春を惜しむ心に近江と丹波の違いはあるのかという批評に接し、芭蕉は去来に「君はどう思う」と問い掛けます。「湖水朦朧としてこそ惜春の情もひとしお」という去来の答えに「ともに風雅を語るべきもの」と芭蕉は喜んだそうです。「去来抄より」。