マサラ日記     previous«  »next

5月31日(水)
           

 渋谷界隈を行く。

 センター街を入って、西武百貨店A館のむかい。ここは大昔、新宿ロフトと並ぶライブハウスの老舗「渋谷屋根裏」があったところ。

 雑居ビルの3階にあり、その上の4階が楽屋だった(当時は2階がキャバレーで、一部からは「入りにくい」と不評)。演奏中は音が外に漏れまくり、外を歩けば、おかしなモヒカンの店員さん(某有ハードコアパンクバンドのメンバー等もいた)がほうきで掃除しているのに出くわす。今の渋谷からは想像のつかない光景が連日連夜展開されていた。

 ビル入り口の階段。ディスプレイはまったく変わったが、階段の角度や配置は20〜25年前と同じ。バンドカーからアンプやドラムなどの重たい機材を下ろし、この階段を3階まで持ち上げて運んだことを思い出す(一時期、真夜中ここでリハーサルをしていたこともある)。

 一応の定員は約50人。現代と違い基本的にイスがおいてあり、オールスタンディングのときはいちいちイスをとりはずしていた。古きよき時代?

 当時の動員記録は、たしかRCサクセションが4日で1000人というのがあったはず(「ラプソディ」を出す前)。私が東京に出てきたときは、まだサザン・オールスターズが出ていたと思う。

 今の渋谷にもっとも似つかわしくない場所だが、なぜかここの前を通るとホッとする。

★日記を書いているときのBGM:屋根裏でも「対バン」だったザ・フールズの『リズム&トゥルース』(1990年)