マサラ日記     previous«  »next

3月9日(木)
           

 料理雑誌dancyuの今月の特集が「餃子」に「缶詰」。中味はなかなかマニアックだ(先月号では、私の好きな雑誌「酒とつまみ」の大竹編集長がワンカップ焼酎飲み歩きの旅で出ていた)。
 餃子特集では、羊肉餃子の店がいくつか紹介されているのが個人的には気になるところ。つい行ってみたいという気を起こさせる。
 缶詰特集も「イワシカレー」とか「天橋立オイルサーディン」といったマニアックな逸品がキッチリと紹介されている。ナイスなリサーチである。

 最近、出てきた料理雑誌「食楽」。ここの特集が「ほんとうのブランド品」みたいなやつ。何かといえば、牛肉や豚肉で旬の銘柄は何かというものだ。
 で、けっこう驚いたのが「岩手短角牛」が松坂や神戸、前沢などの黒毛和牛を抜いて牛肉の部で1位だったこと。以前、北海道の短角牛の企画販売に携わったことのある身とすれば隔世の感がある。
 昔は、赤身メインの短角は「サシが入った霜降りじゃなければ牛肉にあらず」の日本ではきわめてマイナーな存在で、売るのにあれこれ腐心した。それがこれだけもてはやされるのだから、少しは時代も変わったということか? 岩手短角牛を地道に支援してきた「大地を守る会」の姿勢には頭が下がる。

 代わって、見たい気持ちはあるがどうしても本屋で手が出ない雑誌のお話。
 それは何といっても「LEON」である。私、「チョイ不良(ワル)オヤジ」の世代でモノは試しと一度ぐらいペラペラとページを繰りたいと密かに考えているのだが、どうしても書店で手を出すのに躊躇してしまう。
「ケッ、アイツあんなもの見てるぜ」
 といわれる感じがしてならないのだ。
 おかげでいまだ中吊りや新聞の広告以外でこの本の中味をきちんと見聞したことがない。最近はフォロアーの雑誌が出るほど人気があるらしいが(新創刊された幻冬舎の「ゲーテ」などもそうだろう)、書店で「レオン」を買っている人の姿にも出会ったことがない。
「ニキータ」も同様で、あれを書店で立ち読みしている女性の姿を見た記憶がない。

 カッコいいチョイ不良オヤジは、いったい日本のどこにいるのだろう?

(日記を書いているときのBGM:バッド・カンパニーのファーストアルバム。1974年の大名盤だ)