マサラ日記     previous«  »next

4月20日(木)
           

 昨日の夜だったか、WOWOWでザ・フーの「フーズ・ネクスト」のメーキング・ストーリー番組をやっていた。ピート・タウンゼント、ロジャー・ダルトリー、そして亡くなったジョン・エントウィッスルはじめ関係者総登場で、なかなか壮観な内容。日本では今ひとつ評価が盛り上がらないザ・フーだが、ロックが真にクリエイティブだった時代の代表作として「フーズ・ネクスト」は記憶されるべきだろう。

 ザ・フーのギタリストにしてコンポーザーのピート・タウンゼントは一時期ミハー・ババというインドのグルジーについて精神修養していたことがある。「フーズ・ネクスト」にも「ババ・オライリー」という名曲があるが、そのババもグルからとったものらしい。意外なインドつながりである。

 バンドをやっている頃、ピート・タウンゼントは大好きだったが、彼のインド志向はむしろうさんくさく思っていた。今、彼の音楽を聴くと、私自身の変遷をも意識するわけだ。

 ほかにもサンタナおじさんやジョン・マクラフリンのように、欧米のミュージシャンとインド人導師の関係には切っても切れないものがあるが、そういう例は日本人音楽家についてほとんど記憶にない。
 10年以上前、浜田省吾氏がチベット人の心の故郷、インドのダラムサラに小学校を寄進したりしているのを知ってヘェーッと思ったくらいか(ダラムサラ、そしてダライラマ師に傾倒している人物としてはリチャード・ギア氏が有名。さらにはレッチリのアンソニー君もそうらしい)。

 夜、骨なしラムにローズマリーなどのハーブをまぶして、オリーブオイルで焼いて食べる。いつも、より老獪な風味の骨付きマトンやラム・チョップのカレーやマサラばかり口にしているので、そのクセのなさに驚く。いくらでも食べられそうで怖い。

 ラムの前、ビールの肴に九州産のアジのたたきをゴマダレで食べたが、これもまた美味。ゴマの風味とアジがよく合うのだった。

(日記を書いているときのBGM:クレイジーケンバンドの『青山246深夜族の夜』。横山剣氏出演のコラコーラTVCMもグッドだ)