マサラ日記     previous«  »next

8月25日(金)           

 日経MJという新聞を見ていたら、「インド政府が国内の屋台に対して衛生講習の研修プログラムを実施」という記事を見つけた。
 
 インドの屋台にはいろいろある。本格的なカレーとライスを皿盛りで出す。ドラム缶のタンドゥールでナーンを焼く。サモサを揚げてチャトニといっしょに食べさせる。魚のフライ。ドーサ。オムレツ。サトウキビのジュース。チャイ。スイーツ屋。パニプリ、ダヒプリ、ベルプリといったチャットを作って売るところ。


 たとえば、これはチェンナイのマリナビーチというところで店開きしている屋台。
「ベルプーリ」「パニプーリ」「マサラプーリ」「ベジカツ」「サモサ」「ブレッドチャナ」「パオバジ」「カチョリ」などとメニュー名が列挙されている。
 ここなどはまだきれいそうだが、デリーやカルカッタなどに行くともっと強烈な屋台に遭遇できる。

 こうした屋台に研修?
 まず屋台の数は尋常じゃないよ。識字率の問題もあるし。だいたい、屋台側に圧倒的なメリットがないとそんなもの皆受けないでしょう。どうやって受講させるんだろ?

 記事を一読して感じたのはそんなこと。
 延々たるイタチゴッコ、あるいは計画倒れに終わるような予感がヒシヒシとするのだが。

 ムンバイ近くの海岸で海水がメチャ甘くなるという奇跡が起こり住民殺到とか、アムステルダムからムンバイ行きの旅客機でインド系旅客が不穏な動きを起こして拘束(意味深長な出発地と目的地。どうせならゴア直行とかにすればもっと受けただろう)など、インド絡みではおかしなニュースが多い。
 この記事もそんな類に含まれそうな気がする。

★日記を書いているときのBGM:ジョニー・オーティス・ショーの『COLD SHOT』(1969年)。