マサラ日記     previous«  »next

1月13日(金)
           

 明日、14日は南インドの収穫祭、ポンガルである。2週間遅れの正月みたいな感じ。というより、日本の正月以上に盛り上がるような気がする、そんないい季節だ(松飾りならぬサトウキビのディスプレイが、そこここに見られる)。

 ポンガルには、甘い味つけの硬めのおかゆのような「スウィート・ポンガル」という料理を食べる。インドではお祝いに甘いものは欠かせない。ちなみにこの料理は外食ではめったに食べられない。

 一方で、甘くないポンガルという料理もあって、それはスパイシーな硬めのおかゆである。こちらはポンガルというお祭りとは関係なく、南インド独特の軽食である「ティファン」のひとつとして一年中、外食、家庭料理ともに食べられる(拙著『ごちそうはバナナの葉の上に』にレシピあり)。

 インドとおかゆとはミスマッチだと思うかもしれないが、とりわけ家庭料理としてインドでおかゆはポピュラーだ。

 甘くないポンガルの場合、脇に野菜と挽き割り豆のカレー、サンバルやココナッツ、トマトなどのチャトニが付くのがふつう。ポンガルをそれだけで食べることはほぼ皆無に近い。おかゆにもカレー、それがインドである。

 ポンガルは一応おかゆだが、炊飯器でもつくれる。22日の料理講習では、そんなレシピでポンガルをつくろうと思う。サンバルとチャトニも披露しよう。
 
(日記を書いているときのBGM:エアロスミス『ナイン・ライヴス』。インドからインスピレーションを受けた「テイスト・オブ・インディア」という曲も収録)