芭蕉は「奥の細道」の旅の翌年、石山寺のほとりに仮の宿りたる幻住庵を結んでいます。そして、大阪に至って旅に病み、不帰の人となった後、大津へ戻り、義仲寺に永眠します。鳰(にお)の海の国近江がよほどいとおしかったのでしょう。