マサラ日記     previous«  »next

5月9日(火)
           

 夜、あの大泉洋氏監修というスープカレーの素(シーフードを買ってきていっしょにサッと煮込んで食べるタイプ)でつくったスープカレーを食べたが、どうもピンとこない。大泉洋氏は好きなのだが、どうもこのカレーは好きになれない。

 この手のフィールドでは、ハウスから出ている「スープカリーの匠」のクッキングタイプ芳醇辛口が断然おいしいと思う。

 私の場合、スープカレーや、そこそこエスニック風味を出したカレーを店で食べたりすると、「ドーセン」というブランドのカレー粉やカレーペーストを思い出して、「ドーセンとどっちがうまいか」みたいなことを考えたりする。

 ドーセンというのはカルカッタ(現コルカタ)にあるカレーペーストやカレー粉、調合スパイスのメーカーで、日本でも紀ノ国屋クラスの高級スーパーやデパートでその製品が手に入るはず。
 とくにカレーペーストとカレー粉は、純然たるインドカレーとは異なるカレーベースとしてはかなりよくできた製品で、私も1980年代中盤以前、本格的にカレー修業をする前のカレー好きアマチュア時代、よく世話になった。また、生まれてはじめて行ったカルカッタでも、ドーセン社の本社兼アンテナ・ショップに立ち寄って、けっこう感激した覚えがある。

 スープカレーをどこかの店ではじめて食べたときも「何だ。スープカレーてドーセンぽいじゃん」と思った。そういう雰囲気のものだ。

 ちなみにふつうの粉末のカレー粉にココナッツ・ミルクをたっぷりプラスしてカレーのベースをつくり、そこに肉類、ジャガイモ、ニンジン、ピーマン、しめじなどのキノコ、タケノコなどを具にして加えると、昔、北京で食べて感激した中国風エスニックカレーになる。よかったらお試しを。

(日記を書いているときのBGM:惜しくも2004年に亡くなったシタールの巨匠、ヴィラヤット・カーンvilayat khanのインド・グラモフォン音源CD。ラヴィ・シャンカールのわかりやすい演奏とは異なる、華麗な音と独自のグルーヴ感が気持ちいい)