マサラ日記     previous«  »next

8月9日(水)           

 昼、御徒町の南北インド&スリランカ料理店「シャーンティ」でマサラドーサを食べる(1200円)。
 大きくてなかなか美しいプレゼンテーションのドーサだ。南インドの高級ホテル風?
 前のカレーはサンバル(具はニンジン、インゲン)。右のチャトニはココナッツ・チャトニ。左はチリやトマトも入ったオニオン・チャトニ。

 いい感じの焼き上がりのドーサの中にはポテトの香味炒めである「マサラ」が入っている。スライスしたオニオン、グリンピースの他、炒めたカシューナッツも使われている。これがなかなかのアクセントでイケる。

 サンバルはタマリンドの酸味は抑え目で、正統派とはやや異なる感じの出来映え。これはこれでおいしい。特にインゲンがドラムスティックのような風味でいい(ひょっとしたらアメ横でも売っている長さが50センチ程ある「長ササゲ」かも)。

 チャトニ2種も秀逸。ココナッツはその名の通り、ココナッツの風味がよくきいている。対して、やや赤みがかったオニオンもチリの辛味と独特の酸味(トマトか)が心地よい。異なる味わいの美味なチャトニが2種類あると気分も高揚する。

 本日は良質なインド食に当たった感じ。昨日・一昨日とはまったく違うおいしいランチだ。何より、うまいものを食べさせたいという料理人の心意気みたいなものが伝わってくる感じで、気持ちがいい(事実、食べていたら、アルンさんといういかにも南インド風の名前のスタッフが「お味はいかがですか?」とたずねてきた)。

 食事中、私以外のテーブルはすべてインド人客。彼らはカレーにナーン、サフランライス、ラッサム、パコラ、サラダの付いたセットをオーダー(たしか700円台だった)。こちらもお値打ちと見た。

 以前来たときもそうだが、ていねいなつくりのちょっと個性的なおいしい南インド料理を出す店という印象は変わらない。
 次回はコットゥ・ローティ(スリランカのパラタと肉や卵炒め)、クルマ・パロタ、ホッパーといったメニューもいいかもしれない。

★日記を書いているときのBGM:ニューヨーク・ドールズの32年ぶりの新作『反逆という名の伝説』(担当ディレクターは邦題つけるのに苦労しただろうが、1974年頃のドールズを知る私ならばこんなタイトルにはしない)。プロデュースはエアロスミスほかの名盤を創ってきたジャック・ダグラス。そのせいか、やけに安心して聴ける音だ。肌合いとしては、なぜかキース・リチャーズのソロアルバムに似ている。個人的には、もう1度トッド・ラングレンと組んで欲しかったところ。さらにはジョニー・サンダースの影を探してしまうのが、自分でも悲しい。彼の存在感はつくづく大きかったということか。