隣に置いたのが、満開間近のクレマチス

です。（ユーチューブで「ＮＨＫカルチャーチャンネル」と検索するとその中にあります。５月１日現在配信まだ）

　私にはメッセージの主役はクレマチスのように思われました。何度も逆境を跳ね返して復活してきたクレマチス

だからこそ、「コロナなんかに負けるなよ！」と作者と共に言っているように見えるのです。作者後方の桜の絵は

５月の部屋にあります。

　　現役時代は国家造り、土木の仕事に従事していた関係で、全国各地を飛び回っていました。豊橋にやってきたのは

　アトリエ作者と結婚して５度目の引っ越しでした。前任地は鹿児島、私も作者も幼い子供たちにとっても苦労の多か

　った任地でした。そしてこの豊橋から単身赴任が始まります。長女が小学生になったこともありますが、温暖で住み

　やすく交通の便も良いこの街が定住の地になったのでしょう。数年間は借家でしたが、終の棲家として自宅を購入す

　ることになりました。（まさかこの地豊橋がＮＨＫ朝ドラの舞台になることなど想像だにしてませんでした・・・）

　　我が家は１４階建てマンションの３階です。ベランダは幅１ｍ長さ６ｍ程で狭いのですが、花や植物を育てていま

　す。私が現役時代はもっぱら作者がやっていましたが、１０年前の退職を機に私の担当になりました。面白い、実に

　面白いのです。田んぼや畑、花壇などと違って地上７～８ｍの高所で生きる植物、花達。いろいろやって育てて実験

　して、ベランダという環境に合わないものがいくつもある、ということが分かってきました。