定年退職を機に健康と体力維持のため、学生時代に打ち込んでいた卓球を始めました。その練習場のすぐそばに
豊橋市の市民農園があるのを知り、4年前から借りて練習が終わった後に畑作業をしています。10坪、30平方
メートルの広さですが、いろいろなことが出来ます。農園ですから野菜栽培が基本ですが、我が家の場合ほとんど
花壇といっても間違いありません。季節に合わせて、家のベランダではとても栽培できない花を咲かせています。
水仙、菜の花、紫花菜、チューリップ、ポピー、矢車草、ヒマワリ、百日草、コスモス、野菊・・・この4年間で
育てた花達です。ほとんどがアトリエ作者の作品のモデルになってくれます。作者からも欲しい花のリクエストが
あります。でも、蒔いた種が全て芽を出して花を咲かせるかというと、そうではないのです。かすみ草、千日紅、
ダリアなどは、芽も出ないものもあったり、芽が出ても咲かずに終わるのもあるのです。いろいろ工夫したり実験
したりして試行錯誤、土と触れ合う日々は楽しいものです。
そ よ 風 に 乗 っ て (マネージャーの独り言)
吉沢 武久
さすがに市から農園として借りている手前、何らかの作物も作らないとお叱りを受ける恐れがあり、少しばかり
ですが野菜も植えています。この野菜にも作者からのリクエストがありました。エンドウ豆です。
エンドウ豆は赤い花をつけるものと白い花をつけるものがあります。両方とも毎年種を蒔いています。こちらは
育て方が分かってきたので、失敗することはありません。ただし、絹さやとして食することになるのはほんの一部
で、ほとんどは花のうちに切り取って絵のモデルになります。
私から見れば小さく地味な花なのですが、作者にとっては絵心が湧く魅力的な花なのだそうです。そして花だけ
でなく、葉っぱも葉脈も・・・・絵心の無い者にはとても理解できない感性であり、その世界です。
この農園で今年の3月中旬、大発見をしました。何と白菜に花が咲くのです。冬の野菜として昨秋ベランダで種
を蒔き、ある程度大きくなった苗を畑に植え替えました。順調に育って収穫も間もない頃、一つの白菜の中央から
花の茎がぐんぐん伸び出し、1メートルくらいになり、菜の花と同じ黄色い花が咲いたのです。食するために育て
たのに花が咲くとはこの白菜、作者を忖度したのかも知れません。野菜の花、不思議で面白い物がいっぱいです。