7月5日(水)
最近の動向と今後の予定を少しばかりご報告。
講談社の「週刊現代」7月15日号(現在書店にあるものかどうか未確認。たぶんそうだろう)の見開きカラーページの特集『汗だく! おいしい!! 男の手作り「熱血カレー」5皿』の末席に登場。
披露したのは「チキン・ラッサム」というかなりマニアックで通なカレー。
当然ながら日本初のご紹介だろう。
南インドを代表する菜食料理にしてちょっと不思議なスープカレー、ラッサム(こちらのレシピは拙著『カレーな薬膳』『ごちそうはバナナの葉の上に』『誰も知らないインド料理』をどうぞ。いずれも微妙に異なる内容となっている。いつもいうが、ラッサムはシャバシャバ、サラサラが基本だ)のノンベジ仕様が、本場南インドにある特定のレストランやコミュニティでは食べられる(日本で定番メニューとしているレストランはないだろう)。
たとえばdancyu7月号でも紹介したチェンナイの最高級ホテル、タージ・コネマラにあるレストラン「レイン・トゥリー」では、ディナーブッフェ(観光シーズン限定)に「チキンのラッサム」や「カニのラッサム」が出る。
菜食ラッサムと違い、チキンやカニの濃厚なコクがスパイスの風味とミックスされ、独特のおいしさだ。
それを簡易な形にアレンジしたのが今回のレシピ。札幌起源のスープカレーに対するインドの、そして私の回答みたいなメニューでもある。
鶏のダシがきく分、菜食ラッサムよりもむしろ味をまとめやすい。ラッサムをつくったことのある方にはぜひお試しいただきたい一品だ。
7月23日にはイベント。
日本唯一のよろずエキゾ風物ライター、サラーム海上さんの定期イベント「エキゾ夢紀行」の「愛と憎しみのインドカレー編」(インド映画ファンなら、どこからとったタイトルかおわかりでしょう)に東京カリ〜番長であるみずのじんすけさんとともにゲスト出演する。
何しろ、このイベント、前回のゲストが私の尊敬するミュージシャン、久保田麻琴さん。僭越ながら、私も力が入るというものだ。
当日はディープ&ワイドなカレーやインド話のほか音楽ネタなども含めた軽快な(ホントか)アドリブトークを、ビデオや写真と共に3人で披露する予定。
併設されたレストラン「tabela」で期間限定で供されるカレー系スペシャルメニューのプロデュースもこれまた共同で行う。おもしろいセッションになりそうだ。
ちょっと前に出た雑誌「四季の味」夏号の反響がいいのも、最近のうれしいお話。
和の銘食器と南インド料理の出会いはこれまた本邦初だろう。秋号以降も一年間の連載が決まったし、ぜひ手にとっていただきたい一冊といえる。
★日記を書いているときのBGM:我が心の師、リチャード・ヘルの『TIME』。