マサラ日記     previous«  »next

12月13日(火)

 月曜日。朝から千葉の銚子方面に行ってシーフードの企画開発にまつわる打ち合わせ。
 かもめの鳴き声が聞こえ、潮の香りがする水産会社の事務所で打合せしていると、ときに仕事であることを忘れそうになる。ここはゴア、マハバリプラム、それともポンディシェリ? という気分。

 昼下がりの銚子港に行くとすでに跡片づけも終了し、人もまばら。演歌が流れてきそうな風景である。浜辺の魚屋や干物屋さんがうまそうだった。

 地元の専門家の話でも、かつては豊漁を誇ったイワシも、今はほとんど揚がらないのが最近の状況らしい。とりわけマイワシは高級魚といえそうだ。
 逆に比較的潤沢なのがサバ。日本の市場では脂ののりまくったノルウェー産がもてはやされるが、適度の脂で身のパサつきもない銚子沖のサバを食べさせていただくと、これがおいしい。イスタンブールみたいなサバサンドにしてもいいだろうなと勝手に考えてしまった。

 火曜日。都内某所でスリランカ料理を食べ語る出版企画のお手伝い(ちなみに先月は、パキスタン料理を食べ語る企画)。
 参加者のおひとりが持参したシンガポールで開催されたWOMAD(世界最大のワールドミュージック・フェスのひとつ。ピーター・ゲイブリアルの提唱で世界規模で開始され、1990年代の音楽シーンを牽引した。今年は元マハビシュヌ・オーケストラのドラマー、ビリー・コブハム等が参加したらしい)を撮ったスナップに久保田麻琴氏が写っていたことで個人的に盛り上がる。機会があれば来年はWOMADシンガポールに行きたいものだと思った。

(日記を書いているときのBGM:ピーター・ゲイブリアルのセカンド・ソロ・アルバム。基本的に「声」だけで勝負できる稀有なボーカリストのひとり。大好きである)