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可愛いお姉さん


「お姉さん」と呼ばれる事に慣れていた。

自分は世間で言う「お姉さん」だと思っていた。

時の流れには逆らえない。いつの間にか、

自分より若い女の子を「お姉さん」と呼んでいる。

別な意味で若い男の子を「お兄さん」と呼んでいる。

この代名詞は、自分より年上の人に

使うものではなくなったらしい。

自分より年上の人には遠慮して年齢を少なく言ってもらえる。

ありがたい社交辞令だ。

しかし、お子ちゃまは本当の事を言ってくれる。

幸い、私の友達の子供は教育がいいので、

私の事を「お姉さん」と言ってくれた。

私はその日、ごきげんだった。


30歳近くなっても、自称「お姉さん」の私。


独身でいる以上は「お姉さん」でいいでしょう。

女心が「お姉さん」にさせる。

いくつになってもデートのお洋服選びは楽しい。

迷っている自分を楽しんでいる。

ついでに言うとデートの前日が一番楽しい。

アイメイクの色は何色にしよう?

髪型はアップにしようかな?

このワンピースはどうかな?鏡とにらめっこ。

夏休みや、冬休みの前日の

子供と同じワクワク気分。

鏡に映る私は不気味な位の笑顔。



誰かの為にするオシャレは、

気持ちがこもっている。

好きな人の為にするオシャレは、自分が可愛い。

と一瞬
勘違い出来る。

そのオシャレを見てもらえただけで嬉しい。



そして「似合うね。」「可愛いね。」と

言ってもらえると言葉の魔法で輝いていられるのでは?


時の流れに負けない「お姉さん」になるには、

心の「可愛さ」を持つ事かな。




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