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肌の張りは失っても



カレンダーの日付の 数字を見る度に、自分の
年齢を連想させられる。

28歳だ。もうすぐカレンダーから消える。2月のカレンダーなら

ここで終わりか(涙)


最近お肌の調子が良くないな。「お肌の曲がり角?」

毛穴が斜めになってきた。肌がくすんでないかしら?

こんな時は、ゴールドのネックレスで明るい肌にみせようか?

パステルトーンの服を着て、肌を良く見せようか?



歳を重ねる事に、肌の張りとピュアな気持ちを失っていく。

何でも出来る、と可能性に満ちていた瞳でいられなくなった。

「タテマエ」と「ホンネ」。涙を隠して笑ってみたり。

醜い世界を受け入れて大人になる。


シャワーの水しぶきが、だ円になって私の腕から流れ落ちる。

張りのある肌の上なら、水溜りでいれたのに。


でも、水水しい肌を失った分、得た物も沢山あるの。

表面だけの着飾った自分に気づかされた。

何でも許されると甘えていた自分を知った。

客観的に批判されて見えてくる物が変わった。



貴方だって物事を受け入れて大人になったでしょう?


若いうちは肌の調子もいいので可愛い人が多い。みんな可愛いから、誰が一番可愛いか分からない。

だけど、これからは年齢と共に内面も磨ける。物腰が柔らかくなる。人の痛みが分かる。

人として素敵に歳を重ねられる。

「表面だけの着飾った綺麗」ではなく、「築き上げた内面の良さを兼ねた綺麗」。


ピュアな気持ちと張りのある肌を失っても、水分で補える。

経験が変える。記憶が変わっていく。

失うと得る物が必ずある。


この気持ちだけは、時間の流れに

流されてはいけない。

いつまでも心には

型崩れしない「水溜り」を。




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