1月26日(金)
本日はインドでは共和国記念日(リパブリックデイ)という国民の休日。だからどうしたといわれたら、別にみたいな答えになってしまうが、ともかく首都デリーではパレードやったりしているのではなかろうか。
昔、「リパブリック・スペシャル」なる特急列車でプリー〜カルカッタ間を移動したことを思い出す。
1月26日だけ運行される特急で、インド国内いくつかの路線でこいつが1日だけ走る。普段からやたら満員なのがインド鉄道の特徴なのだが、「おいジャパニ。この特急だけは席が取れるぞ」と駅のお役人にいわれて乗ったのだった。
オリッサ州のプリーは風光明媚なヒンドゥーの門前町で、しかも欧米や日本のバックパッカーが集う沈没地。料理については一見地味だが、南インドとベンガル料理の要素が交錯して新たな個性を創造しているのがうれしいところ。
プリーから小一時間バスで行ったところにあるのがコナーラクという小さな街。スーリヤ・テンプル(太陽寺院)という遺跡で有名なところだ。
大昔(二十年近く前)、このコナーラクで食べたフィッシュカレーがメチャクチャおいしかった。ココナッツはぜんぜん使わず、トマトや香菜、青唐辛子で味をまとめていた。独特の酸味も印象的だった。
そんなコナーラクのフィッシュカレーに似た味に、去年、東京にある2つのインドレストランで出会うことができたのは私にとって大きな収穫といえる。
ひとつは代々木のアヒリヤ。
左がフィッシュカレー。オリッサ流ではなくラジャスターン式らしいが、酸味のきいたグレービーが抜群だった。
そしてもう一軒が日本におけるインド料理店の最高峰のひとつ、赤坂のザ・タージ。ランチ・ブッフェで食べたフィッシュカレーがバカウマだった。
こっちの方がオリッサで食べたのに近い。やはり酸味がよかった。
日本のルー式カレーを魚で作っても、おいしいカレーはできないだろう。魚とルーは合わない。魚の繊細さがルーに負けてしまうのだ。
フィッシュカレーならば、やっぱりインド式がいいと思う。エビのカレーよりもフィッシュの方が好きだ(ただしマサラという調理法ならばエビもおいしい)。
日記を書いているときのBGM:ブラック・ウフルー『レッド』。硬質な音のレゲエの名盤。