11月11日(土)
東京は朝から雨、しかも肌寒い、しかも仕事。まあ、しょうがない。ものは考えよう、仕事があるだけありがたいということでもある。
昼飯に「鶏のきじ焼き重」。こういうのを食べるのはかなり珍しいこと。紀州備長炭で焼いたという鶏のムネ肉が香ばしくおいしかった。
写真だとコントラストが強いので焦げた感じだが、実際はあくまで「焼き目」という感じ、香ばしい香りが食欲を存分に刺激してくれた。
こういう調理では、どうしたって炭火が威力を発揮する。逆にいえば、ガスの火だと、炭火ならではの香ばしさやジューシーさにはたいてい及ばない。
同じことはインド料理のタンドゥールにもいえる。最近、日本のインドレストランでは伝統的な炭火のタンドゥールに代わって、ガス・タンドゥールが増殖している。
しかし、炭とガスで焼いたナーンならば絶対に炭の方がおいしいし、タンドゥーリ・チキンやシーク・カバーブの風味も同様なのだ。
ガスのタンドゥールは火加減のコントロールが容易だし、炭を置く場所、維持管理の労力、そして全体の経費が安く抑えられるという多数のメリットがある。
炭の場合、風味はいいが、毎日のメンテナンスや炭の置き場に苦労する。
これまで私が店創りに関わったところには炭とガスどちらもあるが、私としては基本は炭だと思っている。
思い切ってガスにする場合は、炭には負ける風味をどこかで挽回できるよう方策を練ることが大切だといえる。
夜、タラのアラと野菜の煮物、菜飯、それに実は夜の方が栄養の吸収率がアップする納豆。やはり家のメシはホッとする。
★日記を書いているときのBGM:UAと菊池成孔の『CURE JAZZ』。コレはイケますヨ。