マサラ日記     previous«  »next

6月1日(木)
           

 何だよもう6月かよという感じで、梅雨から夏のシーズンへ突入だ。
 私はといえば、とにかく新刊の原稿を仕上げねばならないのだが、雑事に追われて依然スローペース。月が変わったところで、気持ちを入れ換えて精進しようと思う。

 業務連絡その@。
 18日の阿佐ヶ谷料理教室の予定メニューをトップページに載せておいた。
 南インドのトローリとマイルドな野菜カレー、クルマがメイン。フェネル・シードを使い、ケシの実とココナッツでトロミとコクを出す。また、ベジとノンベジ両方あるが、私の場合、ベジタリアンではターメリックを使わない。
 クルマというのは、北インドやパキスタンのコルマと同じ。おそらく北から移入したコルマが南インド化したのだろうが、ぜんぜん風味が異なるのがおもしろい。
 クルマには全粒粉の薄焼きチャパティ(チャーパーティー)や精白小麦粉を幾層にも重ねて薄焼きしたケララ風パロタ(パロータ)、蒸しビーフン風のイディヤパンなどがナイスコンビネーションだが、もちろんライスでもおいしい。
 そこで今回は、クルマのコクに負けないココナッツ・ライスを用意する。ココナッツ・ミルクで米を炊くようなレシピではなく、炊いたごはんに軽くローストしたココナッツの果肉をミックスするもの。レモン・ライスやタマリンド・ライスと同じく、南インド独特の「バラエティ・ライス」のひとつだ。
 個人的に今回の目玉は上記のメニューではなく、マハーラーシュトラ州風のトマト・スープ。今はない吉祥寺「かるだもん」のオーナー・シェフ、アニールさんから教わったものだが、これは秀逸。
 7月はたぶんゴアのビンダルーをメインにするので、ベジタリアン料理のお好きな方は今月ぜひどうぞ。

 業務連絡そのA
 旅行業界専門誌「週刊トラベルジャーナル」に、2週にわたって南インド料理の魅力に関するちょっとした記事を書いた(各1ページ)。原則書店売りはしていないが、どこかで見かけたらごらんいただきたい。

 夏を迎え、スパイス料理がおいしい季節。どっちの料理ショーでも韓国対ベトナム料理だったし、私も、昼はタイの汁ビーフン、夜はやはりタイのグリーン・カレーを食べた。週末はインド料理三昧?

★日記を書いているときのBGM:レパノンの生んだ歌姫、ファイルーズのCD『ALMAHABA』。アラブ独特の哀愁のあるメロと歌いまわしにシビれる。やっぱりカバーブが食べたくなるな)