マサラ日記     previous«  »next

3月17日(金)
           

 そういえば15日は北インドでホーリーという祭りだった。日本のテレビでもときどき紹介されるが、色とりどりの粉をかけあうアレである。
 ただし日本のテレビだと「インド全土で祝うお祭り」と紹介されやすいが、実は南インドだとあまり盛大にホーリーはやらない。

 風の強い1日。東京ビッグサイトで開かれている「ホテル・アンド・レストラン・ショー」に出かける。ガス台や冷蔵庫といった厨房機器から食器、ユニフォーム、コーヒーマシーン、果てはスパに使うバスタブやホテルの管理システムソフトまで、いろいろなものが展示される見本市だ。
 今年は特に目新しいものがなかったが、環境配慮や省エネに着目した設備や機材、各ブースでしのぎを削るスティーム・コンベクション・オーブンの調理実演の加熱ぶり(毎年、森野熊八というタレント料理人の登場するブースがあるが、今年も彼を起用して盛況といった具合)、さらには水(蒸気)で調理するオーブン(去年のヒット商品)のプロ仕様のやつなどが印象的だった。

 夜、インド料理関係者と西荻窪のパンジャーブ料理店、「RAHI ラヒ・パンジャービー・キッチン」で食事。
 ホームメイドのパキスタン・カレーがおいしい。
 本日は右から「マトン・マサラ(マトンを濃い目のグレービーで煮込んだもの)」「アル・ベイガン(ジャガイモとナスのカレー)」「サーグ・チキン(手切りにしたホウレンソウとチキンのカレー)」。
 ほかにも、インドとは少しレシピの異なる滋味深いナーン、シーク・カバブ、サモサ、黒いひよこ豆の炒めものなど。いつもながらのホッと安心するような家庭料理の世界を堪能した。

 (日記を書いているときのBGM:ドゥルッティ・コラムの『LC』(1980年)。バンド風を装っているが、マンチェスター出身のヴィニー・ライリーという人のひとりプロジェクト。全編インド音楽にも通じるミニマルな美しい音だ。今、自分がエレキ・ギターで音楽をやるとしたら、けっこうこういうものかも)